第十三話 ホブゴブリンの根城
俺が生まれた洞窟は一旦はこの空間が行き止まりのようだ。
まだまだ他に分岐の道はあるだろうが、こちら方面の主要な道はここまでに思う。
反対側に向かって進もう。
そうすれば恐らく、人間たちのいるであろう地上へとたどり着く。
当たり前だが、ホブゴブリンを吸収しても言葉という言葉は発せなかった。
言語を操る種といえば、人間。
次の目標は、人間を見つけて、コンタクトを取ることだ。
意思疎通が取れればそれでいいし、取れなければはぐれの一人でも拝借しよう。
そう思い、俺はホブゴブリンの根城を後にした。
「おい、これって・・・・・・」
「ああ。ここは洞窟の主、ホブゴブリンの根城だ。」
「しかし、ここにはなにも・・・・・・」
ロッドは当たりを見回し、生き物の気配がしないことを再確認する。
「いや、たきぎや毛皮、丸太の残骸がそこかしこにある。ゴブリンたちの本拠地であることに間違いはない。」
「ここまでたどり着くまでも、ゴブリンたちをほとんど見なかった。だがゴブリンたちはまだしも、ホブゴブリンは俺たち二人がかりでも厳しい相手だぞ。誰がやった?」
アルドが気づく。
「宝箱が、取られていない・・・・・・」
「っそれって!」
「ああ、冒険者なら、たとえボロっちくても、宝箱を逃すわけがない。つまりは・・・・・・」
「魔物の、仕業・・・・・・」
「戻るぞロッド。この洞窟はここで終わりだ。その魔物が次に行くのは反対側、洞窟の入口だ。」
「やばいじゃねえか!俺たちの街が襲われる!」
「ああ、だから急ぐぞ。」




