唐突過ぎる危機
恐竜の骨か... 骨ねぇ...
不安しかない
獣脚類であるのは素直に嬉しいんだ。 けど骨は納得いかない
ゲームなんかでは骨系のモンスターは弱い。 人型ならば魔法を使えたりするが 俺の知ってる限りでは動物型で強いのは見たことがない。 大抵一撃で死んでアイテムをドロップだけだ そんなものに自分がなってしまったと...
この世界でもそうなのかは知らないが そう考えると怯んじまう 敵に会ったらやばいぞ...
ま、まぁ そうでないと祈ってポジティブに行こう
うん...
てかどこに行くの
何か始まりそうな雰囲気だけどもまず何するんだ
そもそも見渡す限り変わらない森なのにどこへ向かうのだ
どうしたものかなぁ
ここにいても何も変わらないし暇だろうから まっすぐ歩いて行くか
さっき逃げてきた所の方角は足跡で分かる
...意外とジグザグだな
うん とりあえずさっさと行こう
...........
かなり歩いたと思う。だが一向に景色は変わらない
何なんだよ全く__
... ズゴッ
「ぬがぁッッ」
何かに頭をぶつけたようだ。痛い...
目の前を見る
何もない。まさかまた幽霊? ...でも幽霊はすり抜けるのか
だったらなんだ...?
手を伸ばしてみた すると感触がしたと同時に一瞬だけ模様が浮かび上がった
へ?
もう一度触れてみた。 同じ現象が起きた
これ...結界??
辺り一面森なのに境目があるというのか? 横にずれてそこで触ってみたが同じだった
ど、 どうすればいいんだ?せっかくここまで来たというのに
「開けてぇ! ! いや、 通してぇぇ! ! 」
開けくれって叫んで窓をバンバン叩くあれをやってみた。 といっても手が小さいので頭でね
ヘッドショットを咬ましつつ俺は叫んだ。はたから見ればヤヴァイ奴だ
いや 事情があるからね、ね?
......
何度も頭を叩きつけた。
すると簡単に結界が壊れた
何だ意外と脆いな これで本当に結界だろうか
まぁ、こちらとしてはありがたいんだけど?
だけども変わらない森だ。 結界を壊した所で何だという話な訳で...
まぁ進むか。 考えていても仕方ない
俺は壊した結界の奥へ足を踏み入れる。
踏み入れ...
地面の感触が無い
「な...! ?」
踏み入れた片方の足は地面の中に透けて入っていく
や、やばいっ!
もう片方の足でなんとか元に戻ろうとするが上手く踏ん張りが効かない
そして、 踏ん張り過ぎたのか地面が崩れて行き...
そのまま前に倒れた
痛くはない。 が、何故か空気抵抗が凄まじい 目を開けると...
さっきまでの森ではなくとてつもなく高い空の上だった。 俺は今落ちているのだ
「ぐぎゃぁぁぁあああ 」
何で!? 何が起きたの??つかいきなり過ぎるよ! ! ぐぇあああ
さっき森だったのにこんなのありえない... どうしたらこうなるんだよぉ どうなってるの(泣)
しかも高所恐怖症殺しだ いや、そんな事言っている場合ではない
真下を見ると薄く見えるが青い地面が...
「海...? 」
お、おいやめろ... こんな高さから落ちたらひとたまりもねぇよ...
唐突過ぎる出来事に頭が回らない。 そもそもこんな何もない、 空気抵抗で身動きも取りにくいこの空中で何が出来るというのだ。 物凄い高さだが 落ちるスピード的に時間もない
俺は結界を壊して進んだだけだぜ?何でなの?
...まさかあれって「この先危険ですよー」的な物だったの!?その位教えてくれよぉ
ちくしょう! 散々な目にあってばかりじゃないか
確実に死ぬ。
骨だから死ぬとかあるのかは分からないが 粉々なのは間違いないだろう
何とかこの唐突過ぎる窮地から脱する策はないのか...?