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脱出不可能  作者: 風雷寺悠真
第14章月の名の持ち主と人造能力者達の衝突篇
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月の名の持ち主と人造能力者達の衝突篇part4 “ビルの残骸からの脱出ⅠEscape From building„

見回るに当たって今の現状を把握しよう。

俺が居るこの場所は恐らくビルの残骸の中心に当たると思われる位置にある。

そしてそのビルの残骸たちは綺麗に円形状になっていて俺を囲い、

高さも上手い具合にあり金属片の事も考えると登って脱出など不可能だ。


「じゃあこの山を崩してみるか...?」

俺は思いつくことをとりあえず口にしてみる。


だがどうやってこの残骸を切る崩すのか。

1回1回てこの原理でも使って動かしてみるか?

いや、そんなものは出来たとしてもとてつもない時間が掛かり

その間に奴ら、人造能力者研究開発局の援軍が来てもおかしくはない。


何か突破口は無いか、ここに注目して見回るという事が重要だろう。

何か使えるものはないか。


俺は円形状の残骸に沿って見て回ることにし、体を動かした。


まずはじめに目に飛び込んだのは大量の鉄柱の塊だ。

恐らくビルの支えになっている建材の破片だろうか。

所々大きな隙間も見て取れる。ここをくぐり抜ければ脱出は容易かも

知れない。だが、通っている時に鉄柱同士のバランスが崩れ落下した場合を

考慮してみると有効とは言い難い。候補には入れるとして他を見回る。


次に通りがかり、気になったものはコンクリートだろうか、

そのような残骸とともに見える仕事机達だ。恐らくこの再開発地区もとい、

大崩壊地区が栄えていた時にビジネスマンたちが愛用し、共に過ごしたもの

だろう。遠目でとても見づらいが妙に光り輝いており、そして引き出しも

開いているため中に何か見える。何が入っているかは分からないが

障害物は特になくその物が見える引き出しの場所まで行き着く事も出来そうだ。

この机たちの引き出しを徹底的に調べるというのも出来そうだ。


だが何故だろうか。もう年数も経っているはずなのに机が輝いて見えるとは。


次はビルのインテリアとして使われていたと思われる草花たちが

残骸の下で風に揺れているこの景色だ。ちらほらとビルの構造的に使われて

いたのだろうか、木材の破片も転がっていてこの辺りにも使えるものが

あると思われる。


最後にビルの頂上にあったものと思われる鉄製貯水タンクが横たわっている

光景だ。横たわってはいるが蓋の部分は上を向いているため、

中の様子を伺うことが出来そうだ。そして横たわっているので少し下に隙間が

空いている。


「...ッと」

俺は貯水タンクの縁部分に手を掛け、勢いに任せて飛び乗る。


そして蓋に手を掛け、開こうとするがビクともしない。

どうやら固く錆び付いている様で開けることは無理そうだ。


その為俺は中を開けて見るのは止め、一度下へと降りた後

貯水タンクをなりふり構わず叩いた。


すると中からポヨン...ポヨンと水の滴るような音を確認した。

どうやら水は健在のようだ。


もしかしたら道具さえ全て揃うことが出来たらこの貯水タンクを退けて

道を作り、脱出することが出来るかも知れないと考えた。


鍵となるのはこの貯水タンクが鉄製という点。

そして密閉されている、というところ。


俺はあるかは分からないが閃いたものがあるか調べるため、

先ほど見た仕事机の場所まで戻ることにした。

早いですがもう脱出の手段に必要なものはちらほらと出ています。

貴方は分かりましたでしょうか?


次回は答え合わせになりそうです。

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