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脱出不可能  作者: 風雷寺悠真
第10章脱出不可能の異変篇
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脱出不可能の異変篇part8 “水が迫り来る部屋からの脱出Ⅰ„

目が覚めたのは円柱状の不思議な部屋だった。

自分が目が覚めた下の部分と上の部分に鍵穴が付いたハッチ式の

ドアがあり周りに3本ボンベの様なものと上からパイプが3つ

のびてきている。これを見てまた毒ガスのようなものが

出てくるのかと一瞬驚いたが、パイプの口が無駄に大きいので

液体だと俺は予想する。


そして円柱状の少しカーブを描いている壁に沿って

大きい棚が並んでいて、小物が嫌というほど並んでいる。

このどこかに上か下のハッチ式のドアを開ける鍵が

隠されているのだろうか。だが上までの高さがそこそこあり、

届きそうにない。さっき話していた長門からの置き手紙、

ヒントも一切ない。


これは完全に前の脱出不可能とは違うと言える。

ガレージの脱出は簡単過ぎたんだ。まるで準備体操のような

つもりで俺にあれをやらせたのだろうか。


そして上からのびてきているパイプから、予想通りの

液体、水が流れ出てくる。だからボンベのようなものが

あるという訳か。棚が高くて届かなくても水のカサが

増えることにより上の方も調べることができる。


だが1つ気になるのは別に普通の家にはあって当たり前な

空調設備の操作盤だ。エアコンと床暖房の2つが操作できる。

水が流れ出てきているというのに何をしろというのだろうか。

流れ出てきている水を温水にでもするのか?


それが疑問で仕方がない。

だがそれよりハッチ式のドアを開ける鍵を探すため

棚を調べ始める。


そして棚を調べ始めてから数10分が経つ。

水は腰の高さまで来ているが未だになにも見つからない。

俺は水の高さを恐れたのか、ボンベのようなものを確認する。


そこには以下のようなものが注意書きとして書かれていた。

「酸素ボンベ取り扱い・注意


注意1 使用時以外は専用固定具に取り付け、

    勢いよく叩きつけたり、倒したりしないこと


注意2 酸素ボンベ本体を高温にしないこと


注意3 使用時はゆっくりと蓋を開け、専用チューブを使い

    使用すること。決して勢いよく開けないように」


至って普通な注意書きだ。酸素ボンベの使い方は実は学校で

習ったことがある。正確には良く海で潜る先生の話を聞いただけ

だがな。


とりあえず俺はすぐに酸素ボンベを使える状態にして

棚を調べる続きをした。

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