ストーカー
最近誰かに後ろから追いかけられている気がする。
そう思ったのは、1週間前のことだった。
「ねえ、千夏。 後ろから誰かついてきてない?」
「ああ何かこの前からなんだよね〜」
ついてこられることに慣れてしまって、一緒に歩いている友人の言葉にも、適当に受け答えするようになった。
前までは、友人についてきてこられることを言われると、謝って過ごしていた。
今日も、友人と出掛けているとついてこられた。
「千夏、警察に通報したら?」
「えーめんどくさいなあ 大丈夫だって、冬香。」
それから一か月後。
友人の冬香が無残な死体で見つかったそうだ。
包丁で肉をめった刺しにされ、首を切られて死んでいたらしい。
「冬香…… 何で?」
「千夏、元気だしなよ。」
友人たちからは、慰めの言葉がたくさん来た。
だけど私は、冬香を殺した犯人に復讐することしか頭になかった。
「冬香……どうか安らかに眠ってね……
…犯人を必ず探しだして、同じ思いをさせてやるから。」
それからというもの、私は冬香が死ぬ前に出会った人物などを調べ尽くし、2週間後犯人を見つけた。
犯人は、お葬式の時に声をかけてきたある女だった。
翌日、その女と話をつけることになった。
次の日。
「ねえあなたが冬香を殺したんでしょう?」
「私は殺してません!なんですか?いきなり!」
「とぼけないで!私は知ってるのよ?あなたが冬香を殺したことを」
こんな会話が1時間続き、やっと家に帰ることが出来た。
「ならまた今度話し合いませんか?」
「わかったわ。じゃあまた今度」
そう言い、喫茶店を出た。
帰り道。
電気がない薄暗い裏道。
誰かがまたついてきている気配がした。
いつもの私ならほっておくのだが、今は冬香が殺されてさらに、冬香を殺したと思われる犯人も容疑を否定している。
耐えに耐えて、ついに私は後ろを振り向いた。
「誰なの!?いい加減ついてこないで!」
そう言い、振り向くと何もいない。
一人で叫んで恥ずかしいと思い前を向くと、そこには