表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
脱出不可能  作者: 風雷寺悠真
第10章脱出不可能の異変篇
132/250

脱出不可能の異変篇part5 “ガレージからの脱出Ⅲ„

「ハイ、早く座ってぇ~~~!授業始めるよぉ~!」


先生がそう言うと同時にチャイムがタイミング良く鳴る。

白衣を着ているところから見てこれは理科の授業だろうか。


というか俺は後ろからその光景を眺めている。

そういえば俺は脱出ゲームをしていた筈が...。


おそらく夢だろうか、なぜなら俺は先程目を閉じたからだ。


「今日の授業は金属の性質をやります。

教科書34ページを開いてね~。聞いてるの?霜凪君!?」


霜凪...?俺は呼ばれた少年に目を向ける。


「はいはい分かってますよ~先生。ていうか僕、

授業受けなくてもいいですか?もう高校生レベルまで

勉強してあるんで気にしなくても大丈夫なんで」


と少年は答える。このセリフには聞き覚えがある。

というか今思い出したが、この教室にも見覚えが...。


俺は生徒、ひとりひとりを見ていく。

そこにはある人物が居た。


すなわち俺自身だ。


綺麗に寝ている。だが先生は気にしていない。

その理由は簡単だ。俺は中学生時代の学力なら文月に

勝っていたからだ。つまり学年トップだったということだ。


この頃の俺が勉強出来たのは両親が家にいた頃で

散々塾に通わされていたおかげだ。


それについては感謝している。今でも役立っているからな。

まぁこの話はいい。さてどうやら俺は過去の夢のなかに居る。


「さてまずはアルミの性質ですね...」

と先生が解説し始める。夢にしては不思議だ。

中学生の授業を後ろから眺めるというだけの夢。

寝ている場所が場所だからか...?


今頃カメラで俺を見ている奴は笑っているだろうな。

脱出ゲーム中に寝ているのだから。普通ではありえないことを

するのも脱出ゲームならでは...と適当に自分のなかで

理由を作った。


そして俺はぼんやりと授業の風景を眺め続けた。

授業の内容は金属の性質で、解説していた金属は

アルミ、スチール、チタンの3つだ。

腐食についても解説していて、良い所や弱点も開設していたな。


俺のこの時のクラスはとてもレベルが高い人物が多く、

レベルの高いことも解説していた。


それにしてもなぜ今この夢を見ているのかが分かった気がする。


...腐食か。金属の腐食を有効活用すれば脱出できるかもしれない。

俺がこの結論にたどり着いた時、丁度目が覚めた。

そして俺は呟く。


「良い夢を見たな。この夢を見なければ脱出を

出来なかったかもしれない。覚悟しておけよ、長門...」


俺は一瞬カメラを見たあと、脱出するために

俺はやっと行動を開始した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ