第3話 女の子の買い物はマジつらいぜ
なんかようやく3話って感じですが、なかなか暇が無いので個人的にもどかしい感じです。
夏の夕方6時はまだまだ明るい。
定時上がりのサラリーマンは飲み屋を目指してワイワイガヤガヤ。多くの女性やカップルもショッピングなどでワイワイガヤガヤ。 とあるランジェリーショップの試着室。 「せ、先輩、小豆先輩?」
「ん、何?」
「い、いや、あの…俺、体が女ってことは隠したいんスけど…」
「そらそうやね。でもせっかくやから色々着てみぃて。何事も経験やて」
「う~、別にいらない気が…」
「ショッピングはお祭り。楽しんだもん勝ちなん…ッヨ!」 「ひゃっ!!」
不意に胸を揉まれて、なんとも男らしくない悲鳴が上げる策弥。
小豆先輩に引っ張られ、ショッピング街に連れてこられてからあっという間に一時間が過ぎていた。
もと男であった策弥にとってほぼ入る事のないレディースファッションの店、店、店。中に入れば自動的に小豆先輩によるコーディネートが始まり、山のようにピックアップされた洋服と共に試着室に押し込まれる。そして中で30分間は確実にもみくちゃにされるのである。小豆未来の一方的なじゃれ付きによって。
突然の女体化という〇〇〇1/2みたいな漫画のよう事態に、悩み苦しむ暇もなく、策弥は男の大事な何かを見失いつつあった。 数分後…
「うぁぁぁぁぁ、もうマジ勘弁して下さいッス!俺は男でいたいんッス。そんなレースの下着とか絶対無理ッス。お願いッスからもう許して下さいッス!(泣泣泣)」
上下関係を大事に考える策弥にとって精一杯の抵抗である。
「サックン、以前はそないに泣く子やなかったはずやのに。クスッ!ほんまに可愛くなったねサックン」 「うっ…だから先輩、そういうワードは俺苦手なんッス可愛いとかはちょっと…」「まぁたしかに、他の女の子でも可愛いって言われるのダメな子おるけどね。でもなぁ、正直サックンはどっちかて言うたら…」
そう言いかけたところで策弥のジト目が刺さる。
「自分でもカッコイイ系じゃないことぐらいわかってますよ。だからコンプレックスなんッスけど」 策弥は溜め息混じりに愚痴っている自分に気付いて内心で苦笑した。
〈なんとかしてなるべく早くもとに戻らないと。でもそれまでは、この体のこと誰にもバレないようにしないと。特にバカな男子どもには細心の注意が必要だろうな。まぁ…輝も要注意だけど〉 今後どうやって問題無く日常を過ごせるかなどを考えながら歩く策弥。その隣を歩く未来は、クリッと大きな瞳で策弥を見詰めていた。
〈サックン、このまま戻らへんで女の子でいけたらえぇのになぁ。ウチがサックンの女子力徐々に上げていけば、精神的に影響を与えていけばサックンもその内きっと…やな」 ふと策弥は小豆先輩の視線に気付いて振り向く。すると小豆先輩は可愛くニコッと笑いかけた。よく分からないが策弥もなんとなく笑顔を返してみた。
夕闇に灯る街の明かりの中で、小豆未来の真っ昼間さながらのドッピンカンな号令が掛かる。
「次はマキシマドラッグ行くでぇ!生理用品買わなな」
そう言って指折り明け透けに叫んだ。
「生理痛の鎮痛剤と、スキンケア用品と、あとナプキンかタンポンかぁ…」
「ちょちょちょちょせ、先輩、大声で何言っちゃってんッスか!?」
「あははっ。サックン、以外と生理用品の名前知ってるやん!」
「からかわないで下さいッス!あぁもう注目がぁ~」
一人顔を真っ赤にして動揺しまくる策弥をよそに、そんな彼を見て笑いを堪えきれずに吹き出す未来であった。
―夜 策弥の部屋― ベッドにボスンとだるそうな座り、大きく深呼吸をした。 トランクスとTシャツだけではさすがに無防備だし、変だと思い、俺は今日からパジャマを着て寝ることにした。今までとは違う解放感がある。
枕に頭を沈めると、思いのほかすぐに意識が暗転した。 ………気がつくともう朝になっていた。 今朝は妙になんかスッキリとした目覚めだなぁと思い、ゆっくりと上体を起こした。
「ふぁ~はぁぅ~」 あくびがしながら何気なく頭を掻こうとした、その直前、耳の上あたり、側頭部らへんで手が何かに触れた。しかしすぐに゛それは耳゛だと納得した。 …………?………??……!?…耳!??
この瞬間俺の体全身から汗が噴き出した。
「あ…れ…、耳ってここだったっけ?それに何だこの産毛!?…え、ってか何これ!?」 俺は急いでお風呂場の鏡に向かった。そして、またまたあり得ない事態に直面した。
「マジですかこれ……」
「こんにちはお母様。今日は少しお邪魔させて頂きます。お久しぶりですが、相変わらずお綺麗…」 「そういうのはいいから早く来いっての!」輝のキザな挨拶が終わる前に、策弥は彼の襟首を引っ張っていった。
「初めましてお母様。ウチサックンの…あっ、策弥ちゃんの先輩で、小豆未来って言います」
ここでいきなり体勢を変えた。
「はっ!以後アッよろしゅう。是非お見知り置きを ビシッ」
「゛ビシッ″じゃないッスよ」 今日、策弥は学校を休んでいた。 現在夕方の4時。策弥、輝、未来は策弥の部屋に集まっていた。
「さて、早速だが策弥君、被り物嫌いの君が何故家の中でそんな物を被っているのか、理由を教えてくれたまえ」 輝が軽く訝しんだ表現で聞いて来た。 「い、いや、これは…」白いモフモフとした犬の覆面から気まずそうな声が漏れる。 と、突然、
「あっ、ウチ分かった。その覆面わさおちゃんちゃう?」
「…せっ、正解ッス。さすが先輩!」
〈こっちに食い付いて来たかぁ~。ビックリしたぁ〉
策弥は覆面の内側で、小豆先輩の目線の違いにズッコケていた。
覆面の内側で、策弥は目の前の2人にどう説明するべきか悩んでいた。その間、2人の目線では、
〈輝〉
まさか、顔が今まで以上に美少女化しているのでは?それを僕が見れば、僕のキャラ設定上、惚れてしまうだろう。策弥はそれが恥ずかしいから顔を隠している。いったいどれほどの美少女に変貌を遂げているんだ? 〈未来〉
くぁー!隠しカメラ持って来るんやったわぁ!めっちゃ可愛いのに、はぁ~、サックンに可愛いコスプレさせたいわぁ~。
2人のそんな邪な空気を、策弥が気付く訳もなかった。
続く…
内容がイマイチまとまってなくてなんかすいません。