小説を書くときに使える難読漢字・表現 ー苦痛ー
今回は苦悩するシーンで使える難読漢字・表現を記載しました。ぜひ役立ててください。
気息奄奄……息が絶え絶えになって今にも死にそうな状態のことです。「奄々」とは絶え絶えになっていることで、「気息」が「絶え絶え」になっているので、この意味で納得ですね。
例文:彼は倒れて気息奄々としていた。
頻出度★☆☆
苦痛度★★★
気骨が折れる……あれこれ気にして疲れることです。
例文:最近なにかと気骨が折れる。
頻出度★★☆
苦痛度★☆☆
紅涙を絞る……悲しみのあまり、涙を流すことです。同じ意味で「血の涙を流す」があります。「血の涙」も「紅涙」も見たまんま同じ意味ですよね。
例文:胸の中のわだかまりがあふれ出し、紅涙を絞る。
頻出度★☆☆
苦痛度★★☆
けんもほろろ……不愛想に拒絶することです。これの語源は諸説ありますが、キジの鳴き声だと言われています。「ケーン」と鳴いたキジが撃たれ、「ホロロ」といいながら倒れたことから由来したと考えられています。
例文:けんもほろろに切り返された。
頻出度★☆☆
苦痛度★☆☆
憐憫……かわいそうだと憐れむことです。非常によく使われる単語ですので、覚えておくと様々な場面で役に立つと思います。
例文:彼は憐憫と軽蔑が入り交じった視線を向けていた。
頻出度★★★
苦痛度★☆☆
憐惜……憐れみ惜しむこと。そのまんまですね。
例文:別れを憐惜する。
頻出度★★☆
苦痛度★☆☆
憔悴……心労のあまりやつれることをいいます。余談ですが、やつれは「窶れ」と書きます。難しい漢字ですが、文章でたまに見かけるので知っておくと便利かもしれません。
例文:彼女は最近憔悴している。
頻出度★★★
苦痛度★☆☆
心痛の種……心配して思い悩む原因です。あまり見ない表現ですが、字から意味が読み取りやすいですね。
例文:彼の存在が心痛の種だった。
頻出度★☆☆
苦痛度★☆☆
辟易……ひどく迷惑してうんざりすることです。
例文:隣の家の夫婦には辟易していた。
頻出度★★★
苦痛度★★☆
蟠る……心に不満があって晴れやかな気分になれないことを意味します。「胸に蟠る想い」といったように使いますね。
例文:胸に蟠る想いを払拭できなかった。
頻出度★★★
苦痛度★☆☆
煩悶……色々と悩み苦しむことです。単に暗いシーンだけでなく、恋愛や戦闘の駆け引きのシーンにも使われます。
例文:目の前の問題に煩悶する。
頻出度★★★
苦痛度★★☆
懊悩……悩み悶えることです。「煩悶」と同じ意味ですね。
例文:長い懊悩の結果、一つの結論を得た。
頻出度★★☆
苦痛度★☆☆
鬱屈……気分が晴れないことです。
例文:最近なにかと鬱屈な日々を過ごしている。
頻出度★★☆
苦痛度★☆☆
澱……すっきりと吐き出されないでもやもやするものです。「胸の内に溜まった澱」というように使います。単に「よどみ」という意味でも使われます。
例文:胸の内に澱が溜まったような気分になる。
頻出度★★☆
苦痛度★☆☆
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