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第108話 ここはどこ?

っとその前に自分のレベルを確認しとくか。昨日は、なんだかんだで忘れてたからな。さてさて一体どれくらいレベルアップしたんだ?



「鑑定結果」


シュウ


覚醒勇者Lv7629


種別:半神デミヒューマン

HP    :4853(4685up)

MP    :7618(7379up)

物理攻撃力 :15613(14652up)

物理防御力 :24859(23968up)

魔法攻撃力 :26618(25667up)

魔法防御力 :35497(34508up)

魔法練度  :53618(53089up)

魔法創造力 :99999

使用可能な魔法:特級火魔法(new)、特級風魔法(new)、特級水魔法(new)

使用可能なスキル:料理人、剣術

管理者クラス:ゴールド

使役可能な精霊:火の精霊サラマンダー

限界突破:完了






うん?えーっと・・・




「ま、まじ?」




いやあ、大幅にレベルアップしてるとは思ったがまさかこれほどとは。それにしても、全く実感が沸かない。身体能力が100倍以上にアップしてるんだぞ、もっとこうあるだろ。体中にパワーが漲るとかさ。







「ようし、ちょっと試してみるか」






オレは手ごろな石を拾い上げる、こぶし大の大きさで割となめらかな石だ。






ビュウンッ




それを前方に軽く投げてみた。思ったよりもすごいスピードですっ飛んでいく。






ヒュンッ




そしてその投げた石を追いかける。おおっ!なんだコレ!!!すっごい速く動けるぞ。オレが投げた石をまるでスローモーションのように追い越していく。これはアレだな、相対速度ってヤツだな、そのままその石の前方に回り込む。そしてまた手のひらでその石をキャッチしてみた。









ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!







かなりのスピードだったその石はオレの手のひらの中で粉々になった。ま、そりゃそうか。それにしても凄い衝撃だったハズなのに、痛くもかゆくもない。









「フハハハハハハハ、オレは究極のパワーを手に入れたのだー!!!」





オレはすっかりテンションが上がってしまい、普段では絶対言わないことを叫んでしまった。ふっとアイと目が合う。





「よかったね、シュウ」




アイはにっこりとオレに笑いかけてくれた。




『ご主人サマ、よかったニャ』

『にゃあ、よかったニャア』

『よかったねご主人様』

『よかったじゃねえかご主人様』

『大変、よろしかったですな。ご主人様』




みんなが、オレのパワーアップを祝福してくれている。分かっている、みんな本心から言ってるということを。アイは世間ずれしてない本当に純真な女性だ、コタロウとコジロウもそうだ。何しろこっちの世界に来るまでは家から一歩も出たことないんだからな。ガル、ギル、ゴルは召喚されるまでの生活は分からないが絶対にウソは言わない。そうなのだ、みんな本当のことを言っているのは確かなんだ。だが、なんだ?この居たたまれなさは?





「う、うん。アリガトウ」





急に恥ずかしくなったオレはそれからは大人しくしていた。





「じゃあ、次いくよー」

「くえっ」




チョコに乗ったアイが先頭に立つ。パワーアップしたオレは、すでにチョコよりも移動速度は速い。コタロウもアイを乗せていると咄嗟に動けないため、チョコはアイの専属となったのだ。





ということで先へと進む。途中やオークやミノタウロスに出くわすが、そんなやつらは紅蓮丸で一刀両断である。ゴブリンキングを倒したオレに最早敵はいないのだ。ちなみにオークを倒したら豚肉が、ミノタウロスの場合は牛肉が出現した。例によって精肉されたパック状態の肉ではあるが、あいつら二足歩行だったし食べるのは躊躇われるなあ。とりあえずアイテムボックスに収納だ。





「ところでアイさん」

「うん?」





オレはずっと気になっていたことを聞いてみることにした。なかなか聞くタイミングがなかったが、ちょうど敵もいなくなったし絶好の機会だ。






「ここって人間界じゃないよね?」

「うん」




さも当然のように満面の笑顔で返すアイ、やはりそうだったかー、まあ薄々は気づいていたんだけどね。いくらなんでもヒノモト国に比べて生態系が全然違うからな、今まではキツネとかカメとかオオカミとかクマとか、サイズ以外は見たことがあるラインナップだったが、こっちに来てからというものファンタジー色がかなり強い。想像上の怪物ばっかりだ。つまりここはヒノモト国どころか、ユナイテッドステイツでもなかつ国でもダルシム国でもないということなのだ。










そう、この世界の人族は辺境の隅っこで細々と生活している。ヒノモト国を始めとした四か国の人族は、広大な海を渡った先にある人外の世界とは完全に隔離されているのだ。




そこは今の人類の移動手段では、決して踏み入れることができない魔境なのだ。そう、人族の海を越えた先にある天まで届くような分厚い氷山を超えた先にあるのは人族の世界の数百倍もある広大な大地にある獣人の国だ。そしてその隣には、これまた同じくらいの大きさの竜族の国がある。そしてそれらに囲まれているひと際大きな国が、魔王が治めるこの世界最大の国である魔族の国なのである。




四方を巨大な氷山の壁に囲まれている狭い人族の世界は、他の国にとって戦略的価値のない島国であるため、お目こぼしを受けている。もちろん、このことは人族のごく一部だけが知る超機密事項だ。各国のトップは情報の機密を図るとともに、万一にも外界の住民と人族とが接触しないよう十分に配慮している。そのような背景があるため、人族同士の争いは起こらないのだ。強大な外敵の前で、人類が争ってもしょうがないよねーって訳だな。




そんな状況で、オレ達がゴブリン無双しちゃって問題ないのだろうか?





「や、やばいんじゃ・・・」



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