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脱出不可能  作者: 風雷寺悠真
第7章月の名同士の衝突・無人島脱出篇
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月の名同士の衝突・無人島脱出篇part23 “1人の監視者„

どうやらこの建物には地下室があるらしいが

地下室への入り口の場所がおかしい。

どういうことか。それは床のタイルを壊すと階段が現れるのだ。

これを推測するとこの先に何かを隠しているというのが筋だろう。


「斬月、階段を降りるが何があるか分からない。気を抜くな」

「はい。神代先輩。いつでも神代先輩をカバー出来るようにします」

「それは頼もしいな、行くぞ」


そして階段を降りると大きな扉にぶつかる。

俺は迷わずに開ける。鍵は掛かってはいなかった。

扉を開けたその先は大きな洋風な広間となっている。

所々に柱があるなか、その1つの柱に寄りかかって寝ている

小学生くらいの背丈の人物が居た。だがこの人物は長門 嘉月が

言っていた人物ではないと予測出来る。何故か。

寝ているのにもかかわらず、とてつもない殺気を感じるからだ。

おそらく俺達と同じ、月の名持ち。


「ン...。あぁ寝てたのかァ。ハハハッ」


どうやらお目覚めのようだ。斬月の目付きが変わった気がした。


「あ、やっと来てくれたんだね。

やあ、やあやあ。神代 睦月くーーーーーーーん !!」


「何故俺の名前を知っている」

俺は冷静に返す。なんなんだ、コイツ。


「ヤダなァ、僕の事知らないのォーーー ?あ、そういえば

初対面だったっけ ?ずっと見てたから気がつかなかったぜ、へへッ」


「“ずっと見てた„だと ?」


「そうだよー ?僕は諫早 皆月。君も聞いたことはあると思うけど、

政府直属超能力者特別研究開発機構の監視者なんだよ !

だから長門 嘉月の事や五十嵐 喰月くんの事も知ってるんだよー!」


「五十嵐 喰月の事を君付けということはお前の方が立場が上なのか ?」


「いやいやいやいや、そういうわけじゃないんだけどね。

ただ単に、アイツが気にくわないだけだよ ?」


「そういう事か。大体把握した。で、俺に何の用だ ?

俺は先を急いでいるんだが」


「先を急いでいる ?ハハハハハハハッ。面白い事言うねぇ、

神代 睦月くんは。面白ーい面白ーい!だけど先には行けないよ♪」


「要するに、その奥の扉に例の人物が居るわけだな」

そう。諫早 皆月の寄りかかっていた柱の奥に入り口の扉より

大きく、頑丈そうな鉄製の大扉があるのだ。


「どこからそんな事を聞いたのかな ?それともお得意の推理 ?」

「とある社長から聞いたんだよ」


「あぁ、長門 嘉月かぁ。全く余計な事をしてくれるねぇ。

本当に面倒くさい人だなぁ♪ねぇねぇ神代 睦月くん。

どうでもいいけどさぁ、もうお喋りはこのへんにしない ?

なんかウズウズしてきちゃって♪死ぬ準備はOK ?」


「ハハハッ。実力行使か。お前も月の名の持ち主って事は

才能という超能力、持っているのか ?」


「もっちろんだよー?ほら、こんな様に、ね」


俺の正面に居た筈の諫早 皆月が消えた。

いや俺の横に居た筈の斬月と入れ替わった...............?

いや違う。諫早 皆月が人間離れしたスピードで高速移動し、

斬月を勢い良く蹴り上げ、突き飛ばしたのか ?

突き飛ばされた斬月は臨戦体制になっていたのにもかかわらず。


「どう、これが僕のちょーのーりょく♪」

そう言うと諫早 皆月が微笑む。


俺にはその微笑みは悪魔の微笑みの様に見えた。

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