夏の推理小説部合宿・徘徊する殺人機篇part7 “温め中華„
さて、海辺に着いてみると居たのは山吹さんのみだった。
その山吹さんは本人が言っていたことなのだがひなたは嫌いらしく
木陰にひっそりとしていて珍しく本は読んでいなかった。
まぁさすがに本が痛むしなぁ。あとは山吹さんしか居ない理由だが
俺が単純に部屋を出てきたのが早かったのだろう。
とりあえず山吹さんの近くへ行ってみる。
「山吹さん暑そうだな」
山吹さんの近くに寄ると山吹さんは凄い汗をかいていた。
「暑い...。悪いけど...海」
山吹さんはそう言うと凄まじいスピードで日が当たり熱々の
砂浜を駆け抜け海へと着水!...浅瀬...だが。
俺は別荘方向を見てまだ来ないかと確認したが誰もまだ来ていないため
もう1度山吹さんのところへ。
「なぁ、山吹さん。もう少し深いところに行かないの?」
「わ、わたし.......................泳げない...」
「そ、そうなんだ。それは悪かった」
「....う、ん。暑いね」
「じゃあ山吹さんのためにパラソル持ってくるから」
「.......あ、りがとう。...宜しくぅ」
俺は別荘にパラソルを取りに1度戻った。
別荘の玄関のドアを開けると...。
「おい、お前ら何やってんだよ」
他の皆はリビングでゆったりしていた。
「え、あ、あぁ。睦月には言って無かったけか。
海辺でご飯食べるための準備だよ。使用人だけじゃ人手が足りないしね」
「そうか。じゃあそこでのんびりしている人達は右も左も
分からないから...待機していると」
「あ、あぁ。その通りだよ。睦月はなにか用かな?戻ってきて」
「あぁ、文月。パラソルはあるか ?」
「そんくらいは...ここにあるだろ...ほらよ」
俺は文月からパラソルを受け取る。
「じゃあ早くしろよ」
「おう」
俺は別荘から出て山吹さん所に戻る。
「ほら持ってきたぞ。よっしこれでOKっと」
俺はパラソルを砂浜に突き刺し広げる。
「こちらへどうぞ山吹さん」と一礼。
「あ、ありがと」山吹さんがお礼を言うと
すぐにパラソルのしたでまったりし始めた。
この頃にやっと文月達が昼飯の準備を完了し
皆でテーブルを囲む。今日の昼飯は冷やし中華だそうだ。
味付けは秋葉がやったらしい。野菜を切ったのは斬月。
んで麺を茹でたのは皐月、皿を並べたり...は水篶。
「いやぁ、なんだかんだでのんびりしてたのかと思ったけど
皆で作ったんだな。勘違いしてたよ」
「いやぁ、文月のヤツが言うまで実際のんびりしてたけどね」
秋葉が内部告発する。文月、俺を騙したのか。
「文月あとで斬月に切ってもらうか。よしそれがいい。斬月も良いよな?」
「僕ですか?僕は人を切りたくないですが...神代先輩が言うのなら...」
「ダメッ、絶対ダメだよ斬月、俺を切っちゃ。それ犯罪じゃすまない」
「冗談だよ文月。真に受けすぎ」
「真に受けすぎって睦月、斬月は何でも切れるんだぜ?」
「そりゃあそうだが」
「何でも切れるかぁ...だからあんなに野菜切るのが上手なんだなぁ」
水篶が独り言を言うが...誰も突っ込まない
(水篶が料理できないのを皆知っている)
「アニキ、もう冷やし中華が温め中華になるからもう食うぞ」
皐月の一言で皆が我に帰る。そこから俺達は皆無言でただ単に
冷やし中華をすすった。とても美味しかった。
昼飯が終わり、俺達は少し休憩してから皆で海でしっかりと
遊ぶ事に。(文月が言うにはビーチバレーをしたいそうだ)
皆が食い終わり、皆が海へと足を運び始めた時まで俺は休憩していたので
俺は推理小説部の皆、斬月、皐月を追うように海へと足を運んだ。