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勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした  作者: 灯台


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白神祭中層④



 スカイさんの案内で辿り着いた場所は、露店街みたいな雰囲気ではあるが、祭の屋台とは違う感じの……なんというか、工芸品とかが中心といったイメージの場所だった。

 中層の店は神族が取り仕切っているので、店を出しているのは全員神族なのだろうが、物作りが得意な神が集まっている感じだろうか?


「ここでは神族が作った工芸品や美術品などが売られています。珍しいものも多いですし、物によっては特殊な効果を持つ品などもあるので楽しんでいただけると思います。皆さんはマジックボックスをお持ちということなので問題はないでしょうが、もし容量などが足りなければ私がお預かりして後日家の方に届けることも可能ですので、気兼ねなく買い物をお楽しみください」

「た、たしかに珍しいものがいっぱいですけど……た、高そうな気が……」

「いえ、このエリアは問題ありませんよ。もちろん高い品もありますが、基本的に一般の参加者に向けて用意している品が多い場所でそれほど高級な品はありません。そういった高級品は別のエリアに集中していますので」


 不安そうな陽菜ちゃんの呟きに、スカイさんが微笑みながら捕捉を入れてくれる。なるほど、エリアごとに一般層向けと富裕層向けを分けている感じか、それはたしかに買い物しやすそうな気がする。

 そしてなにより、この面子を見た上で一般層向けのエリアに案内してくれる辺り、スカイさんは本当にこちらのことをよく調べてくれている感じがした。


 俺やリリアさんであれば高級品の多いエリアでも問題ないが、後輩ふたりをはじめとした多くのメンバーは手が出し辛いものが多いだろうし、こちらの方が全員で楽しめるという判断は素晴らしいと思う。

 俺もリリアさんも皆で楽しめる方がいいし、本当に今後の案内にも期待が持てる。


「……ちなみに、スカイさんのおすすめの店とかはあるんですか?」

「そうですね」


 葵ちゃんの質問を聞いたスカイさんはチラリと一瞬別の方向に視線を向けた。その視線の先にはなにやら愛らしいぬいぐるみとか可愛らしいデザインのマグカップとかが置いてある店が見えたが、スカイさんは即座に顔を戻しつつ別の店を手で指し示した。


「あの辺りの店などは、小型のインテリアなどが多く、値段も手ごろなので買いやすいかと思います。神界にしかない植物などを模したものが多いので、神界らしさというのも十分だと思いますよ」

「へぇ、たしかにいろいろありますね」


 スカイさんの視線が動いたのは本当に少しだけだったので、たまたまスカイさんの顔を見ていた俺は気付いたが、他の皆は気付かなかったみたいだ。

 スカイさんはもしかしてファンシー系とか、そういうのが好きなのかもしれない。地図などにも可愛らしい感じの絵などが描き込まれていたし……。

 ただ、本人的には隠しておきたい感じっぽいのであまり触れない方がいいだろう。


 そんなことを考えつつ、他の皆と一緒に小型インテリアの露店をのぞく。たしかに変わった形の花や木を模したものが多く、どこか神秘的な雰囲気もあって部屋の棚の上などに置くといい雰囲気になりそうだ。


 見つけたのは完全に偶然だったが、そのタイミングで……ワイワイと楽しむ集団からスッとひとりの人物が抜け出すのが見えた。

 その人物は先ほどスカイさんが一瞬見た店の前に移動し、テディベアに似た可愛らしいデザインのぬいぐるみを手に取って嬉しそうな笑みを浮かべる。


「……それ買うんですか、ルナさん?」

「ッ!?!?」


 近づいて声をかけると、ぬいぐるみを持っていたルナさんが慌てふためいた様子でこちらを振り返る。


「ミ、ミヤマ様!? な、なぜ……」

「いや、コッソリ移動してるのが見えたので……別にコソコソしなくてもいい気がしますけど」

「い、いえ、恥ずかしいので……」


 そう言えば前にルナさんの部屋に行った際に、ぬいぐるみが沢山あったような覚えがある。ルナさんって趣味趣向は意外と可愛らしいんだよなぁ……。

 そんなことを考えつつ、ルナさんが手に持っていたぬいぐるみに視線を向ける。


「可愛らしいデザインですね」

「ええ、まさかここで見つけられるとは……」

「有名なぬいぐるみなんですか?」

「以前勇者祭限定で売り出されたぬいぐるみです。誰かまではわかりませんが、神族のどなたかが作った品が少数売りに出されて……欲しかったのですが、当時の私は冒険者になる前で、お金があまりなくて買えなかったんですよ」

「それが偶然売られてたってわけですね。それは運がよかったですね」

「ええ、コレを作った方は本当に分かっているというか、色合いといい手触りといい本当に素晴らしいです」


 やはりぬいぐるみが好きらしく、楽し気に語るルナさんを見て微笑ましく感じた。そしてルナさんがそのぬいぐるみを購入するのを見つつ、なんの気なしに視線を動かすと……顔を両手で覆いながら天を仰いでいるスカイさんが見えた。


 ……なんか耳が赤いように見えるんだけど、これはアレかな? あのぬいぐるみ作った神族のどなたかって……スカイさんなのでは?





???「まぁ、ぬいぐるみ作れるキャラならアリスちゃんが居るので、キャラ付けとしてはちょっと弱いかもしれませんね!!」

シリアス先輩「いや、そっちはセンスがなくてキモウザのしか作らないから、十分差別化できてるのでは?」

???「あ?」

シリアス先輩「……い、いえ、なんでもないです」


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― 新着の感想 ―
[良い点] スカイさんも新たな恋人候補の1人… 甘すぎる 白神祭はルナさんルートかな?
[一言] 照れ屋なアリスちゃんだからあえてキモウザにしてんのやろなぁ
[一言] アリスちゃんは基本何でもござれマン だから弱く無いですよ 頑張れスカイさん強く意志を持って( •̀ㅂ• ´)و
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