月の名を持つ者篇part7 “門限破り?„
「アニキィ !ただいまぁ !」ドアを開け、帰って来たのは皐月の様だ。
「ん。アニキ ?誰か家に居んのかぁ ?」と言って来る。どうやら察したみたいだ。
皐月がリビングのドアを開けてきた。
「!!!!! ア、アニキ。あのアニキが、女を連れてきて.......るだと。ウソだ」
「なんだ、その言い草は。なにか可笑しいか ?」水篶が気を使ってくれて、
「どうも初めまして。睦月くんの友達 ?の錦織 水篶と言います。睦月くんの
妹だよね ?こんばんは」
「こ、こんばんは。ウチのバカなアニキを、どうか今後も宜しくお願いします」
「オイ、皐月早まるな......」水篶がコチラを睨み、口を挟む。
「うん。今後もそのバカなアニキ、睦月くんに着いていきたいと思ってるので
宜しくお願いします。」それを聞いた俺は、
「オイ、水篶も何を言ってるんだ」と言うと今度は皐月が口を挟む。
「アニキは黙ってて。水篶さん、じゃあ、お願いしますね ?」
「うん。任せといて」
「ところで、お2人さん。何をしてんの ?」俺が答える。
「今日のご飯を作ってるんだよ。こっちにいる水篶には料理を教えながらな」
丁度良いタイミングで圧力鍋が音を鳴らす。
「お、良いタイミングで出来たぞ水篶、皐月」水篶が
「うわぁ~。美味しそおぉ。早く食べたいなぁ」
「水篶、それは良いけど。門限大丈夫か ?今、5時半だけど」
「うわぁ !ちょっとヤバいかも」
「電話してみたら ?」と皐月が言う。
「そうだな。水篶、電話だな」
「う、うん」
水篶が電話を取り出し、電話をする。
「もしもし ?あ、母さん ?うん、うん。へ ?分かった。ちょっと変わるね」
「睦月くん ?睦月にウチの母さんが変わってって」
「俺が ?」
「うん」水篶から電話を変わる。
「あ、もしもし。お電話変わりました。神代 睦月です」
「もしもし ?初めまして。いつも水篶がお世話になってます、水篶の母です」
「いえいえ。とんでもないです。お世話になってるのはこちらの方で...」
「フフ。面白い冗談を言うのね。睦月君は」
良かった。思ったよりフレンドリーなお母さんだ。
「じゃあ、本題に入るけど。水篶なら今日、門限破っていいわよ」
「大丈夫なんですか」
「ええ。門限に厳しい家の父は今日居ないから。気にしなくてもいいわよ」
「そうですか」
「じゃあ、最後に水篶に伝えといて」
「はい」
「どうせなら泊まってってもいい、ってね」
「ブッッッッッッッッッ_____________」俺は吹き出した。
「ウッフフフ、じゃあね。睦月くん」
電話が切れた。すると、水篶が
「どうだった ?」と言って来たので、俺は
「あぁ。水篶の母さんが、気にしなくてもいいって。あとどうせなら泊まっても
良いってさ」
これを聞いた水篶は少し込み、
「うーん。でも悪いかなぁ」それを聞いた皐月が
「良いって良いって。家は大歓迎だよ ?ほら、ウチ両親居ないし」
「じゃあ、お言葉に甘えようかな」
__________水篶が家に泊まることになった。
「じゃあ、冷めない内にメシ食おう」と言うと
水篶は「うん。食べよっ」
皐月は「食べるっ」
と言う。そして3人揃って
「いただきますっ」と言いご飯を食べ始める。
まず口を開いたのは水篶だ。
「これ、美味しい」
俺は
「あぁ。旨い。それもいつもよりな」
皐月も
「なんか、いつも2人で食べてたけど。1人増えたらもっと美味しいね」
皆で夜ご飯を堪能した。
食い終わると、
「さ、この後どうするか」
「うん。そうだねぇ、いつもならゴロゴロするけど水篶さん居るからねぇ」
「睦月くんはいつもどぉしてるの ?」
「お、俺か ? 俺はいつもお風呂かなぁ」
「ふーん」
「そうだ !水篶さん、お風呂入ろ ?」
「睦月くんいいの ?」
「皐月もお姉ちゃんが出来て嬉しいんだろ。いいよ。入って来な」
「わ、分かった」
「ほら、水篶さん行こ」
_________水篶が家の風呂に入ることになった。
「じゃあ、睦月くんお風呂入って来るね」
「あぁ」
少し経つと皐月が
「アニキィ !リンス無いから持って来てぇ」
俺はリンスを用意して風呂場に向かう。嫌な予感がする。
「皐月、いるか ?」
返事は無い。だが、シャワーの音はする。
曇りガラスにシルエットが見える。
そのシルエットは水篶だろう。
どうするか。とりあえずノック。
...............ダメだ。
「ふんふふん♪..................。」
鼻歌で聞こえていないようだ。
どうするか。開けるか?
でも.........な。ダメだろ常識的に。
もう一度ノックをするが無駄なようだ。
一か八か...............。水篶、悪い。
俺は勇気を絞ってドアを開ける。
「へ ?む、睦月くん !?!?!?!?!?!?何で !?!?!?!?」
水篶が手で体を隠す。水篶の顔が赤い。
「............................................................。」
予想通りなのだが
俺は黙り込んでしまう。これが男の本能ってやつか ?
「なっ、.............そ、そうだよね.........」
水篶の顔が更に赤くなる。
「そっか、む、睦月くんも男の子、だもんね...
興味、あるの ?み、み見たい ?私の............」
水篶が上目遣いで言ってくる。
俺は我に返る。何をやってるんだ俺は。
「ご、ごごごごご。ゴメン !!!!!!!!!ハイ !これ。リンスなっ !」
俺は直ぐ様風呂場を後にした。
『ハァ~。ドキドキした。あの頭の切れるむ、睦月くんも興味あるのかなぁ......』
そして数分後、水篶と皐月が風呂を上がって来た。
水篶が口を開く
「む、睦月くん。その......見た ?よね ?」
俺は、
「大丈夫。俺は何も見てない......ていうことにしておきたい」と言う、が
「フフフフ、何も見てない筈が無いよねぇ。ア・ニ・キ。
そんな言い逃れはダメだよ ?これは罰ゲームだね」
と皐月が言う。
「まさか皐月、図ったな !」
「そうとも。そうとも」
兄妹喧嘩になるところだったが
「もう、いいよ。睦月くん」と言ってくるので収まった。
そして俺が口を開く。
「もうこんな時間だし、寝ようぜ」もう時計の短い針は1を指していた。
「そうだね。寝よ」
「私はどこで寝たら良い ?」と言うので
俺は、
「皐月の部屋で宜しく」と言うが、
皐月が、
「私の部屋、アニキが前に綺麗にしてくれたけど、今、チョー汚くて
人様に見せられない状態だから。水篶さんには悪いけど......
アニキの部屋でいい ?」
「オイ、それって......ダメだろ」
「私は、水篶さんに聞いてるの !バカアニキは黙っとけ」
「は、はいすいませんね」
「で、どうなの ?水篶さん ?」
「わ、私はその...............................ぃぃけど。睦月くんなら」
「オイ、水篶 !?!?」
「いいの !寝る場所無いんだから仕方ないでしょ」
「そうだよアニキ。水篶さんの言う通りだよ」
「..........。仕方ないか」俺はしぶしぶ受け入れる。
そして水篶を俺の部屋へとエスコート。
「じゃあ、水篶。俺は床で寝るから。水篶はベットで」
「え、悪いよぉ。む、睦月くんがベットで良いよぉ」
「女子が床とか考えられないよ。いいから使ってくれ」
「分かった。ありがとう」
そうして2人、睡眠に入ろうとする。
「ぶうぇっくしゅっっっっ !!!」勢いよく俺がくしゃみをする。
「だ、大丈夫睦月くん ?」
「あ、あぁ。多分」俺は鼻声で言う。
水篶が心配そうに
「睦月くんが風邪をひいたら全く意味ないよ..........
じゃあ、ベッドを半分こ、しない ?」と言う。
「水篶は、良いのか... ?」
「うん。睦月くんなら.........いいよ」
俺達2人は1つのベッドに背中合わせで横になり、睡眠に入り直す。
水篶の心臓の音が聞こえる。
大丈夫かな。俺。ヤバイ。マジ緊張する。
「睦月くん。お、おやすみ」
「あぁ。お、おやすみな」
水篶と俺は心臓をバクバクさせながら睡眠に落ちた。
水篶とは寝るまでに色々話したが、
緊張し過ぎて、何を話したが頭に入らなかった。
何か凄いベタなことをしましたが、
小説には必要なことだと思います。
僕はそう思ってます。はい。
追記
意見がありましたので改稿しました。
やりすぎたかも...(笑)




