表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

澤村愛はめんどくさい

感情飽和量

作者: 末摘花

  誰にも伝えられず、ただひたすらに隠され続けていた想いは一体、どこへ行くのだろう。

  突き抜けるほどに青い空か、深く暗い海の底の底、地平線のあちら側、恒星が煌めく宇宙空間。もしかすれば、自分の体内に留まり続けるのかもしれない。だとしたら、留まり続けた想いできっと、私は窒息してしまう。

  我ながらその考えが正しい気がして、救いもなにもなくて、でも絶望には明らかに足りないような、そんな感情。を、持て余す女子中学生。思春期だからという一言で片付けてしまわないでって、これも思春期の病気だと一蹴される気がしている。そういうお年頃なのは否定しないけど、子供の言っていることに耳を傾けないとか、興味関心を示さない親筆頭の大人たちが、私たち思春期の子供を殺す。それは殺人だと認知されない。だけど確かに殺されている。そんな、日本では飽和しているような日常。

  飽和量を超えたらあふれてしまうよって、私の脳味噌が告げる。


「そんなの知ってるから、」


  誰も教えてくれないような、それでも誰だって知っている、一般常識みたいに拡散されたこの感情は、いつかきっと私を窒息させる。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ