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不可思議道具店  作者: 伊達幸綱
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第95話 エンチャントステッカー 中編

どうも、伊達幸綱です。それではどうぞ。

「始まりは……そうだね、ここに来て少し経った頃だったかな。ボクがまだ『救い手』と名乗らず、ボクではなく私と言っていた頃、ただここにいるのも良くはないと思って、あの子達のように道具を創ってそれを渡して歩こうと思ったんだよ」

「それと、前に自分がしてしまった事への罪滅ぼしみたいな物なんだよね?」

「そうだね。それで、道具を創るのは良いとして、問題はどうやって持ち歩くか。そう考えた時に頭に浮かんだのが『繋ぎ手』が持っている『コスモバッグ』と『ワープペンダント』だった。

中に特別な異空間を持っている『コスモバッグ』とワープホールで自由自在に移動出来る『ワープペンダント』の二つがあれば、多くの道具を持ってどこにでも行けると思って、早速創ろうとしたんだけど、二つを創るのも中々難しくてね。どうしたら良いかと思った時に浮かんだのが『エンチャントステッカー』だったわけさ」

「さっき、能力を付与出来るって言ってたけど、どうやって付与するんだ?」

「いたって簡単だよ。こういう能力を与えたいと思いながら対象物に『エンチャントステッカー』を貼るだけさ。ただ、水や空気といった形を持たない物には効果はないし、『エンチャントステッカー』を剥がしてしまったら付与した能力も失われる。魔法をかけるという意味を持つ『enchant(エンチャント)』の名を持つように魔法もいつかは解けてしまうわけさ」

「なるほどね……付与出来る能力に制限ってあるの?」

「よほどの能力じゃなきゃ大丈夫だよ。世界を創造したいみたいな神の御技を望まなければね」


 冗談めかした様子で『救い手』が言う中、コピー兄妹は苦笑いを浮かべる。


「流石に俺達だってそんな事は望まないって」

「そうだね。でも、能力を付与出来るなんて本当に便利だと思うし、色々工夫は出来そうだね」

「ボクもそう思うよ。という事で、君達にも『エンチャントステッカー』を数枚お裾分けしよう。大事に使ってくれ」

「……遂に俺達も道具を貰う側になるなんてな。でもまあ、便利そうなのはその通りだからありがたく貰っておくか。ありがとうな、『救い手』」

「ありがとう、お姉ちゃん。大事に使わせてもらうね」

「ああ。これといった注意点はないけど、さっき言ったようによほど行き過ぎた能力は付与出来ないし、形のない物には効果はないから、そこだけは注意してくれたまえよ?」


 その言葉にコピー兄妹が頷き、再び開店準備をしながら『エンチャントステッカー』について話す様子を『救い手』とマスターは優しい目で見守っていた。

いかがでしたでしょうか。

今作品についての感想や意見、評価などもお待ちしていますので書いて頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。

それでは、また次回。

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