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脱出不可能  作者: 風雷寺悠真
第13章人造能力者研究開発局篇
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人造能力者研究開発局篇part8 “苦しい現実に相対して„

その光景とは完全武装した大勢の警備員をはじめ、先程命からがら逃げ来て

助かったと思っていた月壊壱式が大量に居るという何とも絶望的な光景だ。


「ウソ.........だろッ!」

まさかもうここまであの機械を、思い通りに行動しない

月の名の持ち主を倒す為に作られた殺人機械の量産を可能にしていたとは。


「観念するんだな、オリジナル...ッ!!」

警備員が俺に向かって叫び散らす。


「オリ...ジナル......?」

俺の事を言っているのだろうがどういう意味なのか...。


「お前の事だ...ッ。こんな所に

来るべきでは無かったんだよオリジナルよッ!」

再び警備員が俺に向かって叫び散らす。


オリジナル。つまりムーン=スノー姉妹の様な人為的に生み出された

月の名の持ち主ではなく、血を受け継ぎ今を生きる月の名の持ち主達の事を

言っているのだろうか...?


「さぁ...大人しく...抵抗しないでこっちに来い...ッ」

俺に対する警告は止まらない。よく見ると全員銃口を向けている。


「なぁ、警備員さんよ。ココで何が行われているのか、

分かって言ってんのか?」

俺は話しかけるように問い掛けた。


「ココでは日々実験が行われてるみたいじゃないか。人道的じゃない実験をな」

無駄と分かっていても俺は止めない。


「そんな場所を警備してるって事はいつでも死んでいい様な

覚悟がある訳だよな?」

その俺の問いには誰も答えない。ただ銃口を向けているだけ。


「そうか。じゃあ遠慮無くやらせてもらうけど...良いよな?」

そう言ってもやはり答える素振りを見せない為に、俺は一か八か賭けに出る。


俺は右足に力を込めた。その時脳裏に浮かばせたのは長門忌月に言われた

あの言葉。そしてあの古城での1ヶ月と半分。


「ハァァァァァ...............ッッッ!!」

俺は力を込めた右足で地を蹴る。すると体が一瞬軽くなり、

風の様に前へと跳躍。その時、警備員が持つの銃を奪い、

叩きつけてテイクダウン。


その一瞬で起こった出来事に警備員達は唖然とするが月壊壱式は相変わらず

俺を目である特殊なセンサーで1秒をも見逃さずにいた。


どうやら脅威になるのは大量の月壊壱式の様だ。


俺は唖然としている警備員の隙を逃す事無く奪った銃で急所を的確に撃ち抜く。

だが月壊壱式も黙ってはいない。


「グォォォ.........ッッッ!!」

雄叫びを上げた大量の月壊壱式は巧みな連携で

俺を取り囲み一斉に射撃を繰り出す。


「......ッ!!」

俺は上に飛び、天井へと身を投げる。

だが大量の月壊壱式は射撃を止める事無くそのまま撃ち続け、射線を上に移す。


このままでは木っ端微塵だ。だが逃げ場はもう無い。


だが連射され続けた銃弾は何も言うこと無く、俺のいる天井へと注がれた。

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