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脱出不可能  作者: 風雷寺悠真
第13章人造能力者研究開発局篇
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人造能力者研究開発局篇part14 “真実を告げる決心„

島鮮科せんせーのラボを出た後日。

例の人造能力者研究開発局が中心となって遂行されるであろう

月の名の持ち主殲滅及び捕獲作戦の作戦日まであと3日しかない。


俺はこの短い期間で何ができるだろうかと考え始めた。


島鮮科せんせーのラボを出るときに島鮮科せんせーから

気にかかることを言われた。


「睦月君、君のガールフレンd......ゲフンゲフン、

君の友達である錦織君や紅君、そして妹君についてはどうするんだい?

斬月君、山吹君はあのいつもの様子からだと君にお供しそうではあるが」


俺はこれを言われ言葉が出なかった。

確かに俺は彼女らに俺達月の名の持ち主の真実を伝えていなかった。

思い返すと彼女ら、大切な仲間であるいつもの皆にでさえ俺は真実を

言えてなかったんだと、ずっと心配を掛けていたんだとそう思った。


そう思ったと同時に俺の中の何かが崩れ落ちた気がする。


「あぁ島鮮科せんせー、気にしないでくれ。

彼女らには...話すよ。...真実をさ、俺の言えなかった」


俺の言葉に島鮮科せんせーはどこかホッとしたような笑みを浮かべて

俺にこう言った。


「そうか、決心は着いたようだな。じゃなければあんな機関と対立し

喧嘩を始める前に君のメンタルが負けてしまうと思ったからな。

じゃあ、彼女たちに今の君の気持ちを、考えをぶつけて来い」


俺を押し出してくれるような言葉だった。

おかげで俺は水篶に、秋葉に皐月に...と本音を言う決心がついた。


そして今、彼女らの前に俺はいる。

俺がいつものメンバーを家によん呼んだのだ。

彼女らだけでなく斬月も、山吹さんも。だけど文月は連絡が取れなかった。

相変わらず忙しいのだろうな。


「んでさ、大事な話って何さ?」

秋葉がぶっきらぼうに言ってくる。


「あぁ、ちょっと心の準備をさせてくれ」

決心はついたが本当に話しても俺達の事に恐怖を抱かないかと心配なのだ。


「心の準備って...?」

皐月だ。それも声を震わせ、顔を赤くして...言っている?


「え、ちょっと...え!?」

その皐月の表情を見た水篶も同じように顔を赤らめたと思ったら

秋葉もつられて赤くなっていく。


これは何かまずい。


「おいお前ら、勘違いするなよ。恐らくだけどそういう話じゃない...」

俺は彼女らの心情を推測し、誤解を解こうと試みる。


「あ、そうなの...私、バカみたい...」

水篶と秋葉が口を揃えてそう言い、そのことに気づいて更に顔を赤くした。


「さて、茶番はここまでだよ。こっからは真剣な話だ。

皆、真剣に聞いてくれ。今から言うことが分からないとしても...な」


俺は一度斬月と山吹さんの表情を伺った。

2人には何を言うのかもう話してある。その為2人は黙って頷いてくれた。


この場に居る全員が真剣な眼差しに変わった。


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