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ナイトメアモードで異世界生活  作者: 枝節 白草
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夢渡り

オカルトは好きだろうか?怖い話は好きだろうか?

好き、と答えた人はインターネットで検索した事があるだろう。

「怖い話 まとめ」「オカルト 速報」なんだって良い。

検索したのなら見たはずだ。怖い夢にまつわる経験談を。



「夢人」、それは夢の住人。

夢の主が何度も同じ夢を見る事で生まれ、自我を持ち、夢の主が忘れてしまえば消えていなくなる、そんなか弱い夢の住人。


忘れてほしくない、その一心で主の記憶に残ろうとする。

時には怖い夢を見せる事で記憶に留まろうする。


しかし、それでもいずれ忘れられてしまう。

現実が忙しくなれば、いちいち夢の内容になんて構っていられない。

夢人は、夢人のまま、消えていなくなる。


インターネットが流行る前までは、それで終わっていた。


怖い夢を見た人が、見た夢の内容をネットに書き込む。

その夢に夢人が居たらどうなるか、読んだ人の記憶に強く刻まれたらどうなるか。

夢人は、他の人の夢へ渡る事が出来るようになる。


「夢人」は「夢渡り」となり複数の人間の記憶に残る、か弱い存在では無くなる。

それと同時に、顔を無くす。

他人の記憶の中には居ない人物である夢渡りの顔を造形する事が出来ないからだ。


そして、悪夢を撒き散らす都市伝説となり、ついには姿を無くす。

夢自体を一つの都市伝説として語り継がれて行ってしまうためだ。

夢の世界自体が夢渡りの本体となる。


「夢渡り」は「悪夢渡り」となり、一つの怪異として昇華する。

語り継がれる悪夢となった悪夢渡りは、もう己が消える心配をしなくても良い。

絶望に染まった魂をもてあそんで喰らうだけの化け物に成り下がる。



オカルトは好きだろうか?怖い話は好きだろうか?

怖い夢にまつわる話を読んだ事があるだろうか?

もしかしたら、それは悪夢渡りかもしれない。

読んだ時点で、あなたの夢に渡るための架け橋が出来上がる。


いつ来ても、おかしくない。



もう少ししたら物語が収束に向かいます。

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