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Eden~楽園のイクェス~  作者: だざい
10/16

湖の少女

お久しぶりですだざいです。

仕事と体調不良で投稿遅れました。すいません

今後は早め早めに投稿できるように頑張ります。


深い深い森林の中を1機のトレーラー型MT【ベイサー】が生い茂る木々の隙間を縫うように

ホバークラフトしながら進んでいた。

その背には収用された【イクェス】が静かに眠りについていた。

次の戦いに備えているかのように。


「う…うぅ…」


トレーラーの乗車デッキに先刻の戦いで負傷したアリアが傷の痛みから呻いている。

零士が拠点の爆発から逃れるためにアリアを急ぎ乗車させて出発したため、

簡易的な応急処置しかできていなかった。


「まずい…このままではアリアが死んでしまう。どこかで治療をしなくては…」


しかし周辺の基地は全てあの【戦車MT】によって爆撃されてしまい、

とても治療ができる場所などなかった。

また追撃の可能性もあると今は逃げに徹することしかできなかった。

かれこれ8時間のアリアの様子も見つつ目立たないように移動を続けてきた。

疲れが出て気を失いそうになるが、目を閉じると思い出す


「「零…!!」」


俺の名を叫ぶトーシローの顔


「「俺の名は【ユーキ・ズミノー】だ!また会おう、戦場でな!!」」


憎きその仇の姿えを


「ユーキ・ズミノー…よくもトーシローを…エメルダを…この仇は必ず取ってやるからな」

「…地球人」

「…!アリア起きたんだね、身体はどうだ…?痛むと思うけど…」

「地球人に…ぅ、心配される筋合いなどない…」

「こんな時まで意地張っててもしょうがないだろ…」

「ふぅ、はぁ‥」


まずいな…顔色が悪すぎる‥

急がないと取り返しがつかないことになる気がする。

どこかに何か町とかないのか


【ベイサー】の操縦ディスプレイに周辺の地図が映し出される。

しかし近くに町はない…

あるのは森林と川しか確認できない。

急げと逸る気持ちや焦りとは裏腹に木々を避けて動かなければいけないことに

零士のストレスはピークに近かった


「くっそ!!!!」


どうする、どうする、どうする、どうする、どうする、


冷静じゃない頭で思考がぐるぐると回る中【ベイサー】が軽い段差に跳ねる

グォン!!グォン!!

それなりの速度が出ていたため大きく振動が起きるほどに

意識していない動きというのもあり視界の先に広がっているものが見えなかった。

それは小さな湖だった。

「しまっ…!!!」

ズバッシャぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!


森を勢いよく抜け一気に水面に雪崩込む。

大きく水飛をあげ【ベイサー】は体の半身まで水に釣ってしまった。


「アリア!!」


アリアは助手席の4点式ベルトと姿勢が横たわっていたのもあり無事だった。

しかし長時間の移動と負傷によりゼェゼェとした息遣いのみが聞こえていた。


「よかった…は、早くここからん受け出さないと!!」


しかし半身が水に浸かり身動きを取る事ができない

零士が焦っていると正面のディスプレイに人影映る。

一糸まぐわぬ少女だった。

驚いたように目をぱっちくりとして、

飛び込んできた【ベイサー】を見つめる。


「ひ、人だ!!!」


人がいるということは、村か街がある。

アリアを治療できる!!

零士は特に考えもなく【ベイサー】のコックピットを開いた。

それがトラブルの火種になるとは考えもせずに…


「君!!この辺にに君の住んでいる街や村に案内してくれ!!!」

「…!?」


少女は驚いたように恥部を隠し水面に体をつける。


「あ、すまん!!!!俺は…!!」

「この変態が!!!!!」


零時が弁解しようとした瞬間、突然の男性の声が湖を木霊する。

響く声の刹那まるでターザンとでも言いたいかのようにツルに身を任せて

勢いよくベイスに乗り移ってきた。

その手には一本の剣を構えて。


「キサマ…族長の娘「ギギ」様と知っての狼藉か!?

 水浴びを妨害し側また劣情を隠さず暴走するなど許さん!!」

「!?ち、違う!!俺はそうゆうつもりじゃ…」

「問答無用!!!」

「待て!!!」


零士の首を一筋の剣が貫こうとした直前

湖で恥部を隠し浸かっていた少女が布を体に巻きベイスに近づいてくる。

軽やかにコックピットに飛び乗ると


「この変態…アタシの裸は高いからな…ん?」


零士に対して怒りの目を向けていた少女は隣に横たわる

アリアの姿を見て表情を変えた。


「お前その女…」

「君の水浴びを邪魔して悪かった!!だが頼む!アリアを治療できる場所に連れて行ってくれ!!」

「痴れ者が!!!」

ガッ!!!!!

「う…!」


男性の剣の柄で殴られ零士は疲労もあり気を失った。

バタッと倒れて呆気なく伸びる零士。


「お嬢様如何しましょう。2人揃って首を刎ねて見せましょうか…」

「いや、村まで連れて行く」

「なんですと!?外界のものを村に入れるなど!!」

「こいつは訳ありそうだからな利用できそうだ、それにMTの背中に積んでいるものも気になるしな。」


もはや気持ちよさそうに伸びきっている零士を眺めながら、

少女は不適な笑みを浮かべていた









すいません今回は正直つなぎです。

次は盗賊村と零士たちの話を書きたいと思っています。

また温かい目で見守ってください!

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