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私の推しは北方の白銀王子  作者: 美雪


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7.アップでアップ



 次は古代の刺突撃アップの魔法文字を探しに行くことに。


 離宮への外出が楽しかったので、今度は古城に行きたいとルクレシアがアルード様におねだり。


 アルード様が拒否するわけがないので、あっさり許可が出た。


 ヴァリウス様とアレクサンダー様は来なかったけれど、ネイサンとカートライト様がまたしても私の護衛として来てくれた。


「付き合わせて悪いわね」

「護衛訓練になるため嬉しい」

「アルード様の護衛騎士を目指しているからな」

「わかるわ。でも、アルード様って護衛はいらない強さよね」


 全員で大笑い。


 やっぱり魔法学院からの友人は特別だと思った。


 古城には前に来たことがあるため、付近にある町や村を見てみたいとルクレシアに言わせる。


「アルード様と一緒にあちこち行ってみたいです」

「わかった。一緒に行こう」


 アルード様はルクレシアの願いをなんでも叶えようとしてくれるので、とっても簡単。


 愛は盲目ねえ……。


 村に行き、魔物が多く出る場所なので大丈夫かを聞いてみる。


 すると、村を守る祠があるという情報を入手。


「これです」

「何か書いてあるわ」

「安全祈願です。一身に祈れば願いが叶うと書かれています」


 村人が説明してくれる。


 ゲーム通りに進行してくれるのがありがたい。


「正確には一点に注ぐ、だろう。古い時代の言葉で、集中するという意味だ」


 アルード様が解読してくれた。


「集中して祈るということですね」

「そうだな」

「ちょっと気になるので」


 ルクレシアが碑文の内容を描き写す。


「ちょっとした旅行でも勉強になりそうなことが見つかります」

「そうだな。ルクレシアはこのようなものに興味があるのか?」

「魔法文字なので。普通の文字で書かれていません」

「人々の強い気持ちのあらわれだろう。この碑が村の人々の心を支えている。魔法でいうところの術式のようなものだな」


 さすがアルード様。大正解!


 古城滞在も無事終わり、王都に戻って来た私とルクレシアは満面の笑み。


「早速、作りましょう!」

「そうね!」


 とりあえず、一緒に来てくれたネイサンとカーライト様へのお礼ということで試作品を制作してみることにした。


「剣だから斬撃よね?」

「そうねえ。全部古代のだからつながるはず」

「打撃アップと斬撃アップと刺突撃アップができるってこと?」

「そう」

「すごいじゃない!」


 欲張り仕様。


 だけど、術式は光らなかった。


「これ、ダメってことよね?」

「そうね。ゲームでは他に何かないの?」

「ないような……覚えていないだけかもしれないけれど」


 二人で考えることしばし。


「とりあえず、単体で書いてみましょうか」

「そうね」


 そして、野外練習場の側で試してみる。


「全然弱いわよ?」

「そうね……おかしいわ」

「もしかして、身体強化をしていないから?」

「ああ!」


 私に身体強化の魔法をかけて使うと、威力がアップした。


 でも、これは剣の性能じゃない。身体強化のせいで強くなっただけ。


「アヤナの杖も身体強化のせいじゃない?」

「そうかも……」


 ゲームではこれだけでいいはずだったけれど、現実だと違うのかもしれない。


「アルード様に聞いてみましょう」


 困った時のアルード様頼み。


 ルクレシアはアヤナの杖の打撃をアップさせようとしたけれど、身体強化のせいで強くなっただけになってしまう。術式で強くしたいことを話した。


「古代の碑文を解読したのはいいが、弱いわけだな?」

「そうなのです」

「現在の術式を使えばいいだろう? わざわざ古代の術式にする必要はない」

「そうですね!」

「アヤナの杖は他の術式もある。調整しにくいだろうが、すでにそういった効果が全部ついているものがあれば、その術式を参考にすればいいだけだ」

「他の術式というのは、魔法を溜める効果のことですよね?」

「軽量化の術式もある。ここだ」

「気づいていなかったわ……」

「見落としていたわ!」


 三つの術式があるせいで、イマイチだったのかもしれない。


 善は急げということでルクレシアと一緒に魔法武器屋に行った。


 軽量化、魔力を溜める効果、打撃アップの杖を探すと、二つだけの効果ならつながっている武器があることがわかった。


 軽量化と魔力を溜める効果。軽量化と打撃アップ。


 ようするに軽量化は他の術式とつなげることができるけれど、魔力を溜める効果と打撃アップはつながらない。


 でも、古代の打撃アップの術式は軽量化にも魔力を溜める効果にもつながる。


 ルクレシアがたっぷりと考えた。


「古代の術式をつなぎにするわ」


 軽量化、魔力を溜める効果、古代の打撃アップ、現代の打撃アップの順番にする。


「古代術式の接頭語と接尾語がわからないけれど……そうだわ! 愛の魔法陣を参考にすればいいわ!」


 子どもの頃のルクレシアが古代の魔法文字を一つずつ変換してつながるように工夫したことが役立った。


「光ったわ!」

「つながったわね!」


 私の杖で木を殴りに行った。


「せーの!」


 身体強化がなくても木を折ることができた。


「すごいわ!」

「絶対にすごいわよ!」


 杖の効果を強化できたので、他の武器も同じように強化できるはず。


「斬撃のも作ってみましょうよ」

「そうね!」


 斬撃アップアップの剣を作り、騎士団へ行った。


「この間のお礼というか、二人で考えた特別な剣よ!」

「ネイサンは特別な剣が二本もあるからいらないだろうけれど」

「そんなことはない! 俺が使っているのは借りものの剣だからな」

「自分だけの剣を持つことができるは非常に嬉しい! 試し切りしたい」


 アルード様に許可をもらい、野外練習場の木で試すことになった。


「すごい!」

「素晴らしい剣だ!」


 魔法騎士になるために体も魔法剣も鍛えているカーライト様が使うと、威力が半端なかった。


「いい感じよね?」

「そうだな!」

「非常にいい感じだ!」


 カーライト様もネイサンもすごく喜んでくれた。


 だけど、欠点があった。


「だが、魔法剣耐性がない」

「魔法剣で使えないのが残念だ」


 武器だけの性能を見ると非常に優秀。


 でも、風の魔法剣を使えば同じようにできる。


 風の魔法剣でこの武器を使えるようにできれば、かなりの威力が出るはずだとなった。


「待っていて! 風の魔法剣用を考えるから!」


 剣を即回収。


 再チャレンジすることになった。



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