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脱出不可能  作者: 風雷寺悠真
第15章原初の三日月篇
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“立ち塞がる者 blocker„

 東京湾の指定ポイントを目指すにあたり、多くのルートが考えられる中、俺は多摩川を経由するルートを選択して簡易的なゴムボートに身を乗せる。その理由は単純で一番警備が緩いと思われていて、流れに沿うことでそのまま東京湾へとたどり着く事が出来るからだ。


 だがそう簡単に目的地に到着させて貰えるわけがなく。太刀川たちかわ市を出て川咲かわさき市付近に位置する二ヶ領上河原堰にかりょうかみがわらぜきまで流れ着くとそこには異常なまでの警備体勢が敷かれていた。


 「嘘だろ…」


 俺はその光景に絶句する。川にはゲートが配置されているのは知っていたがその上にある通路にはライトを照らす警備兵の様子が見え、それ以前に強い光を打ち出すヘリが巡回している。


 どこからか情報が漏れていたのか…?


 このままではまずいと考え、ゴムボートを放棄し川に飛び込む。そしてそのまま二ヶ領上河原堰にかりょうかみがわらぜきをどうにか通り抜けた先にある河原へと上がる。


 「…ハァ、ハァ…ハァ」


 咄嗟に飛び込んだためもう衣服がビショビショで体力も消費した。だがそれだけでは終わらない。


 「ここに来るとは僕は運が良いのか…悪いのか…」


 そのどこか聞き覚えのある少年の様な声は目の前に広がる草むらの中から聞こえてくる。


 …その瞬間、草むらの草が一瞬で無くなる。

 

 「………ッッッ!?」


 …草むらの草が無くなったのではない。草むらの草が横に一刀両断されたのだ。


 「…お前は何者だ」


 俺の足には一本の鋭い切り傷が綺麗に入っていた。そして俺の目の前には暗中に煌めく刀を持ち合わせた、見覚えのある少年に似た雰囲気を醸し出す人物が立っていた。


 「…フフフフフ。僕が誰だろうと君には関係ない事だよね? 

僕はただあの人の言う通り君を始末するよ」


 その人物は俺の良き仲間であり、後輩の木枯斬月こがらしざんげつに酷似した少年だった。そして少年の言うあの人とは誰だろうか。だが口調で推測できることはコイツは誰かに命令されて俺を始末しようとしている能力者という事。


 そして能力者が捕まらずにここに居るという事はこの少年は研究開発局側の

人間であるという事。


 …するとどうだろう、自然と少年は造られた者だと推測できる。


 「…お前、斬月ざんげつのまさか複製品か?」


 「フン、複製品と言ってナメて掛かると死を見るぞ?」


 …すると俺の前から少年の姿は消えた。

主人公の前に立ち塞がった人物。

このパターンは以前ありましたね?

分からない人はぜひ読み直してみてください。

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