稽古
ごめん火曜になります更新少し忙しくて申し訳ないです。
「ルーク、ルーク」
「もう朝ですか?}
ザックさんに起こされ僕は目をこすらながらベットから出る。窓の外を見ると薄っすらと月明かりが見えた。
「ザックさん何でこんなに早く…」
「今から走りに行くからだ。早くするんだ」
未だに寝ぼけていたが、ザックさんの言葉を聞いて完全に目が覚める。
「寒い」
僕の体は寒さで震えている。朝早いこともあるが今着ている服が薄着なのが一番の原因だ。服を着替えようとしたら止められたのだ。「ルークそのままの格好で行くぞ」と。ザックさんにせかされ僕は寒さで震える体を手でこすりながら外に出る。
「ルーク早くしないと置いていくぞ」
「いや、もう置いて行かれてますよ!!」
すでに走り出しているザックさんに不満を言うが反応なしだ。僕は追いかけるように走り出す。
走って分かったが、薄着で正解だった。最初は寒くて震えていた体からは汗がこぼれる。厚着だったらと想像すると恐ろしい。
「にしても、こんなに走るのが気持ちいなんて思いもしなかったな」
冷たい風が熱くなった体を冷やしてくれるのでとても心地良い。ごめんなさい最初は冷たい風にぼやいてました。そんなことを考えているうちにザックさんに追いつく。
「ザックさん置いて行かないでくださいよ道に迷うじゃないですか!」
見失うことはなかったけどね。少し大げさに言わないとね。
「な、ルークもう追いついたのか!」
「はい?」
ザックさんは驚いているようだけど…僕に合わせて遅く走ってくれてたんだよね?そんなに早くなっかったし。
「ル、ルークここまでにするぞ」
「え?」
結構走ったけどあまり、とゆうか全然疲れたないんだよね。ザックさんは少し息を切らしているけど調子でも悪いのかな?
「ルークは体力があるみたいだな…次は実際に剣を使って稽古をするぞ!」
「はい!」
なんかよく分からないけど、剣を教えてくれるのか。楽しみだな。ザックさんの後について少し歩くと活気がある声が聞こえてくる。
「終えに勝つにはまだ早いようだな」「ちょっとは手加減しなさいよ!」
土が整地された広い場所には的に矢を放っている人や、剣で打ち合いをしている人たちがいる。どうやらここは訓練場みたいだ。
「あ、ザックさん!」
一人の青年が声を上げた瞬間訓練をしていた冒険者たちが一斉にこちらに走って向かってきたので僕は慌ててその場から距離を取る。
「ザックさんザックさん俺ついにBランク冒険者になれました」「私はザックさんのおかげでウルフを倒せるようになりました」「ザックさん俺とまた勝負してくれよ」「ああ、ずるい!私もーー」
冒険者達は我先にとザックさんに話しかける。
いや、怖かった…僕のことなんか気づいてなっかたから近くにいたら押しつぶされてたよ。それにしても人気だなザックさん。
少し離れた位置からザックさんを見守っていると、話し終えたのかザックさんがこちらに向かってきた。
「ザックさん凄いですね」
「ああ、それより早くやるぞほらこれを持て」
いつの間に用意していたのか、ザックさんから剣を渡される。あれこれは…
「木の剣じゃないですか!」
そう、僕に手渡されたのは冒険者たちが使っている剣ではなく木で作られた軽い剣だった。
「木の剣を連続で100回降れる様になったら」
「わかりました」
まあ、いきなり冒険者たちと同じ武器を扱えるわけではないか。
落胆した気持ちを切り替え、両手で木の剣を持ち木の剣を振って行く。
周りで訓練をしている人達から目線を感じたが、気にせずに振り続ける。もうすぐ100回という所でザックさんに止められた。
「ルーク、走ってる時もそうだが疲れないのか?」
ザックさんは不思議そうに見つめてくる。
確かにさっき走ってた時も僕は息一つ切れてなかった…けどザックさんは疲れてたよな…あれ、もしかして僕がおかしいのかな?
「まだまだ行けそうです」
「そうか」
僕はありのまま伝えるとザックさんは顔をニヤつかせた。
え、何を考えてるんだ…
ザックさんの表情を見て僕は嫌な予感がし、身震いした。
「よし、ルークまずは腕立て伏せ100回だなその次は」
「いや、確かに疲れてないと、言いましたけど流石に子供には厳しくないですか?僕まだ12歳ですよ」
「大丈夫ルークならできる!」
そんな笑顔で言われても…まあ、やりますけど。嫌がってもどうせやらせる気だし早く強くなりたいからな。
僕はザックさんから出された訓練を淡々とこなしていったが、終わるたびザックさんは悔しそうな顔をして新しく別の訓練を追加をする。
これ僕がへばるまで辞めないでしょ…。もうわざと疲れたふりでもしようかな、このままだと一日中やることになりそうだよ。周りの人たちも驚いてるじゃないか。
「おい、あの子供ザックさんの訓練に息を切らしてないぞ」「ありえないはあんな子供が私たちより体力があるなんて」「流石ザックさんが教えるだけあるな」
ええ、そっちなの。
「もういつまで続ければいいんだよ!!」
僕の叫び声が訓練場に響いた。
「ふぅ〜。あったかいなぁ」
暖かいお湯につかりながら体をほぐす。
でもそんなに疲れてないんだよね。ザックさんは意地でも僕を疲れさせようとしてだけど、何とか周りの人が止めてくれた。僕の声が伝わったとゆうか、もう声に出して叫んだんだけどね。
夕食を食べ終えて僕が二階の部屋で寛いでいると、酒に酔ったザックさんが部屋に戻って来てベットに倒れ込んだ。
「明日はもっと鍛えてやるからな」
いや、もう勘弁してよ…
ザックさんの寝言に心が折れそうになった。