第七話 「灯火」
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やっとこさ第七話がでけた。おら、疲れただ。
ここまで難産になるとは思ってなかったっぺよぉ~~
というわけで、読者の皆さま、大変お待たせいたしました><
できたてほやほやの第七話です。この回は魔法を習得するだけにとどまりますが、次回はいよいよ久しぶりの戦闘となります^^
内容はちょっと過激化も/(~。~)/
それでは、前置きはここまでにして、えぇ~第七話、ご賞味あれw
レイヤ「――――魔法とはつまるところ、世界を騙すことでもあり、また、世界の創造でもある」
翌日、城塞都市ソロンより南西2㎞、乗合馬車に便乗してきた私たちは、さらにそこから西一体に広がる密林地帯へと足を踏み入れていた。
何を隠そう、初クエストである。
と言っても今は、川沿いに討伐対象である小型肉食鳥竜(確かランポスとか言っていた)を探して移動しつつ、レイアに魔法の手ほどきを受けているところである。
レイア「――――恐らくだが、おぬしは『気』というものを操れるな?」
確かめるようにこちらを向いてきたので、軽く首肯して答える。
リィゲル「ああ、使えるよ」
レイア「ならばよい。『気』と『魔』とは実は似て非なるものなのだ。世界と言う概念の持つ力――、すなわち『魔』とはいかに己の中に世界を引き込むか。そして、魔法の行使とは引き込んだ世界に己のイメージを重ね、認めさせ、最終的に現象そのものを現実世界に顕現させることを言う。例えば――――」
そう言って右手をかざしてみせるレイア。その掌の上には赤い炎が陽炎のように揺れていた。
リィゲル「これが、魔法か」
ヒルダ「私たち神族――――いえ、元神族の使う魔法とは原理が違うのですね」
レイアの手のひらの上にある炎を観察しつつ、ヒルダが呟く。
リィゲル「そうなのか?」
ジャンヌ「魔法なんてどれもみんな同じじゃないのかい?」
これはごく素朴な疑問である。まず魔法自体未知の領域なため、一つ一つの情報が新鮮で、大学の講義を受けている感覚になっていた。
ヒルダ「ええ、そうですよ。と言っても、あくまで私はリィゲルとともにこの世界に降り立った時から元神族なので、あまり大したものではありませんが、基本原理が潜在的に身体に染みついていて使えるんです。この世界では自らに世界を引き込み、それを媒体として魔法を行使すると言ってましたけど、私たちの場合、世界に直接干渉出来るんです」
レイア「その通りだ。だからほんの少しの魔法の行使だけで、大きな効果を得ることができる。先日ソロンの外で野宿した時にヒルダが展開した結界は、現役の神族には敵わないが並大抵の者には破れないようになっていた。いまさらだが説明が後回しになっていたな」
ジャンヌ「ほんと、第七話で今さらだな。作者の肝心な部分で説明省く癖がたたったな」
読者の皆さま、申し訳ありません><
リィゲル「だから、神族の世界への直接的接触が危険なのか」
ヒルダ「はい。世界への異常な干渉は崩壊につながります。そしてなにより、私の真の目的はエインフェリアである貴方とともに歩み、支え、何をなすかを見届けることにありますから」
リィゲル「確かに、そうだったね」
レイア「我個人としては神族の魔法に関してはなみなみならぬ関心があるのだが、まあ今はいいだろう。それよりも、先ほどの続きだ」
おっと、気付いたら話が随分と横道に逸れてしまっていた。
閑話休題。
レイア「さっき見せたぐらいの比較的小規模な現象なら、少し魔法をかじったことのある者でも、頭の中で思い浮かべるだけで簡単に行使できる。だが、より大きな現象を起こそうとするならば、何かしらの手順が必要になる」
リィゲル「呪文のようなものを詠唱したりするんだね?」
レイア「それも手順の一つだ。他にも陣を描いたり、動作を交えたりなどがある。手っ取り早いのは詠唱だが、これは個人個人が勝手に言葉を紡ぐものだから、個人個人の語彙が鍵となる。うまく自分の想像通りの言葉を見つけるしかない」
リィゲル「自分の想像に合う言葉、か」
レイア「まあ、今はそこまで考えずともよい。必要となるのはまだ先になるだろう。さあ、何はともあれ実践してみないことには前には進めない。リィゲル、早速だが、試してみよ」
リィゲル「ああ、分かった」
私は軽く頷くと、肺の中の息をゆっくりと吐き出し、目を閉じた。
「『気』を練る、これすなわち己を知るなり」
私は体中に意識を集中し、『気』の鍛錬を始める。皮膚、筋肉、臓器、骨、血――――『私』をなしているこれらにくまなく意識を当て続ける。そして三人称視点から『私』を俯瞰するように意識する。
「『一』は『全』、『全』は『一』」
『私』をなしているもの全て、どれを取り払っても『私』は存在しえない。逆もまた真なり。『私』を成しているもの全て、どれをとってもそれらは『私』である。
「『全』は『一』」、『一』は『全』」
『世界』をなしているありとあらゆるもの。『私』もその中の内の一つの要素である。俯瞰的な意識をさらに上空へと持ち上げる。『世界』をなしているもの全て、どれを取り払っても『世界』は存在しえない。逆もまた真なり。『世界』をなしているもの全て、どれをとってもそれらは『世界』である。
『私』は『世界』の一要素であり、『世界』もまた、『私』の一要素である。
『一』と『全』。相反するこの二つは互いにそのものであるのだ。
『一』を知り、『全』を知る。『全』を知り、『一』を知る。
『世界』そのものに同化し、同調すると同時に、『世界』を己の一部として取り込み、吸収する。
これが『気』を練る、と言う事である。
リィゲル「……………………………………」
十分な『気』を以て、ようやくここからが本番である。
火、炎、マッチ、ライター、ランプ…………――――――――。
レイアが先程私たちにして見せたような火を自分なりの想像で世界に重ねていく。
おぼろげながらも、少しずつ、少しずつ確かな脳内イメージを構築していく。
火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火火……………………………………………………――――――――――――――――――――――――――――――――――――。
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――――シュボォッ……。
レイア「上出来だ。我があるじよ」
そっと目を開いた私は自分の手のひらの上で揺れる小さな小さな『火』を見た。
儚げで、淡い光。
優しく、暖かい光。
ヒルダ「――――綺麗……」
気が付くとヒルダが私の手のひらを見つめ、嘆息していた。
ジャンヌ「――――ああ、優しい炎だよ」
ジャンヌも思わずそう呟いていた。
レイア「――――それが、魔法だ。我があるじよ」
これが、魔法。そう、これが魔法なのだ。
レイアがして見せた時とはまた違った感動が全身を駆け巡る。
が、しかし、同時に私は恐怖してしまった。
リィゲル「――――なんと、なんと純粋な力だろうか」
と。
レイア「善も悪もない。美も醜もない。欲も野心も慈愛も慈悲もない。そう、魔法とは純粋な力。ただ力であり続けるもの。それが世界の本質でもある」
リィゲル「これほど純粋な力を、この湧きあがる衝動を抑えなければならないのですね、レイア」
私は全身を這う衝動を全力で抑え込み、レイアに尋ねる。
ヒルダ&ジャンヌ「「リィゲル…………」」
レイア「そうだ。それが出来なければおぬしは世界に呑みこまれ、存在さえも呑みこまれる」
そして、と続けるレイア。
レイア「――――そして、我があるじよ。その手のひらの炎を見よ」
リィゲル「炎を――――」
レイア「そう。その手のひらに灯る小さな炎を決して忘れてはいけない。世界という純粋な力を抑える枷と言うものはその炎のようにいともたやすく消えてしまう。だから決して忘れてはいけない。心に灯った小さな明かりを決して絶やしてはいけない。それが心にある限り、おぬしはおぬしとしてあり続けることができるのだからな」
リィゲル「分かった。ありがとう、肝に銘じておくよ」
レイア「感謝などには及ばない。あとはリィゲル、おぬし次第なのだから」
リィゲル「そうだね、まったくもってその通りだ。でも、それにしても――――」
そう、それにしても――――。
リィゲル「――――それにしても、魔法とは、かくも美しいものだな…………」
レイア「……御意に、我があるじよ……」
自分に課せられた使命が一体何なのか?
やはり今の私にはまだ分からない。
だがしかし、それ以前に私はまだまだ未熟だ。
この頼りない炎のように。
だが、いくらたやすく消えてしまうような弱い炎であったとしても、私はそれを決して絶やさない。
未だ見えぬ未来への希望を絶やすわけにはいかない。
彼女たちと歩むためにも、絶やしてはならない。
そう、このすぐそばを流れる川のように。
ど、どうでしたか?
自分的には設定懲りすぎちゃったかもとか反省してたりしてなかったり……。
でも、ようやくらしくなってきたっていうか、ようやくリィゲルくんのチートが開花し始めるというかw
あ、そうだ。今回初めてランポスとか特定のモンスターの名前が出てきたけど、モンスターハンターから使うのはモンスターの名前とか見た目ぐらいで、ドンドルマとかジャンボ村とかは一切関係ありません。じつはワールドマップを書きつつあったりしちゃうwww
というわけで二元ぎりぎりを低空飛行しているわたしのFFであります^^
あっ、FFってファンタジア・フロンティアの略ねw
でも紛らわしい><
ま、いっか。
作者の近況報告といたしましては、なんと私、去年の12月24日、マクロスFのクリスマスライブ行って参りました!!
もーさいっこうに楽しくて思わず叫んじゃったり大変恥ずかしいこともしてしまいました><
でも、みんなしてたからいいよねw
さてさて作者はええ加減もう眠くて眠くて仕方がないのであとがきはこれくらいにしてマイベッドにダイブしたいと思いマス><
最後に、いつもこのような拙い文章をご愛読してありがとうございます。
いつの間にかお気に入り登録数も徐々に増えてきて、作者は嬉しすぎてコサックダンスを踊ってしまいました。実は本当に踊れちゃいます。
いよいよ新年、そして定期テストがあるのでまた更新が遅くなると思われますがどうぞ、ご容赦してください><
というわけで、次回、乞うご期待!!