月の名を抹消する者篇part3 “目撃証言„
「秋葉、さっき名前に月が入っている人が
学校から居なくなっているって言っていたよな。
ちょっと詳しく話してくれないか ?」
「わ、分かった」
「あぁ。頼む」
「朝月ちゃんが1番最初に居なくなってから
2日おき位で次の子へ、次の子へと居なくなっていて
8人位の月の名前の子が行方不明になったんだ」
「目撃証言とかはあるのか ?」
「うん。えーと場所は確か.......................。
赤雪駅前の通りあるでしょ ?」
「あぁ」
「その通りの裏っていうのかなぁ.................。
睦月くん意味分かる ?」
「あぁ。駅前通りの裏。つまり、
隠れている裏通りという事になるな」
「そうそう。そんな感じ。
そこにある新しく綺麗なビルがあるんだけど、
その周辺で友達、いやクラスの子が見たって言ってたよ」
「あぁ、分かった。ありがとう秋葉」
俺は感謝を込めて微笑んだ。
「へ ? え、あ、う、うん。どういたしまして ?」
「んじゃ、秋葉。こんな時間だし俺はもう帰るな ?」
「え ? む、睦月くんもう帰るの ?」
「あぁ。秋葉にも迷惑掛かるしな」
「え、迷惑だなんて思ってないよ ?
むしろ........................................居てくれて嬉しいよ ?」
「ちょ、それは............何でもない」
冷静を保つんだ、俺は。
「ねぇ、睦月くん。文月から聞いたんだけどさ、
弓張月高校から睦月くんと一緒に赤雪高校に転校した子、
ええっと..........。錦織さん ?そう、錦織水篶ていう
女友達が出来たんだって ?」
「な、文月の奴...............。後でコロス」
それを聞いた秋葉が笑ったが表情を変えた。
「ねぇ睦月くん。提案があるんだけどさ、いい ?」




