死ぬかもしれない恐怖の中で……
こんにちは!
第4話
死ぬかもしれない恐怖の中で……
投稿させていただきます。
ぜひ読んでいただけると嬉しいです
突然の痛みにより、
意識が瞬時に覚醒する。
何が起こったのか右肩を見ると、今まで見たことのない量の血がにじみ出ていた。
ドクンドクンと傷口が熱くなってくる。
何かが突き刺さっているようで、確認しようと、左手を肩に伸ばすと同時、
刺さっていたものが抜かれた。
「あ゛ぁぁぁぁぁぁぁ」
再び叫ぶ。
血が噴き出て、傷口の熱さが増す。
そして考えることをやめる。
ふらふらで重い足に必死に力を入れ、傷口を左手で押さえ、ただ走り出す。
何が起こったのか、見向きもせず、ただ自分の命を守るために。
背後から、草をかきわけ、足をうごかし、布がすれる音がきこえる。
追いかけてきている。
(死にたくない、死にたくない、死にたくない……!)
何度も何度も唱え、足を動かす。
が、すでに体力の限界のようで、左足が右足に引っ掛かり、盛大に顔面から地面へ突っ込む。
死ぬかもしれないという恐怖を抑え込み、後ろ向くと、
そこには頭に角を生やした、男性が2名、それぞれ右手に槍を持ちながら立っていた。
片方の槍に血が付着していたため、何が肩に刺さっていたのか分かった。
足を手を必死に動かそうとするが、疲れかそれとも恐怖のせいなのか、
全く動かない。
二人はだんだんと近づいてくる。
「来るな………。来るなぁぁ!!!!」
震える声でそう叫んでも
二人は止まらない。
そして片方の男性が聞いたことのない言語で手のひらを真正面に突き出し何かをつぶやきだした。
すると同時に、円形のものが、よくあるアニメの魔法陣らしきものが空中に、手のひらの先に浮かび上がった。
見たことがないもに、さらに恐怖心を、抱く。
(死ぬ、死ぬ、死ぬ、動け、動け、動け、動け、動け、動けぇぇぇぇ)
必死になって逃げようとするも、体は動かない。
涙も鼻水も止まらない。
そして静かになった。おそらく魔法を発動させるであろう詠唱が終わった。
手のひらが自分の顔に向けられる。
ぐるぐると回転している魔法陣とともに……。
「助けてぇぇ、助けてぇぇぇ!!!」
もう声にもならないような声で、嗚咽しながら。
すると男たちが何やら合図を取り合った。魔法の発動の合図だろうか。
あと数秒で発動されるであろう魔法に対して、
(もういいや……)
なんて、
ふと恐怖のふちから、ぽつりと想起される思い。脱力感。
生きることへの諦め。
元々諦めていたことを思い出す。
過ごしてきた日々を思い出す。
(大して充実した人生でもなかった。
自分が死んでも心配するような人もいない。
自分の意見や目標を持たず、
ただただ周りに合わせてる八方美人で。
親友と呼べる友達もいない。
心の底から信用できるも家族も彼女もいない。
自分のことを理解する人もいない。
そんな世界で生きるために
なんでこんなに命乞いしてるんだろう。
助けを求めてるんだろう。
馬鹿だ。
あーあー、生きる意味なんてない。
大学卒業して、
普通に就職して、
ひたすら機械みたいにルーティーンを繰り返す。
なんの変哲もない日々を過ごす。
特に歴史に名を残すこともなく、芸能人みたいに有名になるわけでもなく。
時間という命を払って得られる対価で、また命をただただつなぐ。
誰かに認められるわけでもなく、褒められるわけでもなく過ごしていく。
そして死んでいく。
そんな人生が待っているなら。
ここで死んでも同じだ。
生きていても、死んでいる毎日だった。
そしてきっと未来もそんな毎日だから。
日々をただただ過ごしていく毎日だから。)
「死んでもいいじゃん。」
つぶやくと同時に
意識がなくなった。
読んでいただきありがとうございます。
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