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Eden~楽園のイクェス~  作者: だざい
14/16

砂漠の戦場

お久しぶりです。

だざいです!

遅くなってすみません。やっと描けました。

暖かい目で見て頂けますと幸いです。

盗賊村を出発して半月がすぎた。

零士達はエデンの砂漠地帯に足を踏み入れていた。

トレーラー型MT【ベイサー】も森林地帯の時のようなタンクモードではなく、砂塵を書き分けホバーモードに移行していた。


「それにしても本当に地球によくにているんだな、まるでサハラ砂漠のようだ」

「零士の星にも似たような場所があるのか?」

【ベイサー】を操縦しながら出た独り言にマップを確認するアリアが問いかけてくる。

アリアは共に旅に出る事を選んでくれた。

その意向は当日のうちにウェダに伝え、彼もそれでいいと俺たちを送り出してくれた。

それだけではなく数日分の食料と水と共に今後の旅のルートを一緒に考えて地図を持たせてくれた。

尽くされてばかりで何も返せていない零士は申し訳ないと頭を下げたのだが…


「エメルダ様ならきっとこうするはずだ」


と一言だけ言い放って俺たちに物資を分けてくれた。

零士はウェダという男がとてもかっこいいと感じた。

予定通りの出発日を迎える事ができたので盗賊村を後にし1週間後には森林地帯を抜けていた。

行き先は主要都市の一つ「ゾロア」だ。


「ちょっとちょっと〜見る限りずっと砂、砂、砂だけど道合ってるの〜??」

「当たり前だろ、ゾロアまではこの光景がほとんど続くと考えていい」

「え〜アリアが間違えて森に逆戻りしたりしてw」

「なんだと!?」

「コラコラ!ケンカしないでくれよ?」

ちなみにキキはウェダの反対を押し切ってついてきた。

盗賊の娘たるものもっと世界を見るべきだと。

おかげでこの「ベイサー」も1人分の席を増設した。

主に俺と交代で操縦を変わってもらい、時折盗賊村の知識を使い料理や水の確保に助力してくれている。


「俺はともかく…アリアも料理できないとは思わなかったもんなぁ…」

「う、うるさい!兵士にとって食事は栄養補給なのだから最低限食べれればいいんだ!」

少し赤面しながら訴えてくる。

「は〜やだやだ!これだから頭が脳筋な女は!」

「ま、まぁまぁ!誰しも苦手な事だってあるさ」

「わ、私だって…私だってぇ…」

この半月でわかったが意外とアリアは生活スキルが皆無だった。考えてみれば短い付き合いだが主には戦闘訓練等々でしか関わって来なかったのだからしょうがない。

むしろそっちに関してはこれ以上頼れる人はいないのだが…。

一方でキキは家事スキルがとても高く旅の中で助けられた事は数知れない。

むしろキキがいなかったらと不安になる‥。

いい言い方をするならそれぞれ向き不向きがあっていいチームなのかもしれない。

「とりあえず今日は手前の街で休憩しよう。明日にはゾロアに着くはずなんだから」

「そうね!アタシもサンセー!ん?」

「どうしたんだキキ?」

「ねぇ、、なんか黒煙上がってない?あっち」

それは地図で進んでいる方角とはややズレているいただが確かに黒煙が上がっている。

嫌な予感がした。

「どうする?零士」

「零士」

2人は一度【ベイサー】を止め零士を見る。

正直なるべくトラブルは避けたい。

もし戦闘となった時次いつ補給ができるかわからないからだ。

だが、もし帝国の動きがあったのなら情報収集のためにも確認しておきたい所だ。

ゾロアに到着したとして、安心できるとは限らないからだ。

「行ってみよう。ただ極力戦闘は避けてね」

「そうこなくっちゃ!ほらアリアレッツゴー!」

「命令するんじゃない!まったく」


=====


黒煙の上がる方へ向かっていると道中にMTの残骸が砂漠に埋もれるように突き刺さっていた。

「これは戦っているな」

「しかし…もう戦いは終わっているのか?」

零士が呟くように話すとすぐ近くで爆発音が聞こえた

「見て!あそこ!!」

キキが指を刺した先で2機のグレーのMTから逃げるように1機のMTがボロボロになりながらも戦っていた。

片方の2機は見覚えがあった帝国の量産型MT【ゾルダート】だった。ボロボロのもう1機は知らないMTだ

「観念しな!お前のような素人がMTで帝国に楯突こうっていうのが間違いなんだよ」

「何を言う!お前達が俺達の街突然来てみんなから何もかも奪ったんじゃないか!俺たちは何もしてないのに!」

「小賢しいただの貧乏農民のくせに生意気なんだよ!」

その瞬間大きな斧のような物でボロボロのMTの腕を両断した。

両腕を失ったMTはなすすべなく尻もちを着く。

「いいか?死ぬ前に教えてやる。お前ら貧乏人は一生俺たち帝国に頭を下げて生きていくのが身の丈にあった生き方なんだよ!それが嫌なら殺される事で余興になれ!」

聞いているだけでイライラしてくる。

このやり取りを聞くだけでどれだけ帝国軍が腐り切ってるいるかがわかるようだ。

「零士私はあいつを許せない、革命軍として断固見過ごす事などできん」

「アリア落ち着きなよ、こんなのこの星のどこでだって今起きてる事だよ」

「キキ貴様見捨てろというのか!!」

「はぁ、、、零士?どうする?今なら知らんぷりして逃げても誰も追わないし、安全に目的地に行けるけど

あなたはどうするの?」

キキはアリアの討論を聞くや後ろの席に移動していた零士を試すように選択を迫った。

が、キキが振り向いた時には後部座席に零士はもうおらず間抜けの殻だった。

「ほんと、、甘ちゃんなんだから、、」

「零士?」

アリアを一歩遅れて零士がいない事に気づく。

「アリア!ハッチ開けてくれ!あいつを助けに行く!」

「あ、あぁ!!ハッチ開けるぞ!!」

【ベイサー】の後部ハッチが開きそこから蒼いMTが黄色い瞳を光らせながら立ち上がった。

「いくぞ…【イクェス】!!!!!」

…キュイン!!


【ゾルダート】がゆっくりボロボロのMTに詰め寄って行く。

両腕もなく無惨にも横たわるMTは満身創痍の状態であったが確実にパイロット事とどめを刺そうと近づいてくる。

斧を持った右腕を振り上げた時一筋の閃光が走った。

「なにぃ!?!?」

勢いよく右腕は切断され【ゾルダート】は腹部を蹴られ尻餅を着きながら後ろに転がるように跳ねた。

【イクェス】が両機の間に割り込み【ゾルダート】の右腕を切断後蹴り飛ばし他のである。

「なんだこの機体は!!貴様どこの所属か!」

「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

もう1機の【ゾルダート】の呼びかけにも応じずダートレーサーを使って一気に間合いを一気に詰める」

「ぐうぅ!!」

【ゾルダート】の斧と【イクェス】の剣が鈍い音をたてながらぶつかり会う。

しかし運動性能は圧倒的に【イクェス】が上のため徐々に手数が【ゾルダート】を追い込んでいった。

そこに先程まで後ろに転がっていたゾルダートが特攻を仕掛けてきた。

「離れろ!!そいつは俺がぁぁぁぁ!!!」

左手には先程と同じく斧が握られており振り上げながら【イクェス】に特攻を仕掛けてくる。

「ちぃ!!」

零士は咄嗟に先程まで斬り合いをしていた【ゾルダート】を跳ね除けて振り向き様に剣を向けた。

すると零士も咄嗟の事で無意識に操縦を行っていたせいかまるで吸い込まれるかのように剣は【ゾルダート】の腹部を切り裂いた。

真っ二つになった【ゾルダート】はその瞬間爆散した。

「ラッツーー!!!おのれぇ帝国に歯向かおうとは!」

「く、来るのか!?」

「おぉぉぉぉぉ!!!」

「なんで仲間が死んだら怒れるのに、、こんなに簡単に罪もない人なら殺そうとするんだ!!」

イクェスは右手に持っていた剣を前に構え真正面から【ゾルダート】を迎えうった。

振り下ろされる斧を寸前の所で避けて股関節から上顎にかけて下から剣を振り抜いた。

「ば、バカな…」

瞬間爆散し背中に爆風を受け【イクェス】は膝をついていた。

「ハァハァ…」

2機の【ゾルダート】を倒しゆっくりとボロボロのMTにかけよった。

「大丈夫かい?」

「ありがとう、助けてくれて…君は?」

「俺は零士、ただの旅人だ。君は?」

「俺はスギホこの先の街で料理屋をしている」


=====


スギホは戦闘のあった場所からそう遠くない街、

「ドツマ」で料理屋兼自警団に所属している人物だった。本来は給餌係だとのこと。

話を聞くにこの街も帝国の支配に犯されており、

重税から国民が悲鳴を上げてあるとの事だった。

自警団として横暴的な帝国兵士に意見した所一方的に襲われたのだという。

「さっきは危ない所を助けてもらってありがとう。

あり合わせですまないが、よりをかけて作った料理だ食べて行ってくれ!」

零士達はスギホの店に立ち寄りお礼だと料理に舌鼓をしていた。

「でもまさか、革命軍の方まで一緒なんて思わなかったよ零士」

「あぁ、アリアがついてきてくれたから安心して戦えているよ」

「まぁ、今の私は零士のバックアップが主な役回りだがな。これで私にもMTがあれば話は別だが…」

「もう1機なんて乗せて走れないもんね〜【ベイサー】」

キキも料理にフォークを突き立てながら皆が感じていたぼやきを話す。

もしあと1機MTがあれば旅にも余裕ができるだろう。

仮に戦闘になっても連携次第で複数機との場合でも立ち回る事ができる。

ましてやMTの扱いに長けたアリアがあれば尚更だろう。

だが無いものはない。

移動手段も考えれば今のこの状態が最前なのは明白だ。

「ねーねー経営大変なのにあたし達にこんなにご馳走様してくれていいの?」

「あぁ!もし君たちが来てくれなきゃ俺は‥命の恩人にはお礼をしなきゃな!」

「そうか、、ならありがたく食べさせてもらう」

「所で一つ聞いていいか?零士君は不思議な肌をしているな。どこの出身なんだ?」

「お、俺は‥」

3人の動きが止まった。

異星人と言って騒ぎになったらまずい。

ここで変な嘘を着いて乗り切れるか‥


ダダダダダダ!!


「スギホ!!!」

話をどうずらそうかと考えたとき別の来客が店に入ってきたので会話が途切れた。

「どうした?ナンバそんなに慌てて」

「軍の特殊車両が店に近づいている!そこの客を隠せ!」

「なんだと!?」

「やばい!急げ!!」

そうゆうと店の扉をバンと閉めた。

扉の外から話し声が聞こえる。

恐らくナンバという人物が話しているのだろう。

「おまえさん達このローブを頭までかぶっていてくれ。あくまで飯を食べてる客を装うんだ。」

言うやいなや入り口の扉が空きゾロゾロと軍服をきたテルス人が入ってきた。

「おい店員!悪いんだが水を6人分と何か食べ物をくれ」

「いらっしゃいませ、かしこまりました。ささ!こちらのお席へどうぞ?」

あえて零士の席と間反対にスギホが案内していった。

「零士これまずいんじゃない‥」

「一旦やりすごそう‥」

キキとアリアとアイコンタクトをしたあと一旦テーブルに視界を戻した時入り口から入ってくる男に目を奪われたのだった。

「ふむ、、いい店だなここは。店主すまんなぁ長旅で皆空腹なのだ。お代は払うから美味い飯を頼む」

「か、かしこまりました。」

中年のヒゲを生やした男だった。

青い軍服に身を包み、銀髪の女性を連れて店に入ってきた。一目で他の軍人とは階級が違うのがわかる。

その男から途方もないオーラが溢れていた。

歴戦を潜り抜いてきた戦士としてのオーラが同じ戦士として零士も感じ取っていた。




さぁ、物語は一歩先へ進んでまいりました。

砂漠編近々新しい話を書きたいので今度は間が開かないように頑張ります!

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