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脱出不可能  作者: 風雷寺悠真
第1章ファーズランド攻略篇
7/250

“昼食 lunch time „

2015/5/2(土)改稿。

2015/10/29(木)再改稿。

 ファーズランドの受付を終えて入場できた俺と錦織にしきおりさんは綺麗な花が装飾されている賑やかなエントランスホールの所で突っ立っていた。


「さて、錦織にしきおりさん。まず何処に行きたい?」

そう、はじめにどこに行くかを決めるために2人して立っていたのだ。


「えぇ…わたしは睦月むつきくんが行きたいところで……あっ!」

錦織にしきおりさんが「あっ!」と最後に口にしたかと思うとある音が鳴る。


「グゥ…ゥゥゥゥゥ……」


 聞こえたのはお腹のなる様な音だ。俺は聞こえた方向に視線をやる。

その視線の先は言わずとも錦織さんだった。


「ん、どうした錦織にしきおりさん。お腹空いたの?」

俺は心配げにそう言った。


「う…、うん。恥ずかしながら…。

ほ、ほら急いで家を土日出してきたからさ…その…何も食べてない…んだ」

と照れくさそうに、下を見つめつつそう言った。


「そうか、じゃあ丁度良いし一番最初に行くところは決まりだな?」


 俺はそう言うと遠くに見えたレストランを指差す。

それを見た錦織にしきおりさんは黙って頷いた。


 そしてそのレストランに向かう途中、錦織にしきおりさんが俺の耳元で

「あの、さ。さっきのお腹の音のこと…忘れてほしいな?…なんて」

と囁いてきたので今すぐ忘れることにした。


 それからしばらく歩いて目的のレストランの前にたどり着く。

レストランの前にはお品書きが書かれていてどれも、

「彩り野菜のコンソメ仕立て」だとか「手長海老のポワレとサフランリゾット」

だとかどれもお高そうな名前で。


 だがお値段は一品料理はどれもファミレスよりワンコイン高いくらいで

遊園地価格だ。それを見て俺は心の中で「良かった」と一息ついた。


「さぁ、錦織さん。入ろうか?」と錦織さんに声を掛ける。


 錦織にしきおりさんが頷いたのを確認してから、

中へと入るとウエイトレスが「何名様で?」と聞いてきたので

2人という事を伝え、直ぐに席へと案内された。


 案内された席は入口から奥の方で、近くにステンドグラスが見える。

そしていくつか吊るされているシャンデリアの下で、光がステンドグラスに

反射してとても綺麗な、良い席だった。内装もとても高級店の様に見える。


 そんな席ではじめに口を開いたのは俺だった。


錦織にしきおりさん、早速だけどなににする?」

とメニューを開いて差し出す。


そして錦織にしきおりさんが「う~ん」と悩んだ後指をさす。

「新鮮たまごのふわふわオムライスのケチャップかけかぁ…良いねぇ」


 そう、彼女が選んだのは最もポピュラーなものだった。

メニューを見る限りこれにケチャップではなくデミグラスソースが

かかっているものもあるので俺はそっちに決めた。


 2人とも決めたあと、店員を呼び

「新鮮たまごのふわふわオムライスのケチャップかけと、

新鮮たまごのふわふわオムライス~熟成デミグラスソース~をお願いします」

と言い、オムライスが来るのを2人揃って待った。

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