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第78話 トキさんへの結婚報告

あ、料理人スキルってのが表示されている。こうやって見ると改めてアイの能力の凄さが実感できる。スキル作成するとかもはや神の領域だろ。あれ?でもこれってどうやって使うんだ?



「食べたい料理を思い浮かべてみて」

「あ、じゃあラーメンっと」



するとディスプレイに醤油ラーメン?味噌ラーメン?塩ラーメン?とんこつラーメン?

と表示される。



すげえ、ラーメンと言ってもこんだけのバリエーション作れるんだ。じゃあ醤油ラーメンっと。


「醤油ラーメン?醤油とんこつラーメン?」



これは絶対、醤油とんこつでしょ。オレは家系ラーメンが大好きなんだよなあ。



するとリストが表示された。



☑森ブタの骨

☑森ブタの肉

□こんぶ

□醤油

□みりん

□小麦

☑クロヤナギ

□煮干し

☑森レグホンの卵

☑森レグホンの骨

☑塩

□にんにく

□しょうが


     ・

     ・

     ・



とこんな感じだ。☑がついているのは今持っているもので、ついていないのは持っていないと言うことなのだろう。確かにラーメンって意外と色々な材料使っているもんなあ。でも醤油とんこつラーメンは絶対食べたいから、今度材料を集めてみよう。






『もしもし、シュウさん今大丈夫ですか?』

『あ、トキさん。こんにちは。大丈夫だよ』




オレがラーメンに想いを馳せていると、トキさんから念話通信が入る。




『その声の調子だと例のお話しはうまくいったようですね』

『トキさんは、さすがだなあ。なんでもお見通しだね。実は例の相手と結婚したんだよ』

『おめでとうございます、さすがはシュウさんだ。腕が立つだけでなく女性関係も得意なのですね』



そんな訳ないだろ!って思うが、トキさんもそこは十分分かっていて社交辞令でそう言っているのは分かっている。



『是非、結婚のお祝いをさせてください。今から迎えの者を寄越しますので少し待って頂けますか?』

『え?』



結婚祝いだって?またトキさんの事だから、すごいモノをくれそうだな。どうすればいいんだ?



「シュウ様、お久しゅうございます」



オレが、色々と考えているとセバスさんがすっと現れる。え?早すぎない?もしかして最初っからスタンバってたの?セバスさんの後ろには、例の総漆塗りの駕籠が控えている。



「奥様もどうぞお乗りください」



相変わらずの見事な立ち振る舞いで、アイをエスコートし駕籠へと乗り込ませる。続いてオレも乗り、コタロウ、コジロウ、ガル、ギル、ゴルも一緒に乗る。

駕籠内では、相変わらずのおもてなしだ。セバスさんがお茶を淹れてくれ、一緒にお菓子を出してくれる。



「え?これ、紅茶じゃないか?」

「さすがシュウ様ですね。コレは舶来物のティーと言う飲み物ですぞ」



セバスさんは紅茶の淹れ方にも造詣が深いようで、最適な温度と濃度の紅茶が供される。この人本当に有能だな。お茶菓子はシュークリームだった。



「コレ、めっちゃおいしかー」



極度のコミュ障のハズのアイであるが、セバスさんの心配りが凄すぎて全く気にならないようだ。いつも通りの笑顔で紅茶を飲み、シュークリームをパクついている。良かった。喜んでくれているようだ。



「ハグハグハグ」

「ムシャムシャ」

「パクパク」



もちろん、コタロウ達はいつも通りの食べっぷりだった。



「着きましたぞ」



セバスさんの声で駕籠から出る。どこだろうここは?上町のどこかだろうがいつもの越後屋ではないようだ。上町はトキさんの駕籠で移動した事しかないから地理は詳しくないのだが、すぐ近くにお城が見えるって事は結構な中心部なのだろう。



「お待ちしていましたよ、シュウさん」



オレ達が駕籠から降りてキョロキョロしていると、トキさんから声を掛けられる。

あれ?どういう事なんだ?とりあえずアイの事を紹介するか。



「あの、嫁のアイです」

「アイデス」



ぎこちなく挨拶をするアイ。よし、タクヤ達と相対した時と違ってなんとか会話くらいは出来るようだ。



「これはこれは、お美しい。シュウさん程の方が見初められるはずですね」



うん。これは社交辞令じゃなくて本心だろう。だって本当の事だからな。

本当は色々と自慢したいのだが、恥ずかしいので黙って肯く。




「さあ、どうぞお入りください」



気が付くと目の前には漆喰の塀に囲まれた大きな門があった。門と言っても城門くらいの大きさの門だ。なるほど、ここがトキさんのお宅なのか、さすがに凄いところに住んでいるなあ。


中に入ると目の前には見事な日本庭園が広がっている。絶妙に配置された木々とよく手入れされた枯山水の庭には中央にきれいな池があり立派な錦鯉が何10匹も泳いでいる。そんなに詳しくないオレでもこれは重要文化財クラスの建築物だろうことは分かる。



そんな庭を案内されながら玄関に辿りつく。豪華絢爛な建物ではない。いわゆる数寄屋造りと言うのだろうか。侘び寂びのあるシンプルながらトキさんのセンスの良さを感じさせるこだわりの住宅であった。



「どうですか?この物件は?」

「いやあ、さすがはトキさん。見事な住宅だね」

「本当ですか?では気に入って貰えたようですね」

「そりゃあ、こんな住宅気に入らない訳ないでしょう」

「では、さっそく今日からでもお住まいになれるよう手続きしますね」



え?


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