月の名同士の衝突・無人島脱出篇part8 “有効活用„
滝に着いた。斬月が立っていた場所の地面を見ると
確かに石板らしきものがあり、一部が窪んでいた。
「んじゃあ、先輩。早速嵌めてみます」
「あぁ」
そして斬月が池で手に入れた石を嵌め込む。
すると石板が輝き、滝の後ろ轟音とともにから光が見える。
「先輩 !!」
「あぁ。予想通りだ」
おそらく、この滝の後ろには昔人が住んでいた。
それが俺の予想だ。
そして滝壺から橋のように足場が浮き出て、
入口が出来る。入口が出来たことにより滝が2つに別れる。
「斬月、入るぞ」
「はい」
俺達はその中へと入る。
入って来た入口の近くにレバーがあったので
一応下げてみると入口が閉まった。
そして滝の中は秘密基地のような作りだった。
壁は石なのだが所々木材に張り替えられていて、
中々洒落ている。梯子があり、ボロボロで読めそうもない本がゴロゴロ
転がった本棚が1階から2階にかけてある。
テーブルや椅子もあったり、食料もあったりと
つい最近まで誰かが生活していたかの様だ。
おまけに拳銃などの素人には使えそうもない武器もある。
これはまさかあの手紙の差出人、つまりこの無人島に連れてきた奴が
用意したものかもしれないが有効活用させてもらおう。
「斬月、この拠点があれば当分大丈夫だ。食料もある。
この島を探索する事に明日から専念しよう」
「はい。もうすっかり日が落ちてますから」
「あぁ」
俺達は食料の中にあったサバ缶に手をつける。
俺達はまだしも他に連れて来られた月の名の奴らは大丈夫だろうか。
斬月いわく、魚を捕ったり、木の実や野草を食べてたりしているらしいが
俺が今心配なのは、文月も山吹さんもいるかも知れないという事だ。
ちゃんと飯は食べているのか、寝る場所を確保出来ているのか、
手紙に書かれていた様に月の名同士で殺し合いに
もしかしたら巻き込まれているのか。
気になる事は沢山ある。明日、何とかして合流しないと。
ったく。こんな時にも俺は冷静だ。良いことなのか。
裏目に出なければいいがな。
「よし、斬月。そろそろ寝るぞ」
「はい。神代先輩」
「明日から本格的に動き始める。覚悟しておけよな」
「はい。殺し合い、巻き込まれるかもですからね」
「あぁ。だけど俺達は誰も殺さないし、傷つけない」
「はい。大丈夫です」
「んじゃ」
「はい。おやすみなさい」
こうして俺達の1日目は終わりを告げた。
文月、山吹さん。果たして無事だろうか。




