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不可思議道具店  作者: 伊達幸綱
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第89話 サーチドローン 前編

どうも、伊達幸綱です。それではどうぞ。

 ある日の夜、寝間着姿の『救い手』が自室で道具達の手入れをしていると、そこにドアをノックする音が聞こえ、ドアを開けて寝間着姿のコピーの兄妹が中へと入ってきた。


「おや、君達か。今から寝るところかな?」

「ああ、そうだ」

「お姉ちゃんは……道具達のお手入れ?」

「そうさ。彼らには色々頑張ってもらっているからね。その苦労などを労う意味もこめて手入れをしているんだ」

「なるほどな」


『救い手』の言葉にコピーの兄は納得顔で頷くと、『救い手』の手の中にある『サーチドローン』に視線を向けた。


「今手入れをしてたのは『サーチドローン』か。『コピーカメラ』と同じであの店から逃げてくる時に手助けをしてくれた道具らしいけど、本当によく助けてくれたよな。

 自分達の生みの親である『創り手』や今の『救い手』がやってるみたいに手入れをしてくれる『繋ぎ手』を裏切ってまで助けようとしてくれるなんて中々出来ないと思う」

「そうだね。『ステルスマント』もそうだし、お姉ちゃんも道具達から大切に思われてるんだね」

「ふふ、ありがたい事にね。だからというわけじゃないけど、ボクは彼らの手入れは欠かさないし、彼らとは良好な関係で居続けたいと思っている。

ボクも『創り手』と同じで道具を創り出す能力に目覚めているし、『繋ぎ手』と同じで道具達と会話をする能力を有しているからね。こうしてコミュニケーションを取れるのに取らないなんてのは道具達にも失礼さ」

「なるほどな……そういえば、『サーチドローン』達との何か思い出ってあるのか? たしか『サーチドローン』は指定した対象物を探し当てて、その上に滞空した上で使用者に念波でその位置を教えてくれる道具だったはずだけど……」

「ああ、あるよ。ボクが道具を創り出す能力に目覚めて、今のように渡して回る活動を始める前は彼ら三人と『ドリームメイカー』しか手元に道具はなかったからね。その分、思い出と言える物なら色々あるんだ」

「なるほどね」


『救い手』の言葉にコピーの妹が納得顔で頷くと、その様子を見た『救い手』はクスリと笑う。


「……やはり、君達は兄妹だからか反応も同じだね。せっかくだ、その思い出を話してあげるよ」

「ん、良いのか?」

「ああ。話せない物でもないし、たまにはこういうのも良いだろうからね」

「そっか……それなら聞きたいかな」

「俺も聞いてみたい。『救い手』、話してくれるか?」

「ああ、お安いご用だよ」


 そう言うと、『救い手』は『サーチドローン』の手入れをする手を止めずに話し始めた。

いかがでしたでしょうか。

今作品についての感想や意見、評価などもお待ちしていますので書いて頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。

それでは、また次回。

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