表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/21

10話

PV300突破しました。

ありがとうございます!


お待たせしました。

感想、評価、ブックマークなどお待ちしております!

 

 今日は少し変わった授業を受ける日だ。

 その名も『錬金術』。

 もともとは金を作り出すためだったり、万能薬とかを作り出すためだったりするんだよね?

 広く言えば物質を変質させる科学? 技術?

 俺には、よく分からない。


 前世で読んだ有名な漫画とかにも出てきたし、存在は知ってるんだけど。

 こっちの世界での扱いも分からん。

 一応、兄さんの本で存在してるのは知った。

 けど詳しいことが何も書いてないんだよね。

 少し昔に一世風靡しかけたらしいが。


「わけわからんよなぁ。そもそも一世風靡しかけたって何だ?」


「流行りかけたんですわ」


「なんで廃れたんだろ?」


「理解できる人間が少なすぎたんですわ」


「難しいんだなぁ……」


「ボクも、教えてる身ながら大部分を感覚で教えとります。情けない限りですわ」


「へぇ……。って誰ですか!?」


「ここまで喋ってたのに!? 今更気ぃ付いたんでっか!?」


 キャラ濃いなぁ。

 エセ関西弁だし。

 こっちの世界には関西なんて概念ないから、どっかの方言なんだろうけど。

 はじめましてですよね?


「ボクはジョナサン言います。錬金術担当の教官やらせてもらってます」


「シュウです。よろしくお願いします」


「まさかホンマに錬金術を学ぼうとする若いのがおるなんて……。感激ですわ」


「珍しいんですか?」


「珍しいもなにも……。授業を入れられたのすら3年ぶりですがな」


「……マジっすか。成り立ちます?」


「公務員やからなぁ」


 そんなところで公務員の良さを聞くとは。

 ……良さでいいんだよね?

 ものすごい切なさを感じるんですが。


「生活には苦労せえへんけど、やっぱり教えたいのはあるんですわ」


「そうでしたか」


「そもそもね……?」




「なんですわ!」


「おお……」


 凄まじい熱弁でした。

 そりゃあ色々と溜まってますよね、鬱憤とか。

 分からないでもないけど。

 生徒に言うべきではないことも、たっくさん聞かせていただきましたよ。

 大半は愚痴でしたが。


 特に凄かったのは他の教官に対する嫉妬心。

 仕方ないよな。

 自分も、めちゃくちゃ教えたいんだろうし。


「そろそろ教室入りませんか?」


「そやね。熱くなってもうてたわ」


 冷静になられたようで。




「まず錬金術という学問及び技術は、まだまだ未完成の分野であるということを理解してください」


「はい」


「基本的には魔力を通して、物質を変化させることが多いです。しかし、触媒を利用して物質を再生させたりすることもあります」


「触媒、再生……」


「大半の場合で触媒に使われるのは魔物の核となる魔石で、装備の修復などに使われることも少なくありません」


「そういう再生の使い方もあるんですね」


「そうです。もちろん修復可能なレベルじゃないと錬金術も効きませんけどね」


「なるほど」


 さすがに万能ではないってことか。

 未完成の分野らしいから、もしかしたら万能になる可能性もあるのかも。

 それにしても、授業はエセ関西弁が出ないんだな。


「ではまず簡単な魔法陣を教えておきましょうかね」


「魔法陣ですか?」


「そもそも錬金術は魔力で魔法陣を描くことから始まるので。……これが修復の魔法陣です」


「わかりました」


 確かに分かりやすい形ではある。

 星を書いて、5つの頂点を円で結ぶだけ。


「では、やってみましょう」


「描くだけで良いんですか?」


「はい。たぶん描くまでは可能だと思うので」


「描くまでは?」


「錬金術として発動させるのは少し難易度が上がるので、今は考えなくていいです」


「なるほど……」


 まずは指先に魔力を集中させて……。

 あれ?

 意外と難しいぞ。

 空気中に残すのは魔法の発動と同じだから簡単かと思ったのに。


 そうだよな。

 他の適当な図形なら描けるんだよ。

 錬金術の図形を描こうと思って始めた瞬間に、なぜか失敗する。


 あ、そうか。

 魔法にして使ってやろうとするから、ちょっと変になるんだな。

 魔力を使うし魔法陣も描くとはいえ、シンプルな魔法とは勝手が違うんだ。




「お疲れさまです。成功ですね」


「ありがとうございます。意外と大変でした」


「いろいろと魔法関係の知識を得ていたのが、逆に作用してしまったのかもしれませんね」


「確かに」


 新しい技術を得るのに、固定観念って邪魔なんだな。

 役にたつとかもあるかもしれないけど。


「では次のステップです。この折れた棒を直してください」


「これは?」


「ただの鉄の棒です。これが最も簡単に修復できると思います」


「わかりました」


「この魔石を使ってください。安物ですので使い倒すくらいの気持ちで挑んでくださいね」


「はい」


 真っ二つに折れた鉄の棒か。

 そんでもって、これが魔石ね。

 初めて見た。


 修復対象の鉄の棒と、この魔石を置いて……。

 さっきの魔法陣を近くに描いて……。

 魔力を注ぎ込む!


「えっ!? 簡単な修復とはいえ、まさか1発でっか!?」


「……繋がりましたね」


「いやはや! えらいことでっせ、これは。今まで指導した生徒で最速ですわ!」


「あはは。ありがとうございます」


 やったぜ。

 ただ繋いだだけじゃないよな、繋ぎ目とかも見えないし。

 修復できたってことだよね?


 それにしても錬金術素人だからなのか、もってかれた魔力が多すぎだろ。

 魔石の内部にあった魔力も使ってるはずなのに……。

 ただ鉄の棒をくっつけただけですよ?

 ボール系の魔法なら30発は撃てると思う。


「これは困りましたね」


「え!?」


「当分は、発動までの訓練に当たる予定だったんですけどね……。予定の再構築が必要です」


「なんか、すいません」


「生徒が優秀なことで必要な再構築なんて、困りはしても嬉しいものですよ」


 変な困り事じゃなくて良かった。

 速く成功するってことにマイナスな作用でもあるのかと思ったよ。


「ただ、今日の授業はここまでにしましょう。魔力も大量に使ったようですし」


「はい」


「他にも魔法陣を覚えてもらう必要はありますが、まずは修復の錬金術の効率を上げることからです」


「そうですね」


「では、お疲れさまでした」


「お疲れさまでした!」


 さあて、どうしましょうかね?

 いつものようにトレーニングをすれば良いか。

 錬金術の訓練もしたいけど、どうすればいいんだろう?

 魔力操作のトレーニングしておけば、そっちの効率も上がっていくか?

 そう信じよう。




「はぁ、はぁ、はぁ……」


「お疲れさん」


「え?」


「いきなりゴメンね。俺はルーカス。君の先輩に当たる存在だよ」


「俺はシュウっていいます」


「俺も、いきなり冒険者コースを選んだ命知らずでね。君には注目してたんだ」


「そうなんですか」


「それにしても頑張りすぎじゃない? 俺たちのトレーニングより激しい気がするけど?」


「無理はしてませんよ。心配かけちゃったら申し訳ありません」


「はは。こりゃ、いつか抜かれるかもなぁ。でも、その時までは先輩面させてもらうよ」


「よろしくお願いします」


「今日は時間ないけど、いつか組み手でもできたらいいな!」


「お手柔らかにお願いします」


「任せときな!」


 めちゃくちゃなイケメンだなぁ。

 クロン兄さんたちもイケメンだけど、顔だけで言えば今まで見た中でトップクラスだよ。


 とっつきやすい人で良かった。

 普通のコースじゃなくて冒険者コースだからな。

 粗暴な人がいるかもしれないもん。

 そういうのは嫌だ。


 そういえばマルクもフランクだし、まだ子どもだからなのかな?

 嫌なやつに会ったことない気がする。

 いるのはいると思うし、当たってないだけだろうけどさ。




この話を読んで

「面白い」

「続きが読みたい」

などと少しでも思っていただけたら評価をお願いいたします。


下の★★★★★で応援いただけると力になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ