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脱出不可能  作者: 風雷寺悠真
第7章月の名同士の衝突・無人島脱出篇
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月の名同士の衝突・無人島脱出篇part19 “行動開始„

「明日、文月や斬月が言っていた村に向かう。

おそらく何かがあると思うからな。館には占拠している

奴らも居る位だしな。長門の話も気になるし。

だから文月と斬月、案内宜しく」


「あぁ、分かった。任せろ」

「分かりました」


「さて今日は休むってことでいいか ?」

「私は問題ないわ」

「俺も」

「僕も今日は休みます」


そして次の日。

俺達は上手く、同じ月の名の持ち主に会わずに

山を越え、文月と斬月の言っていた廃村に辿り着いた。


「なるほど。文月と斬月の言っていた通りの廃村だな。

壊れた建物の所々が白く光ってる。だが古いから赤茶けている。

文月、この壊れ方は不自然じゃないか ?」


「あぁ。俺もそう思っていたんだが睦月でも分からないか ?」

「いや、仮定くらいなら」

「本当か ?」

「あぁ。本当だ」


山吹さんと斬月は今、廃村の探索をしてもらっている。


「おそらく、村がある時点で昔ここに誰かが住んでいたと

考えるのが無難だろうな。あと建物の中が荒らされているのも

気づいてたか、文月。つまりこの村に人は2回来てるって

ところだ。あとはこの村は何者かによって壊されている。

壊れ方が普通じゃなく所々がまるで月の石の様に白いが

古いから赤茶けているし、過去の月の名の持ち主が

それもかなり強い奴らがここで戦った事も考えられる、

といったところかな」


「なるほどな。確かに言われてみればその通りかと。

流石、睦月だな。尊敬するよ、その推理力と観察力」


「尊敬と言われてもな.......。俺はただこの状況から

1番無難なものを言っただけだよ」


「神代先輩 !」

斬月と山吹さんが戻って来た。

どうやら走って来た様で山吹さんは息を切らしている。


「何かあったか ?」


山吹さんが息を切らしつつ答える。


「ハァ、ハァい、いや。なんにぃも.....。ながったっ」

「すまないな。そんなに急がせて」

「いや、べっつに」

「だけど1つ分かった事はありますよ」


斬月が何かが分かった様な顔をしている。

どうやら有力な情報かもしれないな。

長門 嘉月の言っていた人物に繋がっているといいのだがな。


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