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第70話 明らかになる秘密

キイイイイイイイイイイイイイイイイイイン



オレが言葉を放った直後に金属音が鳴り響く。



「ポトリ」

「!?」



なんとオレの真ん前に金属製の武器のようなものが落ちている。コレはクナイっていう手裏剣の一種だな。見るとケンの傍らに、明らかに忍者みたいな人が控えているじゃないか。顔は覆面みたいものに覆われ、目だけ出してこちらをギロっと睨みつけている。



「よいハンゾウ、下がれ」

「は」



なるほど、あのハンゾウって人がオレにクナイを投げつけたんだな。それがオレに当たることなくアソコに落ちてるってことは・・・



『ご主人様には、私の命に懸けても指一本触れさせませんからどうかご安心なさいませ』



やはりゴルのお陰か。どうやらオレの知らないところで結界が張られていたらしい。助かったな。



『ご主人様、あいつは敵なのかニャア?攻撃していいかニャア?』

『コジロウ、ちょっと待っててね』


コジロウを始め、オレの仲間たちが殺気立っている。オレはコタロウ達みんなを制し、ケンに自分の真意を伝えた。



「あの、さっきのはフリだったんじゃないの?」

「うん?なんだフリって?」



ええええ?もしかして大真面目にオレのことをスカウトしてたってこと?あまりにもコテコテのシチュエーションだったので、てっきりパスだと思ったぜ。



「あの、フリって言うのは・・・」



芸人が自分のボケを解説するのはなかなか屈辱だと言うが、今日オレもその気持ちを少しだけ分かった気がする。



「なるほど、お前たちの世界ではそんな決まり事があるんだな?」

「うん、そういうことなんで勘違いしちゃって」



ホッどうやら誤解は解けたようだな。するとケンはこちらを向いて満面の笑顔を浮かべる。



「じゃあ、もう一度言うぞ。シュウ、お前オレの右腕になれ」

「あの・・・どうしてオレなんかを?」



するとケンは真剣な顔をしてオレの事をじっと見つめる。



「なるほどなあ・・・まずお前は異世界から来たって事はここにいるオレ達は知っているんだ」

「はあ」

「見た目は違わないけど、性格には差があるようだな」

「え?」


「オレ達、ヒノモト国民はこんな時迷わず了承するものなんだよ」

「あ、なるほど」



そうだった。ヒノモト国民は人を疑う事を知らない何事も受け入れてしまう国民性なんだよな。つまり、殿様に右腕になれ!って言われたら迷わず「はい」と答えるって事か。なんて国民性だよ。



「よし、ではお望み通りちゃんと説明してやろう」

「あ、ありがとう」




「まず、もう分かっていると思うがオレ達はお前が異世界人だということを知っている。だが、安心しろ。ヒノモト国でその事を知っているのはここにいるオレと兄者とミツヒデそれにこのハンゾウの4人だけだ。そしてこの4人は管理者クラスだ」

「はい」



なるほど、この4人はオレやコタロウ、コジロウ達の正体を知っているということなんだな。つまりトキさんは、最初に出会った時からオレの事を知っていたと言うことか。



「シュウよ、この世界のヒノモト国以外の3つの国の事は知っているな?」

「うん、確かなかつ国とダルシム国とユナイテッドステイツだよね?」



「そうだ。そしてその3国にはそれぞれ聖獣がいる」

「え?コタロウとコジロウみたいなのが、まだ沢山いるって事?」



まじかよ?この世界ではコタロウとコジロウが最強だと思ってたのに、まだまだ聖獣が沢山いるなんて・・・


「いや、それぞれの国に各1柱ずつだ。つまり、2柱いるのはこのヒノモト国だけになるな。まあ、聖獣が2柱いるのはヒノモト国としては嬉しい誤算だったのだが」

「はあ」



「まず、なかつ国には朱雀という聖獣がいる。これは不死身らしい。どんなに攻撃を喰らってどんなにダメージを受けたとしてもたちどころに回復すると言われている。続いてダルシム国の聖獣は玄武だ。鉄壁の防御を誇るらしくどんな攻撃も効かないと言われている。最後にステイツの青龍だがこれは聖獣最強と言われていて、最強の攻撃力と防御力を備えているそうだ」



ひええええええ!そんなヤバそうな奴ら絶対、関わり合いになりたくねえよ。



「この度、白虎が生まれた事により数千年振りに4柱の聖獣が出揃ったのでな。この4柱を戦わせて最強を決めようって事になったんだよ」




「はあ・・・えええええ?」















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