第十話 ホブゴブリン
暗がりの中を進む。
段々とゴブリンの数が増えてきた。
その都度撃破しているが、俺の弱点、というか注意点が一つできた。
トカゲの火だ。やけどは時間と再生能力で踏み倒せるが、5発ほど打つと体がだるくなってしまう。
なんとか動くことはできるのだが、体力とともに何か他のものがなくなっている感覚がある。
これが何なのかはまだわからないが、戦う中で足元を救われないように頭に入れていこう。
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ゴブリンを撃破しました。
経験値を獲得します。
経験値が規定量に達しました。レベルアップします。
レベルが8→9に上昇しました。
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ゴブリンが多すぎる。
進むにつれてどんどん増えてきている。
戦いはパターン化され、ゴブリンに負けることはない。
しかし、どんどん増えるゴブリンを倒して食べる事自体に疲れてきた。
多くなってきていることの原因はおおよそ見当がついている。
おそらく、この先にゴブリンたちの親玉がいるのだろう。
暗がりを進むにつれて《生存本能》がピリピリと反応している。
どうやら俺が進んで来たのは洞窟の入口とは違っていたらしい。
警戒を続けながら進んでいると、大きな空間に出た。
いる。
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ホブゴブリン
レベル10
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ただのゴブリンじゃない。
ゴブリンの上位種。
体格も、威圧感もただのゴブリンよりも二周り以上大きい。
横に数体のゴブリンたちを侍らせて佇んでいる。
すでにこちらには気づいている。
「ガウガウゥゥゥ」
怒りに満ちた目と声。まるで罵られているようだ。
俺が数々のゴブリンたちを殺してきたのを知っているらしい。
ホブゴブリンは周囲のゴブリンたちを守るように後ろに下げる。
一対一か、助かるな。
俺はいつものゴキブリベースに二本の腕、ムカデの顎牙。
相手は大きく太い丸太のような棍棒。
先手必勝!
火を放つ。
バウッ!
⋯⋯まじか。
棍棒で防がれた。無傷だ。
反応速度が早く、強度も高い。
今度は向こうが向かってくる。
大ぶりの横薙ぎ。
後ろに飛び退く。
「ガアァァッ」
回転のまま上段。
地面が揺れる。
あっぶねえ。そんな器用なことができるなんて。普通のゴブリンはしてこなかったぞ。
だが、大ぶり。隙が大きい。
足をめがけて角腕を振るう。
ドゴッ!
硬い。骨も折れていない。
ガッ
うへ。足蹴にされた。
軽いが距離を取らされた。
その間に相手はゴブリンたちを守りに行く。
さあ、どうする。
加速をつけないと打撃は効かないだろうし、火は使い所を考えないと効果は薄いだろう。
まずはあの棍棒かな。
次は俺からだ。
サササッ
左右に揺れながら突っ込む。
上から腕をたたきおろし、上を取りながらの鍔迫り合い。
「グウウウゥ」
ホブゴブリンは力に任せて片手で棍棒を支え、もう片方の腕で俺を捉えようとする。
その前に俺は腕にムカデの顎を生やし、棍棒を支える腕に噛みつく。
「ガッ」
棍棒を落とした。
だが腕を掴まれた。
ぐるぐる回される。
うわわわ
ガシャン
うへえ、投げ飛ばされた。
だがそこまでダメージはない。耐久の面でも多少は成長しているということか。
棍棒も拾われたし、どうしようか。




