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脱出不可能  作者: 風雷寺悠真
第10章脱出不可能の異変篇
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脱出不可能の異変篇part9 “水が迫り来る部屋からの脱出Ⅱ„

棚をいくら探そうがそこには何も答えは見つからない。

あるのはくだらない小物だけ。何もない。


だが下から迫り来る水の勢いは収まらず、もう胸の辺りまで

水は来ている。長門の作る脱出不可能という脱出ゲームは

ノーヒントが当たり前だ。パソコン版では脱出者に合わせて

脱出方法が用意されている、複数の脱出方法があるものもあった。


俺の場合はその脱出方法全てをクリアするぐらいのめり込んでいたな。

だがその時はまさか月の名前が付いているだけで

色んな事に巻き込まれていくとは思わなかっただろうな。


月の名といえば長門が率いるαグループの会長とやらの名前を

俺は知らないがおそらくこれだけ大規模な会社であるならば、

そしてあれだけのカリスマ性がある長門より上というならば

月の名持ちでもおかしくないだろう。


だが無人島で見せたあの力をもつ長門より上という事が

気になる。αグループの会長はどんな人物なのか...。


いけない。今はこんな事を考えている余裕はない。

水は肩まで迫ってこようとしている。だが先程まで見えなかった

高さだった棚を確認する事ができる。


見えなかった場所には暗証コード付きの箱があった。

おそらく...鍵が...。だが四桁の数字にはピンと来ない。


パソコン版ならば時間があるため、1から数字を試していく

という裏技もあるが、これは脱出不可能という現実だ。

そんな事は出来ない。とりあえず何か打ち込もうと

パソコン版脱出不可能で出てきたことのある暗証番号

1056という組み合わせを入れてみる。


...するとあっさりと箱が開いてしまう。


「おいおい。こんなあっさりと出てきてしまっていいのかよ...」


思わず呟いてしまう程だ。手抜きか?

いやそんなものはありえない。長門は俺を力ずくでも

止めてやると言っていた。アイツのことだ不正はしないだろうが

一体どういうことだ?


まぁ鍵は手に入れた。それならば目の前にあるドアを開けるだけだ。

それが脱出ゲームの流儀といったものだろうか。


俺は迷わず上のハッチ式のドアの鍵穴に鍵を差し込み、

ドアを開錠する。


だがこの行為は間違っていた様だ。

この行為は更に俺を苦しめるだろう。

脱出不可能の異変は後半です...。

おそらく...。

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