表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/15

第十四話 対人間

生まれた場所に着いた。

なんとも懐かしい。


あの時は武器のひとつもなくて、子ゴブリンに恐れて必死に逃げたっけ。

それが今ではそいつの親どころか、そのまた親玉まで倒してしまったんだから、成長したもんだ。


だけど、あの時の純粋な生きたいと思う心。

それはいつまでも忘れないようにしないとな。

あれが俺の原点だ。


暗がりの中を勢いよく進んでいく。


段々と通路の幅が広くなっていき、ついに眩い光が見えた時。


「待て」


後方から声が聞こえた。

振り返る。


ーーーーーーーー

アルド(人間)


レベル8

ーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ロッド(人間)


レベル8

ーーーーーーーー


こいつらは確か、ゴキブリを狩っていた頃に見かけた二人組か。


「なんだこいつ!未分類、下位魔物?」

「新種か。」

「しかもレベル10って!?」

「間違いない。」


ああ、相手にも同じような情報は見えるのか。

なんだか少し嫌な気分だな。


「おい、お前がこの洞窟の主を倒した魔物だな。」

「アルド、なにを・・・・・・?」


洞窟の主?ホブゴブリンのことかな?

うーん、どうやって返事をしようか。

俺には顔という顔がないし。


とりあえず「言葉分かってるよー」てことは伝えよう。

ゴブリンの角腕出して、


「うわ!なんだこいつ。なんか出しやがったぞ」

「まてロッド!」


くるくる回してみよう。


「知性あり、か。」


お、伝わったかな?やっぱり言葉は出ないと不便だな。


「ア、アルド。知性があるってことは・・・・・・」

「ああ、厄介だぞ、こいつは。」


厄介?何のつもりだ?


「悪いが新種。知性があっても魔物は魔物。大きな災いとなる前に、ここで殺させてもらう。」

「おい、やんのかよ!?こいつ、明らかに俺たちより・・・・・・」

「だが、俺たちがやらないとこの先にあるのは俺たちの街だ。腹をくくれ、ロッド。」

「くそっ」


お、なんだ?せっかく意思疎通ができそうだったのに、戦うのか。


だが、こいつらにはほとんど《生存本能》が警告してこない。

まったく脅威には感じないが、折角の倒しても良さそうな人間だし、いい機会か。


いつもの戦闘形態に変化する。


二人も剣を構え、戦闘態勢。


「はあぁっ!」


アルドと呼ばれている方が先に突っ込んでくる。

遅くは無いけど速くもないな。

これなら火を吐くのが間に合う。


ボウウゥ


「っ!アルド!」

「大丈夫だ!だが、こいつは・・・・・・」


おお、生きてたか。防具のおかげかな。

まあ、打撃なら通りそうだし、問題ないだろう。


「ロッド!こいつは俺が足止めする!その間に街へ伝えにいけ!」

「だ、だけどアルド・・・・・・」

「二人で戦ってもこいつには到底勝てやしない!行け!」

「くそっ!」


ロッドと呼ばれた方が入口に向かって走り出した。

逃がしてもいいけど・・・・・・

街に入れなくなったりしたら嫌だな。


こんな時こそ、だ。


地面に転がっている石を二十個ほど取り込んで、少し圧縮。あとは前と同じ。速度と指向性を与えて、体外に出力!


ドン!

「ぐあああっ!」

「ロッド!」


そう、あの時疑問に思っていたことはもう実験済みだ。体内で圧縮している物体をそのまま放出すると、圧縮されているエネルギーが膨張して破裂する。

石つぶてで行うと、簡易的な散弾銃のようになる。という事だな。


「ロッド!大丈夫か!?」

「ぐうううぅ!」


背中に命中しただけでは死ねないのか、うずくまってもがくロッドと、それを横目で心配するアルド。

そんな隙を逃す俺ではない。

アルドに向かって急接近。

火を再び放つと見せかけて、角腕で件をたたき落とす。


「くそっ」


アルドは咄嗟に足で俺を蹴り上げようとするが、俺は羽を使ってそれを避け、生身の部分に火を放つ。


ーーーーーーーー

アルド(人間)を撃破しました。

経験値を獲得します。

ーーーーーーーー


よし。


「アルド、アルドぉぉぉぉっ!」

もがくロッド。


苦し紛れの投擲。

そんなものには当たらない。


角腕を振り下ろす。

「なんだよお前ーー・・・・・・」

グシャ


ーーーーーーーー

ロッド(人間)を撃破しました。

経験値を獲得します。

ーーーーーーーー



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ