砂漠のバラン
1ヶ月ぶりの更新です。
これからはこうやってできている所までとりあえず更新していこうと思います!
仕事のせいで1話書き終えていたら更新が遅くなっちゃう‥
本当はもうどんどん文字に起こしたいのに!!
今回も温かい目で見てくれると嬉しいです
青い軍服に身を包んだ男はひとしきり店をみると
手前の団体席に座った。
集団は全員で8名といったところだろうか。
スギホは料理と飲み物を作っては当たり障りなく軍人達の元へ運んでいた。
「あれは帝国の軍人達だ。いいか零士動くな」
アリアがそっと耳元で囁く。
零士にとって初めて目の当たりにした帝国の人間だった。地球にいた頃の軍人達となんら変わらない。
制服のデザインは違えど軍服を着た訓練された人種なのは見てとれた。
「よりによってこんなタイミングじゃなくたって…」
キキも状況を察したかバツが悪そうに下を向いた。
「それにしても隊長!ゾロアからかれこれ20日なんの進展もない。本当にいるんですか?ズミノー隊を撤退させたMTなんて」
「わからん、だが少なくともズミノーが撤退したのち
補給もろくにできんとなると考えられるのは2通りだが…ワシはゾロアに向かっていると読んでいる」
「またまた〜理由はあるんですかい?」
「まぁ、色々あるが…ワシのカンだ」
「カンですかい!こりゃ外れたら大変だ!」
ワッハッハと高らかな声をあげて団体は盛り上がっていた。
話声は店中に聞こえていたので結論そのカンは当たっている。
ここまで全く目立たない行動を心がけてきた。
極力戦闘も避けてやってきたのだが運の無いことこの上なかった。
「あなたこの後もあるのだから飲み過ぎはよくないですわよ?」
「わかっておる。そうゆうな」
「にしてもこの店はしけてますね隊長!まだ昼間だってのに客なんてほとんどいやしない」
「おい店主!売り上げは大丈夫なのか?こんな不味い飯でも客がいなきゃ商売上がったりだろ?」
「な、何とか経営はできていますよ、はい‥」
スギホは軍人の冷やかしにグッと奥歯をかみながら答えていた。
一瞬アリアがピクっと動いたがすぐに姿勢を正し元の位置に戻っていた。
「まぁ、その辺にしておけ。悪かったな店主ワシの連れが無礼な事を言った。詫びよう。」
「いえいえそんな!滅相もございません‥」
「しかしここの料理は言うほど悪くはない。ワシは気に入ったよ。そうは思わないか?そこの若い集!!」
「!?」
話題がまさかこちらへ向かってくるなんて思いもせず、全員が同様してしまった。
ガタっと席をたつと青い軍服の男がこちらの席へツカツカとやってきて零士の前に立った。
「見た所だいぶ若いな‥この時期に旅人か?」
「‥そんな所だ」
「ほぅ、こんな砂漠のど真ん中まで何を?」
零士達の間に戦慄が走る。
初めから疑われていたのだ。
「な、なんて事はないのよ軍人さん!あたし達お兄ちゃんと一緒に家出してきたの!」
「むぅ、はてどこから?」
「ここから北にある密林のあたり!あたし達の叔父の家で暮らしてたんだけど‥もう扱いがひどくってさぁ
」
キキはどこからそんなに嘘がスラスラ出てくるのかと言いたくなるくらい饒舌になった。
「別にあんた達に何がわかるのさ!私達の家庭の問題だろ!」
アリアまでノリノリである。
こんな嘘で切り抜けられるのか?
零士は右手に力をこめる。もしもの時は‥
「むぅ、少年はどうだ?」
とローブを少しめくり零士と目が合い軍人は動きを止めた。
「隊長?どうしました??」
「いや、なんでもない!これは失敬した。ふむここは辺境の砂漠だ。しっかり妹達を、守ってやるんだぞ」
「あぁ、、ありがとう」
「なに、礼には及ばんよ。少年、君はいい眼をしている。闘いを知った男の眼だ。」
ローブを被り直し軍人をみる。
「敵とまみえた時まだその眼をしていられるようにならねばな」
ツカツカと踵を返し入り口へと歩いていく。
「あ、あんた‥名前は?」
「ワシは「バラン」。「バラン・ルラ」だ。もう会うこともないだろうが、達者でな」
そうゆうと残りの軍人達に声をかけて外へと出ていきキャタピラの地響きと共に店を去っていった。
バラン‥不思議な男だった。
零士達はまたよくない事が起こる‥そんな気がした。
〜〜〜〜〜
「隊長、あのガキども怪しくないですかい?こんなところまで家出なんて」
「まぁ、いい!警戒としてマークはしておくとしよう」
あの少年‥ローブの下に拳銃を隠し持っていた‥
最悪の場合全員撃ち殺すつまりだったのか‥
まさかな
「ふふ、」
「あら?どうなさったの?」
「いや面白い眼をしていたと思ってな」
バランはもう一度零士と会う。
そんな予感をこの時感じていた。
さー新キャラのバラン今後どう零士に絡んで行くのか
次回に期待ですね
また近々更新します!
それでは!