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脱出不可能  作者: 風雷寺悠真
第9章夏の推理小説部合宿・徘徊する殺人機篇
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夏の推理小説部合宿・徘徊する殺人機篇part14 “月壊零式„

端末を起動するとメッセージが表示される。


「やあやあ、神代 睦月君。元気してるかい?

これを見ることが出来ているのなら元気にしてるんだろうね。

また、これを見ることが出来ているのなら私の殺戮機械を破壊した

ということになるね。いやあお見事とでも言っておこうか。


だが、私達が開発した対月の名の持ち主、対能力兵器の“月壊零式„は

倒される寸前に君との戦闘データをこちらに転送するように作られている。

君は月壊零式の破片をサンプルとして持ち帰るだろうがこちらとしては

別に問題はない。どうぞ持ち帰ってくれということだ。


君と相対した月壊零式だが零式とあるようにまだ試作段階だ。

今すぐに私の手であの憎たらしい月の名の持ち主どもを

殺戮したいところだが上が許さないのでな。今後とも兵器を送りつける。


せいぜい長門 嘉月の脱出不可能とともに頑張る...いやくたばるんだな」


と表示されていた。ったく。書いた奴の名前は無かったが

書かれていなくても分かるだろう。五十嵐だ。しませんかせんせーの

言っていた通りって訳だな。しかも今後も、あるという。


とりあえず、俺が倒した月壊零式とかいうロボットのパーツは

幾つかとっておいて。他のはどうするか。...文月を呼ぶか。


俺は皆の所に向かい、ドアを開ける。

すると下を向いていた皆がこちらに寄ってくる。


「神代先輩、帰ってきたということは...」

最初に口を開いたのは斬月だ。


「あぁ。終わったよ。全く、折角の合宿が散々だな。

さて文月、少し片付けをしたいんだが手伝ってくれないか?」


「片付け?...あ、あぁ。例の奴な。分かった。行こう」


そうして文月を連れて月壊零式の前まで来る。


「うわぁ、これを睦月が1人で...。凄いな。やっぱり」

「何がだ?」

「こんな奴を1人でサクサクっと倒すことだよ」

「...まぁ、な」

「んで、とりあえずゴミに出せばいんだな?」

「...あぁ。そうしてくれ」


「でもこれ...分別のしようが無いぜ?石っぽいし。

なんなら叩き割って砂浜にでも...」


「何でもいいさ。頼んだよ」


会話の途中で俺は文月に背を向けて夜の砂浜に向かった。






兵器No.1“月壊零式„(げっかいれいしき)


五十嵐率いる研究開発局が開発した、対月の名、対能力用の兵器。

大きさは成人男性の腰の高さぐらいで履帯機動。

武装は剣でオートパイロット。つまり無人機。AIが積まれているが

小型なため大量生産も可能な月壊シリーズの試作機。

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