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22話

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「いってぇ……」


 めちゃくちゃ投げ飛ばされたな。

 ちゃんと受け身取ったつもりだけど、かなりの衝撃だったよ……。

 受け身も、まだ完璧に習得できてないし。

 何より呪法のせいで、繊細な動きが難しい。

 自分の感覚とズレがある。


「派手にやられたな、シュウ」


「あ、ルーカスさん」


「いつものキレが無い気がするが、どこか調子でも悪いのか?」


「実は呪法をかけられてて。思うように身体を動かせないんですよね」


「うげ。呪法って、そんな感じになんのかよ……」


「かなりキツいですよ。体験してみたらどうです?」


「え、遠慮しとくわ。じゃあ、またな!」


「はい」


 風のように去っていったな。

 よっぽど呪法が怖かったんだろう。

 響きだけ聞くと分からんでもないけどさ。


「呪法の素晴らしさが分からないとは、お子様ね」


「まぁイメージは怖いですよ。先生じゃなかったら安心してかけてもらえないですし」


「面白いのになぁ……。ま、いいや。続けよ!」


「はい!」






『パッシブスキル《呪法耐性・微》を入手しました』


 おっ!

 ほんの少しだけ動きやすくなったと思ったら、耐性スキルを得てたか。

 よっしゃ。

 微だから、マジで僅かにだろうけど。

 有ると無いとでは大違いだ。


「先生、耐性を身につけました」


「おお! たくさん組手で打ちのめされたかいがあったね!」


「そうですね」


 何にも上手くいかなかった気がするけど、ずっと耐えててよかった。

 でも、これで微なんだよな。

 スキルの成長のこととか分からないが、これが終着なわけないし。

 先が楽しみだ。


「じゃあ、これからは更に重たい呪法をかけられるね!」


「……なんか楽しそうですね」


「私は冒険者でもなんでもないからね! なかなか使う機会もないのさ!」


「せっかくなら使いたいですもんね、習得した技術なんですから」


「そうそう! 不気味がられるけどね」


「ハハ……」


 呪法だもんな。

 なんとなくイメージが悪いのは分かる。

 相手にデバフをかける魔法と考えたら、対魔物とかでも重宝するとは思うけどさ。


「区切りが良いから、今日はここまでにしようか」


「分かりました」


「これからも耐性をメインでいいの?」


「そうですね……。もう少し耐性を鍛えたいです」


「いいね! 次は、どんな呪法かけよっかなー」


「更に楽しそうですね」


「わくわくしてきたよ!」


 実験に付き合わされてるような感じすらあるな。

 別にいいけど。


「次は何の授業なの?」


「召喚術ですね」


「また珍しい授業を受けるのね……。かなり難しい授業らしいけど?」


「望むところですねー」


「いいねいいね! じゃあ頑張ってね!」


「はい!」






 ここだよな?

 ちょっと薄暗いだけなんだけど、どこか不気味さを感じる教室だな……。

 なんでだろ?


「魂の存在を信じますか?」


「うぉっ!?」


「魂の存在を信じますか?」


「え、えぇと。あると思います……?」


「あ、マジで!? ならキミ適性あると思うよ」


「適性ですか?」


「召喚術習得志望の子だよね。超ラッキーだわ。めっちゃ暇してたからなぁ」


「もしかして召喚術の先生ですか?」


「ですです。魂信じてる系の子なら、比較的簡単に習得できるかもよっ」


「はぁ……」


 ずいぶんと軽い先生だなぁ。

 見た目も話し方も古いチャラさっていうのか、別に不快感はないけど……。

 初めて会ったタイプすぎて面白い。


「それにしても、よくこんなにマイナーな授業受けまくるよねぇ」


「便利そうだと思っただけなんですが」


「確かに便利だよ。挫折者が続出してるだけでね。まぁ魂信じてる系のキミなら大丈夫さ」


 なんか魂信じてる系って粒だてられちゃうと、なんかムズムズする。

 そんな意図は無いのに、悪い新興宗教に騙されてるような……。

 でも前世の記憶が確かにあるし、信じるよなぁ。


「とりあえず、僕の名前はエイベル。じゃあ、さっさと授業を始めちゃうよん」


「お願いします」


「召喚術は魂を形にする魔法ともいえる技術だよ。魂の具現化だから可能性は無限大。だけど魂って存在が不確かだから習得もムズイってわけ」


「なるほど……」


 そりゃあ魂の存在を信じられないと無理だわな。

 俺だって前世の経験や記憶が無けりゃ、そう簡単には信じられなかったかも。


「ちなみに可能性は無限大だけど、術者の魂と魔法技術によるから何でもかんでもは召喚できないからね」


「そうなんですか」


 いきなりドラゴンとかは無理ってことね。

 ちょっと憧れはあったんだけど。


「じゃあ準備を始めるから、椅子に座って待ってて」


「はい」






「……なんで蝋燭で囲んでるんですか?」


「うん? ただの雰囲気作りだよ。意味は無いっ」


「えっ!?」


「なんか神秘的でしょ?」


「そんな感じでいいんでしょうか?」


「いいのいいの。もう魂の存在は信じてるみたいだし」


「はぁ……」


 何もかもが不思議だ。


「まずは僕がやってみるね。……ほいっ」


「グルゥ」


「おお! カッコいい!」


「この子は見ての通りオオカミ。まだ召喚したてだから力はそんなに無いけどさ。雰囲気は分かった?」


「なんとなくですけど。で、その本は?」


「これは初めて召喚術に成功したら、召喚獣と共に具現化するものだよ。召喚獣の能力とかが自動的に書き込まれるんだ。便利でしょ」


「そうですね」


 前世のゲームに、そんなのがあった気がする。

 ステータスとかを確認するのに便利だ。

 使いこなせれば楽しいだろうなぁ。


「よし。さぁチャレンジしてみよう!」


「もうですか?」


「こればっかりは感覚だから。チャレンジあるのみだよ」


「分かりました」


「どんな召喚獣にするんだい?」


「そうですね……。騎乗することも考えて、馬とか考えているんですけど」


「お、いいんじゃない? 難易度としては、ちょうどいいくらいだと思うよ」


「頑張ります」


「じゃあ中庭にでもいこうか。馬のサイズだと教室じゃ少し手狭だもんね」


「はい」






「ガウ」


「おーよしよし。カワイイなぁ」


「ハハ。喜んでるよ。キミなら召喚獣を大切にしてくれそうだし安心だ」


「なんにせよ成功しないと、ですね」


「そうだねー。でもキミなら大丈夫でしょ」


「頑張ります」


 まずは魔力を放出する。

 そこに自分の魂を乗せるというか同調させるというか混ぜ込むというか……。

 表現もそうだけど、実践がハードル高い。


 イメージは出来てるんだけどなあ。

 魂というものを自覚というか感じてはいるけど、どうやって混ぜ込むのよコレ。

 魔力が霧散すること以上に、手順を確立させないと厳しいぞ。

 先生を参考にするしかない。

 難しいけど楽しくなってきた!






「ブルルゥ」


「やった! よしよし! 応えてくれてありがとな」


「良い毛並みの召喚獣だねぇ」


「カッコいい馬ですよね。嬉しいです」


「まずは名前を付けてあげよーか。最悪なくても大丈夫だけど、付けたいっしょ?」


「そうですね」


 まったく考えてなかったけど、大事だよな。

 カッコいい名前にしたいや。

 せっかくだもん。

 こういう時にパッと良い名前が浮かんでこないっていうのが苦しい。

 名付けの才能が欲しいよ。


 やっぱり馬だからな。

 風を切って走るようなイメージの名前かなぁ?


「うーん。ハヤテっていうのはどうだ?」


「ブル!」


「気に入ってくれた? ありがとう。これからよろしくな、ハヤテ!」


「おめでとう、シュウくん。やったね!」


「ありがとうございます!」


「召喚術師の第一歩だねぇ。これからが楽しみだ」


「はい!」




この話を読んで

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