変態アメリカ国内事情―内戦前夜編―
「ふざけるな! あの小僧めぇ、わたしに対する当てつけのつもりか!?」
アッパー・ニューヨーク湾内リバティ島近海域。
停泊する蒸気ヨットの船内で、モルガン商会会長のジョン・ピアポント・モルガン・ジュニアは激怒していた。
ドーセット公が所有する『デュークオブドーセット号』に、モルガンが相続したコルセアⅢがあらゆる点で負けていることを知ったことが激怒する理由であった。
父親と同じくヨットマンであるモルガンは、ニューヨークのヨットクラブ会長を務めたこともある海の男である。それだけに、怨敵であるテッドに負けたことが許せなかったのであろう。
「あー、気持ちは分かるんだが本題はそこじゃないだろう?」
怒れるモルガンに声をかけたのはラッキー・ルチアーノであった。
豪華な内装の一室には、ルチアーノの他にも裏社会の顔役たちが勢ぞろいしていたのである。
「……今回集まってもらったのは他でもない。ステイツの経済についてだ」
ルチアーノのツッコミに我に返るモルガン。
咳払いをすると、本日の議題について語りだす。
アメリカ経済界の重鎮であるモルガンと、ルチアーノを筆頭にした裏社会の顔役たち。なんとも奇妙な取り合わせであるが、この世界のアメリカはヤクザ国家である。裏社会の住民たちが経済問題に関わるのは何らおかしなことではない。
「最近になって株価が底打ちして回復の兆しが見えてきた。しかし、その勢いは弱々しい。完全な回復基調に乗せるには、さらなる投資が必要だ」
経済というものは、とにもかくにも金を使わないと回らない。
モルガンが裏社会の顔役たちを集めたのは、投資の呼びかけだったのである。
「投資しろと簡単に言ってくれるがな。どこに投資しろと言うんだ?」
シカゴのドンであるアル・カポネが、苦い顔で葉巻を吸う。
シカゴ経済を牛耳るカポネは、下手な経済学者よりもアメリカ経済の現状を理解していた。
1918年のアメリカ風邪のエピデミックによって壊滅的な被害を受けたアメリカは、その後の復興で爆発的な経済成長遂げた。その過程で、国内のあらゆる場所が開発され尽くしたのである。
英国の陰謀(アメリカ視点)によって引き起こされた1926年の株価大暴落によって、アメリカ経済は深刻な不況に陥った。マネーゲームに勤しんでいたマフィアやギャングたちは、莫大な損失に恐れを為して所有していた株を大量に売却。さらに株価が下がるという悪循環を繰り返していたのである。
「今思えば、フィリピンを手放したのは失敗だったんじゃないか?」
「言うな。あの時はあんなことになるとは思わなかったんだ」
1927年のフィリピンの独立宣言を、アメリカ経済界は冷ややかな目で見ていた。どうせ行き詰まって、泣きついてくるだろうと思っていたのである。
「日本から大々的に資本を導入して国内の資源開発を進めるとはな……」
「採掘した資源を中立国を介して高値でドイツに転売しているらしいぞ」
「今のフィリピンに一枚嚙むことが出来れば、ステイツの豊富な資源が莫大な利益になる。何とかならんのか!?」
しかし、フィリピンは強かであった。
何をどうやったのか、日本と満州国を介することでドイツ帝国との中継貿易を成立させて莫大な利益をあげていたのである。
「そもそも、我々はフィリピンの独立など認めてはいない!」
「そうは言っても、現状ではどうすることも出来ないだろうが」
「ぐっ……」
アメリカとて、フィリピン――マハルリカ共和国の独立を黙って見ていたわけではない。しかし、実際には外交レベルの恫喝しか出来なかった。
大英帝国と日本は、マハルリカ共和国の独立を即刻承認した。
マハルリカ共和国に手を出すならば、ロイヤルネイビーと帝国海軍を敵に回す覚悟が必要なことを意味することは言うまでも無い。
第1次大戦後の海軍の軍縮に加えて、アメリカ風邪被害から立ち直るために大量に発行した復興債の償還で海軍予算は悲惨なことになっていた。艦を新造するどころか現役艦の維持すら出来ずに次々とスクラップにしている現状で、世界2大海軍に立ち向かうことなど出来るはずもなかったのである。
「じつはその件について朗報がある」
「ほぅ?」
「数年前から海軍のリニューアルが進められていてな。新造艦への置き換えが進められているのだ」
「じゃあ、それらが完成すれば……」
「フィリピンを再度我々のものに出来るというものだ」
1926年から始まったヴィンソン計画によって、米海軍は猛烈な勢いで新造艦を建造中であった。合計排水量200万トンオーバーの艦を一気に建造することで、USネイビーはロイヤルネイビーと帝国海軍に並び立つ存在になると見込まれていたのである。
「しかし、どこにそんな予算があったんだ? 復興債の償還でそれどころではないだろうに」
「それどころか、一部の債権の償還が滞り始めている。借金のカタとして地方のインフラ事業の経営権を手放しているくらいなんだぞ」
「『ない袖は振れぬ』という東洋の諺がある。実際にやれているのだから、埋蔵金でも掘り出してきたのだろう」
「こちらの懐が痛まないならば問題無い。せいぜい大統領には頑張ってもらうとしよう」
いくら経済に詳しくなったとしても、所詮はギャングマフィアの類であった。
目先の利益が確保されれば、細かいことなど気にしない。モルガンだけは訝しんで独自に調査をしたものの、メラ手形の特殊性故に政府の予算の流れを精査しても不審な点を発見出来なかったのである。
裏社会の住民たちは、猛烈な勢いで拡張しているUSネイビーの矛先が自分たちに向けられることになるなど想像もしていなかった。破滅の足音が迫っていることに、その瞬間まで気付くことが出来なかったのである。
「……おい、どうするんだコレ」
「どうするって言われても……」
「予算の8割が償還に消えるとか、完全に終わってるだろ……」
1929年6月。
悪化する財政に、遂に合衆国予算局は白旗を上げた。予算編成のプロが如何に頑張っても、ない袖は振れないのである。
とはいえ、これは事前に予想されていたことであった。
復興債の償還のために新たな復興債を発行するという自転車操業が破綻したに過ぎないのである。
「暇だな……」
「あぁ、そうだな。去年の今頃は予算編成で修羅場だったからな……」
「ここもだいぶ寂しくなったな……」
ワシントンDCの財務省ビルの一室。
閑散とした予算局オフィスに、ボストンバッグを持った私服姿の男たちが来訪していた。
「でもまぁ、復興債の償還に頭を悩ます必要が無くなったのは救いだな」
「俺らの仕事も無くなったけどな」
「せっかく頑張ってこの仕事に就いたのになぁ……」
彼らは職場に私物整理に来ていた。
財務省ビルのあちこちで同様の光景が見られたのである。
「ま、なんとかなるだろ。しばらくはバイトでもして食いつなぐさ」
「おまえは気楽だな。ファーロウって言ってるが、何時戻って来れるかわからんのだぞ?」
「やらかしてハドソン川に浮かぶよりはマシだろ」
ファーロウ休暇は会社の従業員、教師や役所の公務員などに命ずる強制的な一時休暇である。業務が再開されれば元のポストに復帰することが十分期待出来るのであるが、再開の目途が立たない現状ではリストラと大差がない。復職するためには、業務が再開されてすぐに出頭する必要があるのでむしろリストラよりも立場が悪いさえ言える。
「それにしても、あの時は肝が冷えたよな」
「おい馬鹿止めろ。思い出すだけでも忌々しい」
「オフィスにサブマシンガンを持ったギャングが押しかけて来た時には生きた心地がしなかったからな……」
連邦政府は債務不履行を宣言しようとしたのであるが、それは叶わなかった。
噂を聞きつけた裏社会の住民たちが、直接乗り込んで来たからである。
『家を売れ、家を売り飛ばせ』
『カネつくれ。腎臓2つもっとるやろ。1個売れ……』
『目ん玉1個売れ……』
――とは、ヤクザではなく日本の大手商工ファンドの取り立てであるが、実際に殺ったわけではない。単なる脅しである。それでも、史実では当事者が自殺していたりするのであるが。
裏社会の住民は、ご丁寧に脅したりしない。
問答無用で生命を取りにくる。デフォルトが確定した時には、予算局のスタッフは皆殺しも覚悟していたのである。
「それにしても、借金のカタにインフラの運営権を持って行くとはなぁ……」
「上手い事を考え付いたもんだ。確実に金になるからな」
「あんな社会のクズどもを褒めたたえてどうする」
しかし、この頃には経済ヤクザと化していたギャング&マフィアは面子よりも損失の補填を優先した。復興債の新規発行の取りやめと償還を停止する代わりに、政府が管轄しているインフラ運営権を要求したのである。
インフラとはインフラストラクチャー(Infrastructure)の略である。
人々の生活を支える基盤という意味であり、鉄道や道路、公共施設、ライフラインや通信網もこれに含まれる。
確実かつ継続的な利益が期待出来る分野であり、それ故に政府の有力な収入源でもある。裏社会の住民は、それを欲したのである。
復興債の大半、というよりほぼ全ては裏社会の住民たちが購入していた。
彼らが復興債の償還を求めなくなったことで、連邦政府はデフォルトの危機を回避することが出来たのである。
「どうなっちまうんだろうな、ステイツは」
「これ以上悪くなることは無いと信じたいがな……」
「とりあえずバイト探しをしないとな」
財務省の大多数の職員がファーロウ休暇に入ったことで建物はゴーストタウンと化した。業務が再開されるまでには、長い時を要することになるのである。
『ペンシルバニア州 水道事業民間参入率100%を達成 ニューヨーク州に続いて2例目』
『郵便事業完全民営化へ 新CEOは低価格化とサービス向上を強調』
『公共インフラ民営化によるメリットとデメリット コスト優先でサービス低下の懸念も』
1930年以降、現地メディアが公共インフラの民営化を報じることが多くなった。民営化という錦の御旗によって、アメリカの公共インフラは猛烈な勢いで裏社会に乗っ取られていったのである。
『ニューヨーク州の大規模停電 原因は送電線の老朽化か』
『サンフランシスコ水道大幅な値上げを宣言 利用者は反発』
『USメール 来年から送料大幅値上げ』
同時に公共インフラを民営化した弊害も出始めていた。
利益を出すためにメンテナンスをケチったり、利用料の大幅値上げが頻発したのである。
国のインフラをそっくり乗っ取ったために競合相手は存在しない。
まさに、やりたい放題であった。
これに対して、歳入の大半が消滅した連邦政府は完全に形骸化した。
アメリカは政治だけでなく、経済までもが裏社会に牛耳られることになったのである。
『閣下、お電話です』
「誰からかね?」
ニューヨーク近郊に駐屯する第27歩兵師団。
その司令部では、困惑した副官が上官に報告していた。
『カスティーリャと言えば分かるとしか……適当な理由でお切りましょうか?』
「!? 今すぐつなげっ!」
司令官は、名前を聞いた途端に嫌な予感に囚われる。
慌てて手元の受話器を持ち上げる。
『……俺を待たせるとは出世したじゃないか』
受話器から聞こえてくるしゃがれた声。
予感が確信に変わって青ざめる司令官。
「も、申し訳ありません。コステロ様!」
陸軍中将である彼が必死に謝罪する電話主。
その正体は、裏社会の顔役フランク・コステロであった。
『まぁ良い。それよりも、そちらの状況はどうかね?』
「はっ、コステロ様のおかげで予算も装備も回していただいて大変に助かっております」
露骨なご機嫌取りではあるが、司令官の言葉は真実であった。
第27歩兵師団は、コステロの政治力によって他の部隊よりも大幅に優遇されていたのである。
『それは良かった。今後も優先的に予算と装備を手配するから励んでくれたまえ』
「ご期待に沿えるよう全力を尽くします!」
電話中に直立不動となる司令官。
彼の忠誠の対象は、国家でも大統領でもなくコステロただ一人であった。
第1次大戦後の米陸軍は給料の遅配が日常化していた。
嫌気がさして退役した優秀な人材を、裏社会は高額な報酬でヘッドハンティングして私設部隊を編成していったのである。
しかし、コステロは違っていた。
持ち前の政治力を活かして、陸軍の師団を丸ごと支配下に置いていたのである。
部隊の練度を保つためには訓練が欠かせない。
当然ながら、大量の食糧や弾薬、武器の整備も必要となる。一から部隊を作り上げて維持していくよりも、既存の軍組織を流用したほうが最終的に安くつくとコステロは考えていたのである。
『頼むぞ。近いうちに出番があるかもしれないからな』
「!? それはどういう……」
『出番』という言葉に目を剥く司令官。
軍隊で出番と言えば、戦争か災害対処しかあり得ない。即刻真意を問い質す司令官であったが……。
『それを君が知る必要は無い』
コステロの返答はにべも無かった。
取り付く島もないとは、このことである。
いつもの司令官であれば、ここで引下がったであろう。
しかし、彼は万の将兵の命を預かる立場なのである。
「相手が分かれば先んじて対策が出来ます。せめて対外戦争なのか内乱だけかでも……!」
『……』
司令官の必死の懇願に、受話器が沈黙する。
やがて聞こえ出すしゃがれ声。
『……内乱になるのは間違いない。ただ、現時点では特定出来ていないのだ』
コステロはFBI長官ジョン・エドガー・フーヴァーと親しかった。
それ故に、裏社会の人間で誰よりも国内事情に通じていた。
現在のFBIはテキサス州に対する調査を進めていた。
しかし、ダラス支局からの報告は異常無しの一点張りであった。
業を煮やしたフーヴァーは、テキサスに腕利きの連邦捜査官を送り込んだ。
この時は、支局の怠慢くらいに考えていたのである。
しかし、送り込んだ連邦捜査官は誰一人帰って来なかった。
史実の薩摩飛脚よろしく、FBI本部では『テキサス行き』が忌避される有様だったのである。
あまりの人的損失に、FBIは捜査方針を変更せざるを得なくなった。
比較的警戒が緩いと思われる南部州から、慎重に捜査を進めていたのである。
「それだけ聞ければ十分です。兵たちには内乱鎮圧のための訓練を課します。つきましては……」
『分かっている。必要なものがあったら最優先で準備させよう』
電話を終えた司令官は即座に内線をコールする。
出頭した副官に、今後の訓練スケジュールの大幅変更と必要になる物資の見積もりを命じたのは言うまでも無い事であった。
「大統領閣下、お喜びください。ヴィンソン計画の第1陣が進水しましたぞ」
「それは重畳。戦艦かね?」
ワシントンDCのホワイトハウス。
大統領執務室で、第31代大統領ジョン・ウィリアム・デイビスは海軍長官から報告に顔をほころばせる。
「オマハ級軽巡が10隻です」
「戦艦でないのが残念であるが、社会のダニどもを威圧するには十分か」
オマハ級軽巡は、この世界のアメリカが第1次大戦後に初めて建造した艦である。史実とは異なり最初から軽巡として設計されており、速度と火力を優先した細長い船体と高い艦橋構造物が構成する艦容は見る者に威圧感を与えるものとなっていた。
『軽巡を10隻同時に進水だと? これだからチート米帝は!?』
『こっちは年に2、3隻進水させるのがやっとだと言うのに……』
『しょうがないだろ。好景気で民需に予算もヒトも取られてるんだから』
アメリカの建艦ラッシュは、ただちに平成会の知るところとなった。
とは言っても、彼らに打つ手は無かったのであるが。
英国もアメリカの動きに疑念を抱いていた。
宰相ロイド・ジョージは、駐英アメリカ大使アランスン・ホートンを召喚していたのである。
『アメリカは戦争をする気なのかね?』
『おっしゃっている意味が分かりませんな。あくまでも海軍のリニューアルであって、軍拡ではありません』
『なるほど。確かに貴国の海軍は、いささか骨董染みておるからな。仕方が無いか』
『……!』
ロイド・ジョージの皮肉に青筋を浮かべるホートン。
逆に言えば、ロイド・ジョージにはそのくらいしか出来なかったのであるが。ロンドン海軍軍縮会議に参加していないアメリカ海軍の大拡張を止めることは不可能だったのである。
「……戦艦については、来年にサウスダコタ級10隻が進水する予定になっています」
「うむ。東海岸に配備すればイギリスへの圧力になるな」
1930年に進水、その翌年に就役したサウスダコタ級戦艦は大西洋艦隊として戦力化された。諸般の事情で統合されていた合衆国艦隊は、再び太平洋艦隊と大西洋艦隊に二分されることになったのである。
「しかし、艦隊だけではダニどもを駆逐出来ん。肝心の兵たちの錬成はどうなっているのかね?」
しかし、大統領にとっては海兵こそが本命であった。
ギャングやマフィアを最終的に鎮圧するには兵隊が必要なのである。
「ご安心ください。訓練は順調です。今年中に第1海兵師団が編成されることになるでしょう」
キューバで訓練中の海兵隊は、1929年末に第1海兵師団として編成された。
以後も海兵隊は拡張されていくことになるのである。
「現状は満足すべきものだとよく分かった。しかし、計画を承認したわたしが言うのも何だが予算は大丈夫なのかね?」
「ご心配には及びません。メラ手形のおかげで資金面は万端ですぞ」
メラ手形は、史実ナチスが発行したメフォ手形のアメリカ版と言える。
史実においては、現在の金額にして約30兆円もの巨額を調達したメフォ手形であったが、この世界のアメリカではその数倍以上の金額を確保することに成功していたのである。
「となると、残る問題は計画発動まで露見しないかだな。これだけ派手に動くとFBI辺りが嗅ぎつけそうだ」
「海軍捜査局からの報告では、既にFBIが政府予算を精査しているようです」
最近の海軍の動きを訝しんだモルガンは、コステロにFBIを動かすように依頼していた。コステロの意を受けたFBI長官フーヴァーは、陣頭指揮を取って政府の予算の流れを追っていたのである。
「!? それは大丈夫なのか?」
「そこはご安心を。何と言っても、メラ手形は政府の予算外の存在でありますからな。いくら予算の流れを追っても何も出てきませんぞ」
私企業の債権に擬態した偽装国債がメラ手形である。
公的な政府会計からは切り離されているので、FBIがいくら政府の予算を洗っても存在を知ることは不可能であった。
メラ手形は国庫に負担をかけずに膨大な兵器製造が可能であった。
急速な軍備再建には、うってつけな方法だったのである。
「当初の予定通り、Xデーは1935年になるだろう」
「それが宜しいかと。これ以上伸ばすと償還に耐えられません」
しかし、メラ手形は打ち出の小槌ではない。
債権である以上、償還は避けられない。膨大な借金を前借しているに過ぎないのである。
「まぁ、その前にわたしが大統領で居続ける必要があるがな」
「それは大丈夫でしょう。閣下の芝居に連中は見事に騙されておりますからな」
この時点で、デイビスは大統領として2期目に突入していた。
表向きは裏社会に従順な態度を示しているが故に、3期目も問題無いだろうと考えていたのである。
実際、デイビスは1932年に大統領選挙で3選を果たすことになる。
この頃には旧態化していた海軍艦艇も一新され、海兵隊も3個師団まで増強されていた。復活した米海軍は、来るべき時に備えて着々と牙を研いでいたのである。
「同志トロツキー、またネズミが入り込んでいました」
テキサス州エル・パソ郊外のアメリカ共産党本部。
その執務室で、レフ・トロツキー共産党書記長は側近から報告を受けていた。
「最近多くなったな。勘付かれたか?」
「ご安心を。既に始末しております」
最近になって、テキサス州内に連邦捜査官が多数潜入していた。
しかし、トロツキーの側近はその全てを殺害していた。
独特な風習やテキサス訛りが強い英語は、他所から来た連邦捜査官には理解し難いものであった。上手く潜入したつもりでも、地元民からすれば一目瞭然だったのである。
「それは良かった。ところで最近の景気はどうかね?」
「おかげさまで非常に安定しております。全ては同志トロツキーのご指導の賜物です」
テキサス州内では、トロツキーによる独自の経済政策が打ち出されていた。
史実ソ連の新経済政策をアメリカナイズしたものであり、この政策が世界恐慌後の不況の中でも上手く作用していたのである。
アメリカ版NEPは、これまで奴隷同然に働かされていた大量のスラブ系移民からは熱狂的な支持を受けた。税を納めた後の残りの穀物の自由販売が認められたために労働意欲が向上し、穀物生産量も飛躍的に増大していたのである。
このようなことが可能になったのは、トロツキーが地元のギャングを全て手懐けたからである。史実の偉人のカリスマと指導力は尋常なものではなく、テキサス中のアウトローがトロツキーに心酔していた。
トロツキーに報告している側近もその一人である。
彼は元ギャングであり、かつてはテキサス州で最大勢力を誇ったギャングの大ボスであった。
「君のおかげで、わたしは大いに助かっている。だが、無理はするな」
「なんというもったいないお言葉……!」
感涙しながら側近は退室していく。
トロツキーは、その様子をにこやかに見送るのであった。
「……もっと早く来たらどうだね?」
入れ替わるように入室してきた男に毒づくトロツキー。
その態度は、側近に見せていたのとは別物であった。
「せっかくの感動の場面を邪魔したくなかったので」
ぬけぬけと言ってのけたのは、ミハイル・ニコラエヴィチ・トハチェフスキーである。現在はトロツキーの右腕的存在であり、軍事面の最高責任者であった。
「前々から思っていたのですが、同志は洗脳か何かしているのですか?」
側近の様子を見ていたトハチェフスキーは、トロツキーに疑問をぶつける。
冗談めかしてはいたが、目は真剣であった。
「そんなこと出来るなら、とっくに愛人を洗脳して奴隷にしてるわい」
心底呆れた様子のトロツキー。
そんなトロツキーの態度に、トハチェフスキーは大いに納得したのであった。
「……まぁいい。君が直接来たということは、重大な進展があったのかね?」
「はい。新型軽戦車の量産体制が整いました」
新型戦車は、英国が輸出していたヴィッカース6t戦車をたたき台にして開発された。オリジナルよりもエンジンルームを拡大、より大出力のエンジンを積んだことで軽戦車の名に恥じない機動性を発揮することが可能になっていたのである。
「それは朗報だ。数を揃えるのにどれくらいかかるかね?」
「現状では年に50両程度がせいぜいとのことです。しかし、生産ラインの増設をしますので今後は加速度的に生産台数は増えていくことでしょう」
T-1軽戦車と命名された新型戦車は、1930年から大量生産された。
戦力的には軽戦車に過ぎないのであるが、まともな軽戦車を持たないギャングやマフィアに対して猛威を振るうことになるのである。
「それと、ソ連国内の同志から旅客機の設計図を入手しました。これをベースに爆撃機の開発を進めています」
革命軍が入手したのはANT-9の設計図であった。
史実ではソ連のツポレフ設計局で1920年代後半に開発された旅客機であるが、この世界では革命軍によって爆撃機として量産されることになるのである。
「それにしても、予想以上に戦力の増強は上手くいっているな」
「あと数年いただければ、革命軍は存分にその力を発揮することが出来るようになるでしょう」
わずか5年で革命軍の戦力は飛躍的に増大していた。
もっとも、ソ連時代は常に物資窮乏で苦労していたトロツキーとトハチェフスキーからすれば難しいことでは無かったのであるが。
なんといっても、心酔した元ギャングがいることが大きい。
ニューヨークに送るはずの莫大な上納金の一部を資金にすることで、速やかな軍備拡張が実現していたのである。
「その時には、君の縦深攻撃理論が実証出来るな?」
「もちろんです。連続した機動戦をもって、敵を叩き潰してみせます」
不敵に笑うトハチェフスキー。
史実で『赤いナポレオン』と謳われた軍事的才能を縦横に振るう時は刻々と迫りつつあったのである。
「アメリカから金をもらっている議員がいるだと?」
立憲民政党総裁濱口雄幸は、報告を聞いて顔をしかめる。
史実で『ライオン宰相』と呼ばれた容貌は、不機嫌となったことで一層迫力を増していた。
事の重大さ故に公式に報道されてはいないが、ドーセット公暗殺に関与して逮捕された民政党議員はアメリカから献金を受けていた。それ故に、濱口はアメリカという言葉自体に忌避感を持っていたのである。
「総裁の言う通り、アメリカから献金受けるのはいかん。そもそも、献金そのものを禁止するべきだ」
幹事長の小泉又次郎も、濱口に賛意を示す。
清貧な家系に育った彼は献金そのものを嫌っており、今回の件を奇貨として党内における政治献金を禁止するべく動いたのである。
「総裁、待っていただきたい。正当な手段で得た政治献金を返還させるのはいかがなものかと」
「議会政治で献金は正当な手段です。これを禁じるのはいかがなものかと」
「法律で外国からの寄付は禁じられていません。前回の反省を活かして相手の身元はしっかり調査しています」
しかし、総務委員会では反対多数で否決された。
政治活動には何かと金がかかる。政治献金の禁止は自殺行為以外の何物でもなかったからである。
結局、政治献金はあくまでも自己責任において行うことが党是として定められるに留まった。献金絡みで逮捕されても党としては責任を持たないということであるが、一部の議員はこれを勘違いしたのか大っぴらに政治献金を受け取るようになったのである。
「何度言ったら分かるんだ。ドーセット公暗殺にわたしは関与していない!」
帝都中央区築地警察署。
薄暗い取調室では、民政党の議員が取り調べを受けているところであった。
「そうは言っても、おまえはアメリカから献金を受けただろう?」
「それがどうしたというのだ!?」
特高警察の取調官に吠える議員。
恰幅が良いので、オペラ歌手の如く怒声が取調室に響き渡る。
「ドーセット公暗殺に関与しているのは、アメリカのモルガン商会だぞ?」
「んなっ!? いや、しかしモルガン商会とやらからは献金は受けていない!」
「直接は、な。おまえが受け取った献金は、モルガン商会の子会社だ」
「し、知らん知らん!? 本当に知らんかったのだ!」
しかし、公安の調査官は微動だにしなかった。
冷静に事実を指摘していく。
4年前の雪辱を晴らすべく、モルガン商会は大々的な献金攻勢をしかけた。
前回の件で当局から目を付けられていることは分かっていたので、子会社やダミー会社を通じて民政党に近づいたのである。
この献金を、民政党の少なくない数の議員が受け取ってしまった。
現在取り調べ中の議員も、その一人であった。
そんなモルガン商会の動きはMI6には筒抜けであった。
匿名で公安にリークされて、大勢の民政党議員が公安に取り調べを受けることになったのである。
『政友会勝利 平民党も躍進』
『民政党再び敗北 総裁の進退は』
『新首相は犬養毅に決定』
1929年9月中旬。
解散総選挙で民政党は再び敗北を喫することになった。
公安で取り調べを受けた議員たちは、全員が証拠不十分で不起訴処分となった。
しかし、その大半が解散総選挙で落選していたのである。
落選した原因は取り調べで選挙活動が不十分だったことであるが、それだけとも言い切れない。自身の選挙区に強力な対立候補が出馬したことが直接の原因であろう。
平成会の隠れ蓑の一つである日本平民党は、地方に勢力を伸ばしている最中であった。公安から取り調べを受けている議員のリストを手に入れた彼らは、各地の県人会から候補者を急ぎ擁立したのである。
平成会の県人会は、各地で先進的なことをやってのけて地域住民からは高く評価されていた。既に実績も知名度も充分であり、選挙活動さえきちんとやれば確実に当選出来たのである。
ちなみに、銭ゲバな福井県人会の会長も見事にトップ当選を果たしていた。
政治=権力=金という火の玉ストレートな県人会長は、徹頭徹尾な金権政治で福井県の開発を主導していったのである。
度重なる献金問題に業を煮やした民政党は、後に政治資金に関する法案を国会に提出することになる。史実とは異なり、この世界では戦前に政治資金規正法が成立することになったのである。
「今度こそ日本に親米政権を打ち立てるのだ!」
アメリカのニューヨークに所在するモルガン商会。
その会長室で、部屋の主であるモルガンは吠えていた。
1929年9月に実施された日本の解散総選挙は政友会と平民党の勝利に終わった。またしても、多額の献金をどぶに捨てることになったのである。
しかし、モルガンはまだあきらめていなかった。
むしろ、より積極的に動いていたのである。
(そうは言ってるが、こいつドーセット公に復讐するのが本当の目的なんじゃないのか?)
そんなモルガンを、ルチアーノは呆れたような目で見ていた。
金融マンとしてのモルガンはアメリカでも屈指の人材であるが、ドーセット公が絡むと暴走するのが難点である。
「お前も他人事じゃないだろ!? フィリピンが独立してしまったせいで国内市場は完全に飽和状態だ。ステイツには新たな市場が必要なのだ!」
「分かっているさ。このままだとお先真っ暗ってのはな。それはともかく、今回は金は出すが人手は出せねぇ。前回のやらかしでジャパニーズマフィアの伝手は壊滅しちまったし」
とはいえ、モルガンの言っていることは間違っていない。
独立してしまったフィリピンに干渉する手段が現時点では存在しない以上、アメリカ経済は新たな市場を至急確保する必要に迫られていたのである。
「心配せずとも、それ以上は望んでおらんよ。今回はジャパニーズアーミーに動いてもらう」
「大丈夫なのか? 以前の計画にもジャパニーズアーミーが絡んでいたが失敗しただろうに」
4年前に実行されたドーセット公暗殺計画は、ルチアーノにとって苦い失敗であった。実行犯全員が行方不明になったあげく、彼らが所属していた組織は片っ端から解体されてしまった。貴重な日本のヤクザとの伝手も失われてしまったのである。
「ドーセット公と新しい総理はジャパニーズアーミーにだいぶ恨まれていると聞く。わたしは、そのあと押しをするだけさ」
成功を確信しているのか、自信満々な笑みを浮かべるモルガン。
「プライムマイスターと、ドーセット公だろう。優先順位を履き違えてないか?」
しかし、そんなモルガンをルチアーノはジト目で見つめる。
また、悪い病気が始まったと言わんばかりである。
「プライムマイスターを暗殺したとしても親米政権が出来るとは限らんだろう!? しかし、ドーセット公を暗殺すれば確実に内閣総辞職もので日英関係は破綻する。むしろ、ドーセット公こそが優先される目標なのだ!」
もっともらしい理屈をつけてはいたが、結局のところモルガンにとってドーセット公は親より憎い仇に他ならない。何よりもテッドの暗殺が優先されるのである。
「ドーセット公だって馬鹿じゃない。以前の暗殺未遂がおまえの仕業ってことに気付いているはずだ。危険すぎる」
モルガンがテッドを憎む理由は知っていたが、それでもルチアーノは警告する。
相手は列強筆頭の全権大使なのである。下手に刺激しようものなら、何をしでかすか分からない。
「分かったとしても、わざわざアメリカくんだりまで来たりはしないだろう。大丈夫だ。今度こそ確実に殺る!」
「へいへい。お手並み拝見といきますか」
こうなるともうどうしようもない。
ルチアーノは肩をすくめるしかなかったのである。
「……それで、決行日は決まったのか?」
「あぁ、来週あたりでどうだ?」
「来週あたり……って、えらく適当だな」
「いや、最近はドーセット公が首相官邸に行くことが多いからな」
「なるほど、近くで張り込んでいればおのずと機会がくるというわけか」
帝都港区南青山に所在する偕行社カフェ。
その片隅で、複数の軍人たちが密談を交わしていた。
「それで、肝心の武器はどうなったんだ?」
「それも問題ない。ほらよ」
周囲気にしながら、少尉の階級章を付けた男が懐から鉄の塊を取り出す。
テーブルに置かれたのは、M1911A1――コルトガバメントであった。
「「「おぉ……!」」」
押し殺した歓声をあげる男たち。
目の前の自動拳銃は、支給されている十四年式拳銃よりも洗練されていて明らかに強そうであった。
「俺の下宿先にこれと同じヤツが20丁、弾も存分にある。別途支度金も、もらっている」
「これなら成功間違いなしだな!」
「早速、貴様の下宿先に行こうそうしよう」
「てめぇら、酒が飲みたいだけだろうが!?」
周囲を憚りながらも、大いに盛り上がる若手将校たち。
こそこそと入店したのとは対照的に、意気揚々と去っていくのであった。
以下、今回登場させた兵器のスペックです。
コルセアⅢ
総トン数:1136t
全長:93.0m
全幅:10.16m
機関:三段膨張蒸気機関
最大出力:不明
最大速力:19ノット
旅客定員:不明
乗員:不明
兵装:50口径3インチ砲4基
モルガンが父の死後に受け継いだ蒸気ヨット。
この世界でも同様であり、性能も史実と変わりない。
怨敵であるドーセット公が所有するメガヨットに負けていることを知って、現在はより大型で高速な『コルセアⅣ』を建造中である。
※作者の個人的意見
コルセアⅢは当時としては世界最大級のヨットなのですが、相手が悪すぎましたねw
この世界のコルセアⅣは史実とはだいぶ異なるものとなるでしょうが、出番があるかどうかは不明です。
デューク オブ ドーセット号(1929年)
総トン数:1350t
全長:117.0m
全幅:16.5m
機関: ネイピア デルティック6基2軸推進
最大出力:12000馬力
最大速力:30ノット(巡航17ノット)
旅客定員:10名
乗員:10名(最大)
平成会傘下の造船所が試験的に建造した、この世界初のメガヨット。
国内外のVIPに高値で売りつけることを目論んでいたが、見向きもされずにドックで放置されていた。
銭ゲバな平成会福井県人会会長のセールストークと、ファンシーな寝室を気に入ったマルヴィナによって返品不可能となった。現在の価値に換算して1億ドルはくだらないシロモノであり、それに恥じない設備を備えている。
外見的な特徴としては、全体的に曲面を多用した流麗なシルエットである。
船首付近にオートジャイロが着艦出来る甲板を備えており、洋上でゲストを迎えることが可能になっている。
操船そのものは、大型船舶の操船スキルを持つテッド自らが行う。
船体の維持は平成会傘下の企業が受け持っているが、実際に航行する際は直属のメイド部隊が派遣されている。
1929年に英国海軍により大規模改修が施された。
改修の内容は新型機関への換装、船底にムーンプールの設置、航海用に水上/対空レーダーの装備など多岐にわたり、外観も一部変化している。
改修の結果、船としての性能は大幅に向上したのであるが、技術的にも機密的にも平成会に触れさせることが出来なくなり、以後のメンテナンスは英国海軍が請け負っている。
※作者の個人的意見
英国風魔改造の洗礼を受けてしまいました。
まだまだ改造されるんですけどね(爆
T-1軽戦車
全長:4.60m
全幅:2.41m
全高:2.16m
重量:7.50t
速度:70km/h
行動距離:150km
主砲:37mm歩兵砲
副武装:7.62mm機関銃(車体前面)
装甲:5~20mm
エンジン:キャデラック水冷4ストロークV型8気筒×3 マルチバンクエンジン 260馬力
乗員:3名
トロツキー率いる革命軍が開発した新型軽戦車。
非合法な手段で入手したヴィッカース6t戦車を解析して、独自の改良を盛り込んで完成している。
この戦車に求められたのは、とにもかくにも速度である。
性能要求でオリジナルの2倍の速度を求められたために、大出力のエンジンを搭載する必要があった。
しかし、この世界のアメリカでは戦車用の大出力エンジンを入手することは不可能であった。第1次大戦で時が止まっている米陸軍にまともな戦車が存在するはずなかったのである。
悩みに悩んだ革命軍の技術陣が目を付けたのが、『ニューヨーク・ティンリジー』であった。自動車工場に大量に転がっていたエンジンを利用することを思い付いたのである。
ちなみに、ニューヨーク・ティンリジーは『リンカーン モデルL』の俗称である。
ニューヨークで見かけるティン・リジー(T型フォードの俗称)という意味であり、史実日本で言うならば『六本木カローラ』が当てはまる表現であろう。
オリジナルの3倍近い出力を確保するために、V8エンジンを3基結合するという無茶な構造なエンジンとなった。しかし、現場でのトラブルは意外と少なかった。エンジン単体の信頼性が高かったために、マルチバンク化してもそれほど信頼性が損なわれなかったことが原因と言われている。
T-1は、この時代の軽戦車としては最速であった。
その高速性故に偵察車両として長らく現役であり、退役してからも改造して再利用されることも多かった。
※作者の個人的意見
マルチバンクというのは、エンジンを複数積むことではありません。
複数のエンジンをクランクシャフトに結合して単体のエンジンにしてしまうことです。史実だとM4シャーマンに搭載された直6エンジンを5基結合して30気筒21200ccのエンジンとしたA57マルチバンクエンジンが有名ですね。
それでもV8エンジンの3基結合は無理だろうって?
そんなこたぁありません。ちゃんと前例があります。WW2でオーストラリアが開発していたセンチネル巡航戦車に搭載されていたベリエ・キャデラックがまさにソレで、V8エンジンを3基クローバーのように連結したシロモノだったりします。
ちなみに、この世界のアメリカではギャング&マフィア御用達で高級車のはずのリンカーンが大量生産されています。それこそ、T型フォードの如く巷には大量に溢れているわけです。
当然、リンカーンの廃車も大量にあるわけで、革命軍の技術者は自動車工場に転がっていたリンカーンの使えるエンジンを組み合わせることを思い付いたという設定だったりします。
おかしいなぁ?
首相暗殺のはずが、いつの間にかにテッド君の暗殺がメインで犬養の爺さまはおまけになってしまったぞ?(・3・)
>合計排水量200万トンオーバーの艦を一気に建造
ちなみに、史実の1941年の時点で世界3大海軍であった帝国海軍が254隻109万トンです。米帝チート恐るべし(滝汗
>ファーロウ休暇
公務員に対する一時休暇なのですが、じつは有給ではありません。
戻れる可能性があるだけレイオフよりナンボかマシといった程度だったりします。
>薩摩飛脚
江戸幕府は全国の諸藩へ隠密を潜入させて藩内の動向を探っていたのですが、薩摩藩へ潜入させることだけは困難を極めました。薩摩へ向かった隠密が誰一人として戻ってこなかったために薩摩飛脚という言葉は、黄泉の国への片道切符という意味で使われていたりします。
実際問題として、東京モンは鹿児島弁を理解出来ません。
大河ドラマの『翔ぶが如く』では分かりにくい言葉に標準語の字幕が付いたくらいですし。
テキサス訛りも外からの人間には、かなり聞き取りづらいようです。
ニューヨーカーな連邦捜査官がテキサスに入ったら一発でバレることでしょう。
>とは言っても、彼らに打つ手は無かったのであるが。
内閣調査部が開店休業状態で、提言出来る状態じゃなかったります。
日ごろブラックな職場なので、束の間の命の洗濯をしてもらいましょうw
>新経済政策
史実だとソ連における部分的な市場経済の導入ですが、アメリカ版NEPは自由過ぎる市場経済にある程度の統制を加えたものです。ちなみに、この世界ではスターリンが史実よりも早く政権を握ったので早々にNEPは否定されています。
>「そんなこと出来るなら、とっくに愛人を洗脳して奴隷にしてるわい」
史実でメキシコに亡命した際は、襲撃に備えて自宅を要塞化しただけでなく避難訓練まで実施していました。もっとも、避難訓練に熱心な理由は愛人に会いに行くためだったそうですが。自分の命よりも愛人に入れあげていたわけです。
>ヴィッカース6t戦車
カーデンロイド戦車の輸出で儲けさせてもらった英国が用意した次なる輸出用戦車。この頃になると、各国で独自に戦車の開発が進められていたので輸出は振るわなかった模様。
>小泉又次郎
第87~89代内閣総理大臣小泉純一郎の祖父。
なかなかにぶっとんだ性格だったらしいです。
>帝都中央区
この世界の帝都は、関東大震災後の復興計画で史実戦後の23区に再編成されています。
>恰幅が良いので、オペラ歌手の如く怒声が取調室に響き渡る。
実際、オペラ歌手ってふくよかだったり、恰幅が良かったりする人が多いです。
>銭ゲバな福井県人会の会長
一話限りのモブとして出したはずなのに、使い勝手が良いせいで出番が多いです。
田中角栄の如く金権政治に走りそうですが、この時代の政治家なんて実績があれば多少のやらかしは大目に見てもらえるでしょうw
>政治資金規正法
史実では戦後まもなく制定された意外と古い法律だったりします。
でも、そんなことよりもアメリカの腐敗防止法をモデルにしていたことがビックリです。アメリカなんて寄付とか無制限にやってるものだと思っていました(;^ω^)
>M1911A1――コルトガバメント
アメリカ人が大好きな拳銃No.1!(多分
今はどうか知りませんけど、アメリカ人の45ACPのマン・ストッピングパワーに対する信頼は信仰の域に達してると思います。
>十四年式拳銃
当時としては標準的な性能を持った軍用拳銃でした。
でも、設計者本人が『特筆すべき点は何も無い』と明言しているので、言い換えれば『特徴がないのが特徴』というわけで拳銃界のジムカスタムだったのでわ!?(マテ




