5/9
白い部屋、確かに感じる君
目を覚ました。
ここはどこだろう。
白い天井、白いカーテン、全てが白い。
あぁ、ここは病院なのか。
でもおかしいな。
手足は動かないけど確かに感じる、
君と入れ替わった時の感覚。
でも、確かに消えた筈なんだ。
君が気付いてしまったから。
君は二重人格だ。
いつも僕が守っていた君。
ありがとうと笑顔を見せてくれる君。
僕が消えたはずなのに消えていなくて。
君は生きていたはずなのに死んでいて。
君という人格が消えて、僕が残る、
そんなことあっていいはずもない。
だって僕は君のために生まれた君の人格。
君を押しのけて僕だけ残るなんておかしいじゃないか。
君は本当に死んでしまったのだろうか。
それでも僕が代わりにこの体の主になるなんて君が可哀想だ。
僕が君の代わりになるなんて___




