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私の推しは北方の白銀王子  作者: 美雪


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11.一週間後




 一週間ほどは楽しく過ごせた。


 王宮や侍女としての生活に慣れたのは良いことだけど、私もルクレシアも暇だった。


「ゲームの知識を活かせるようなことで何かないの?」

「私も考えているのよ。でも、ないのよね」


 アルード様とヴァリウス様の武器強化はしてしまったし……。


 ディアマスの危機って事態でもないので、これ以上の強い武器は必要ないと思った。


 物凄い魔法武器を持つキャラが闇落ちすると大変だという理由もある。


「他の攻略対象者のイベントとか?」

「好感度が無駄に上がるだけでしょう? アルード様が嫉妬しちゃうわよ?」


 そのせいで闇落ちしたら最悪。


 氷竜を倒す実力で考えるとめちゃくちゃ怖い。


 現在のパワーバランスで言うとヴァリアス様が上だと思うので、アルード様が闇落ちしたらヴァリウス様に止めてもらう。


 ヴァリウス様が闇落ちした場合はアルード様、ルクレシア、友人である他の攻略者、呼べそうならクルセード様とかオルフェ様にも協力してもらえばいいと考えていた。


「そうね。私はアルード様との結婚が確定しているし、アヤナは独身だけどオルフェ様と結婚したいわけだし、他の攻略対象者の好感度が上がって面倒なことや縁談が持ち上がったら困るわよね」

「そういうこと。というか、オルフェ様に関係することがしたいのよね」

「どんなイベントがあるの?」

「それが思いつかないのよ。だって、レア中のレアのキャラなのよ? 他の攻略対象者のように魔法学院に入学したら必ず会える人じゃないし、すでに卒業しちゃっているから……巻き戻しはないしね?」

「そうね。生徒同士として仲良くできるわけではないし、ゲームと同じように攻略したくても現実には無理ってこともあるわよね」


 二人でため息をついた。


「お金ももっともっと貯めたいし」

「侍女の給与は高いって聞いたわよ?」

「そうね。でも、将来のための貯蓄やノーザンに行くことを考えるともっとほしいぐらいよ」

「ノーザンで就職しようと思わなかったの?」

「あっちはめちゃくちゃ給与が安いのよ。ディアマスの経済力のほうが上だから高給なのよね」

「ハイランドの経済力のほうが上だと思うわよ」

「そうね」


 思いついた。


「ハイランドの魔物討伐って儲かる?」

「魔物討伐ギルドのランクを上げないとダメね。私もちょっとは上がっているけれど、アルード様みたいに一気に最高ランクにいけるほどの戦歴がないわ」

「私もちょっとだけ試してみたいわ」

「暇だしね。ハイランドに行きましょう!」


 ルクレシアがアルード様にお願いしたけれど、反対された。


 側にいてほしい。離れたくない。自分も一緒に行きたいけれど、今は難しいとのこと。


「アヤナだけで行け。侍女を辞めればいい」

「そんな! 嫌よ! 寂しいわ!」


 ルクレシアが猛反対。


「戻ったらまたすぐ侍女として採用すればいいだろう?」


 ルクレシアをハイランドに行かせたくないので、アルード様も必死。


「そう言えば、エリザベートはどうしているのよ?」


 ふと、思い出した。


「イアンとはどうなったの?」

「イアンはハイランドに留学しているし、何もないわ。今はレアンと付き合っているわよ」

「そうなの?」


 イアンとレアンは双子なので顔も得意な属性も同じ。


 でも、性格が違う。


 どっちが良い恋人になりそうかで考えると、レアンのほうが圧倒的に上だとは思う。


「レアンと話し合って、恋人としてうまくいくかどうかを試すことにしたみたい。でも、レアンは大学に通っているし、エリザベートもイアンのことがまだ好きみたいね。お互いに縁談除けで付き合っているような感じ」

「ふーん。エリザベートに利用されちゃっているのね、レアンは」

「そういう見方もできるけれど、レアンも大学で女性に声をかけられて大変だったみたい。恋人がいるって言って断れば、勉強に集中できるわ。振り向いてもらえるよう頑張ることもできるわよ」

「得ではあるわけね」

「そうね。エリザベートに声をかければハイランドに行くって言いそうだわ。イアンに会えるかもしれないし」

「そうねえ。でも、ハイランドに染まったイアンを見てショックを受けそう」

「それはそれで諦めがつくかもしれないわよ?」

「確かにそうかも。でも、すぐには誘えないわ。お金がないもの」

「そうだったわね」


 ルクレシアが一緒なら、ルクレシアというかコランダム公爵家が費用を出してくれる。


 でも、私だけでは無理。


「やっぱりもうしばらくは侍女として稼ぐわ。ルクレシアと一緒に魔法の練習をすればいいでしょう?」

「そうね。魔法の練習をしましょうか」


 アルード様も安心。一件落着。


 きっと侍女として働いた経験は無駄にならない。


「ついでに王家のしきたりとか礼儀作法についても教えてくれない? ディアマスとノーザンでは違うでしょうけれど、王族や王家への理解が深まりそうだから」

「ノーザンの王子妃になるための勉強として役立つかもしれないわね」

「そういうこと!」


 オルフェ様の婚約者になるには時間がかかりそうなので、オルフェ様の婚約者になってから必要になりそうなことを先に学んでおく。


 オルフェ様と結ばれるためなら勉強や練習三昧でも頑張れるに決まっていた。


 恋する女性は強いのよ!




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