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第100話 ダンジョン最初の敵

そう、目の前にいるのはゴブリンだ。ファンタジー世界定番の魔物だよな。尖った耳と長い鼻に低い背格好の見た目といい、そのみどり色の肌の色や質感といい、歯をむき出して威嚇する仕草といいオレのゴブリンに対するイメージと一ミリもズレていない、そのまんまの見た目だ。もしこいつらがハリウッド映画に出ていてもなんの違和感もないだろう。





「さてと」




「鑑定結果」


ゴブリン:非常に好戦的で特に人に対しては嫌悪感さえ抱き、執拗に攻撃を仕掛けてくる。個体での戦闘能力は低いが、集団での戦闘にこそ真価を発揮する。つまり戦闘力については司令官の素養に大きく左右され、特に優秀な司令官が率いる集団の戦闘力は侮れない。



ゴブリンA:HP 290

ゴブリンB:HP 310

ゴブリンC:HP 250




うーん、決して強くはないんだろうけどやっぱりオレよりはHP高いのね、ゴブリンって言ったら魔物の中ではザコ中のザコのはずなんだけどなあ。






シュウ

勇者Lv19

種別:人族

HP    :168

MP    :239

物理攻撃力 :961

物理防御力 :891

魔法攻撃力 :951

魔法防御力 :989

魔法練度  :529

魔法創造力 :999*

使用可能な魔法:初級火魔法、初級風魔法、初級水魔法

使用可能なスキル:料理人、剣術

管理者クラス:ゴールド

使役可能な精霊:火の精霊サラマンダー

限界突破:未完了




ちなみにオレのステータスだが、レベルはずっと変わっていないためにいまだにHPは低いのだ。まあ、こいつらを倒せば確実にレベルアップはするんだろうが。




『にゃあ、誰も手を出さないからご主人様が退治していいニャ』

『おう、今度は手柄をご主人様へ譲るぜ』

「シュウ、頑張って」




気を利かせてオレに出番を譲ってくれる。が、オレはこのゴブリンってちょっと生理的に受け付けないなあ、なんて思ってたのだ。何しろ見た目がかなり醜悪だ、こいつを切ったら断末魔もウルサイんだろうなあ、夢に出てきたらどうしよう?




「どうしたと?はやく切らんね」

『遠慮はいりませんよご主人様』

『そうだニャ、こんなやつら楽勝だニャ』

「お、おう」




オレは、覚悟を決めてアイテムボックスから愛刀を取り出しゴブリンと対峙する。するとゴブリン達はキイキイ言いながらあっという間に逃げ出してしまった。オレは内心ほっとしながら「しょうがない、今日のところは見逃してやるか」と刀をしまう。




「ねえ、シュウ逃がして良かったと?」





不思議そうな顔をするアイにうまい言い訳を考えていると、ゴルが感心したような顔をして訳の分からないことを言い出した。






『さすがご主人様です、たった3匹じゃあ物足りないということですか?』

「え?」





「あいつらは、斥候やけんね。偵察結果を報告しに行ってるからすぐに本隊が押し寄せてくるよ」




アイの説明にオレはやっと現状を理解する。あいつら意外と頭いいんだな、確かに集団での戦闘が得意ってあったよ。ちょっと侮り過ぎたかなあ。



目の前にはゴブリンの集団がいる。いや、そんな生易しいモノじゃない、もはや軍隊だ。きちんと訓練された動きで隊列を組んでいる。そう、横陣の陣形と言うのだろうか?オレ達7人?を前にキレイに並んでいる。そのめいめいがヤリを持ち、跨っているのは巨大なトリだ。2足歩行のその黄色いトリは愛くるしい顔をしている、そうあの国民的RPGに出てくるあのトリとそっくりだ。そんなのが約1,000騎ほども目の前にいるのだ。




「ちょ、まじかよ・・・」




さすがにオレ一人じゃあムリだな。




「コタロウは、加勢しちゃいけんよ。ここはシュウだけに戦わせるけん」




オレがコタロウの方を向いた途端、見透かしたようにアイがそう言う。え?驚いたオレにアイが言う。




「ちょうどいい機会やけん、シュウ一人で戦うんよ。あ、魔法も使用禁止ね。純粋に剣技だけで戦って。この機会にココで経験値稼ごうか」







え?それはさすがにムリゲーでは?



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