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オオカミ少女はつらいぜ  作者: 霜月ぷよ
8/10

第7話 お前の相手はつらいぜ

日中の本業とか色々終わってからの、夜9時以降の執筆なので、なかなか次話投稿に時間がかかります。もし待って下さっている方がいるのでしたら申し訳ありません。

今朝、策弥は二回目のアレの日に当たったらしい。腹痛のせいでいつもより30分早く起きてしまい、その30分全てをトイレの時間に使ってしまったのだった。



「うぅ~…あぁ~…イ~タ~イ~よォ~…」

「今日の君はまるで怨霊か何かだね。大丈夫かい?」

「ん~…」

どうにもならない鈍痛に唸ることしか出来ない様子の策弥。

 この事を話せて共感してくれるのは小豆先輩と、保健室の吉田先生しかいない。輝の気遣いを知ってか知らずか、相変わらず毒付きながらも無事午前の部を終えた。

策弥、輝、小豆先輩は昼休みを保健室で過ごしていた。

「東城君の前で言うのもなんだけれど、下着はちゃんとナプキンを付けておかないと、かぶれたりした時の方が恥ずかしいし、面倒よ」

策弥は自分ではあくまで男のつもりなのだが、面と向かって、しかも女性にこのような内容を突っ込まれて、無意識にモジモジしてしまっていた。

そんな様子の策弥を横目に輝は、

「先生、たしかに策弥君は保健体育、というより性的な知識は皆無ですが、゛魅力的な゛体になってまだ日が浅いんですから。そこは僕達がフォローなり、教育なりしていけば良いのでは?」

「なんか余計な単語が混じってたぞ?」

ジト目で輝を見る策弥。そして突然、思い出したように立ち上がった。

「ンなことより、獣耳とかこの体とか、早く治したいんだよ。俺正直いつまで正体誤魔化せるか自信ないんだよ。なんか良い方法ないの?」

策弥は苛立ち気味に3人の方を見た。

「確かに。僕達のフォローでも限界があるだろうしね。あまり長い時間は保たないだろうね」

「みんなにバレたらニューハーフだとか変態だとかって言われて苛められるかもしんないし」

「策弥、もしそんな事になっていたら遠慮なく僕に教えてくれ。人並みの人生には戻れない程の制裁を行使してあげるよ」

そう言っている輝の顔は普段まず見れないほどどす黒い正義感に満ち溢れていた。

輝とはそこそこ長い付き合いの策弥でもこの時の輝の表情にはドン引きしていた。

(あんまり頼もしいとは言えないな。ここまでダークな輝は滅多にないぞ)

「庇ってくれんのはありがたいけどさ、輝、怖いよ?」

「それだけ僕は君を大事に思っているんだよ策弥」

いつもの営業用イケメン面に戻り、数センチの距離で策弥の顔を覗いて来た。

「いや近い近い近い。俺はその辺の女子じゃないから、お前の口説きフェイスとか気色悪いだけだから」

「ジィ~…」

まだ見詰める輝。

なんとなく目を逸らす策弥。

(こいつ、本気で俺を口説こうとしてんのか!?どうにかしねぇと、この話のジャンルにBLが混ざっちまう)

策弥がそんなことを考えている視界の端で、1人、興奮気味に鼻息が荒い人物がいた。BLもGLも客観的二次元的視野で楽しめるオタク腐女子、小豆未来先輩である。

「フンフン。ちょっぴりSなイケメンの幼馴染みと、その彼からの恋のアプローチを素直に受け止められないツンデレボーイッシュ少女。ん~、ええねぇええねぇ!で、次は次は?」

まるで恋愛ドラマの次の展開を期待する視聴者である。

策弥は期待に瞳を輝かせる小豆先輩から、このノリに便乗しようとしている輝に顔を向ける。身長の差で若干見上げる形になる。

〈輝目線〉

妄想を暴走させている小豆先輩を見る微かに憂いが滲む横顔。そしてその顔をこちらにゆっくりと向けてくる。困ったような憂いの表情。身長的な理由で、上目使いが輝の男心にグサッと来た。

長い一瞬。2人が見つめ合う。

「策弥…好きだ」

「フン…!知ってるっつーの」

……………

「ちょっと先輩勘弁して下さいッス!もう勝手に吹き替え入れないで下さいッス!俺そんなツンデレキャラじゃないッスよ!」

またも未来劇場が展開されかけたが策弥に阻まれた。

必死に訴えかける策弥。するといきなり、策弥の顎に手がかかり、策弥の視界はクイッと輝の顔のアップに変わった。再び見つめ合う一瞬。

「策弥…すっ…」

「咬み殺ろすぞ。俺一応オオカミなんだけど」

輝の懲りないアプローチを殺気で止めようするが、輝はただ者ではなかった。

「君の唇が僕の体に触れるのか。なら本望だよ。ここで良いかい?」

輝は襟を引っ張り、首筋を策弥に向けて来た。

「っ…!!」

輝の言ったセリフのエロさと、予想していなかった流れに、赤面し、動揺してしまった。

(うわっ、ヤバい、な、なんでなんで、俺なに動揺してんだよ。うわぁ、顔熱いし!?)

まるで女子のように顔を覆い、アタフタする策弥。隠していた獣耳がしきりにぴょこんぴょこんと動いていた。


「サックン、もう可愛い過ぎやでぇ」

この時のやり取りは全て、写真、動画として激写されていたのだった。

小豆未来の自宅─アトリエ─

「編集編集っと!いつか絶対恋愛ドラマとしてネット投稿して高視聴率取ったるでぇ~!」

夜な夜なネットに売り込まれている策弥だった。





新月の晩。この日は朝から弱い雨が降り続いていた。

策弥はお風呂上がりから突然熱を出して倒れてしまった。またも何か変化が起きるのだろうか…?




続く…

この話、男目線に見えますかね?以外と女目線でしょうか?まぁどっちでもいいや。

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