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第170話 ステイツ国の場合 8

初めての高ランククエストを難なくクリアしたジョーたちであったが、その後も彼らの快進撃は留まることを知らず次々と高ランクのクエストをクリアしていったのだった。



そして、時は流れる。





「じいちゃん、しっかりしろ。まだ行かないでくれよ」

「ジョーよ、随分立派になりおったな。ワシはお前の成長を見られただけで幸せだったわ。もう思い残すことはない。達者でな」



村の冒険者たちに見送られながら、ジョースターはその生涯の幕を閉じたのだった。そして、ジョースター唯一の遺品がジョーへと残された。元国選武器職人ジョースターが、彼の武器職人人生で最後に打った最高の刀「デュランダル」が。当時のジョーは、この「デュランダル」が超レアメタルである「アダマンタイト」製であることや、売れば人生7回遊んで暮らせる国宝指定されていることも知らなかったが。




更に時は流れる。ジョー達は18歳になり、冒険者ランクがそれぞれシルバーランクへと昇格したのだった。






「なあ、ジョー」

「うん?どうしたトム」



ここは冒険者ギルドだ。ジョーたちの活躍に触発された村の冒険者たちの頑張りにより、ここモリオービレッジは随分発展し、それに伴って昨年正式な冒険者ギルドの建物が完成したのだ。今までの村長の家兼冒険者ギルドではない。独立した建物で中には酒場もありクエストを終えた冒険者たちの憩いの場となっている。そんな酒場でジョーはトムと並んで、エールを飲んでいた。



「今度のクエスト受けるだろ?」

「ああ、ゴブリン討伐か?」

「うん、それだ」


ファンタジー世界御用達の魔物ゴブリンであるが、このモリオービレッジでは今までにいないタイプの魔物だった。というかそもそも、二足歩行の人型の魔物自体が目撃されていなかったのである。



「実を言うとまだ迷っているんだ。オレは一応、このパーティのリーダーだし今までで一番危険な任務となるこのクエストを受けるべきかどうか」

「そうか。そうだよな。お前の立場なら慎重にならざるを得ないよな」

「うん?どうした?珍しいなお前がこんなに積極的なのは。まあ、結局は受けることになるとは思うんだけどさ。ちょっと決心がつかないんだよ」

「そ、そうか?そうだよな。臆病なオレにしては珍しい事かもしれないけど、それもしょうがないというか。まあ、一生に一度のことなので頑張らないといけないというか。ごにょごにょ」

「うん?何が言いたいんだ?ちゃんと言ってくれよ」




モジモジとするトム、鈍感なジョーはトムが何を言いたいのか分からなくてイライラする。


「だから、なんだよ?何が言いたいかハッキリ言ってくれよ」

「うん」

「だからなに?」


長い付き合いのトムは、ジョーの性格をよく知っている。ここはもったいぶらずに話した方が吉だと。



「ゴブリン討伐から帰ってきたらジェシーと結婚するんだ」

「え?」



またもや、絶句するジョー。正直言って、最近の2人の様子を冷静に見れば丸わかりなのであるがジョーにはそんな観察眼は全くない。よって、このトムの報告に心から驚いた。



「なあ、オレ達の結婚式には是非参加してくれよ」

「・・・・お、おう。もちろんだとも」



自分自身はこの3年間、メアリーと全く進展がなかったのに自分の親友は結婚する。この事実に少なからずショックを受けているジョーはトムの申し出に対し、やっとの事でそれだけ答えたのだった。






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