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新人冒険者と伝説の義賊⑦

今回あとがきが『本編の三倍』ぐらいありますが、本編とは全く関係ないので読み飛ばしても問題ありません。



 白金貨の支払いが終わると、アリスがパチンと指を鳴らす。するとハプティさんを含めた俺たち四人の体が半透明の球体に包まれ、空中に浮遊して林の上空に移動する。

 これはアレかな? 見えやすいようにってことかな……あっ、ワイバーンが飛んできてるのが見えた。

 でも肝心のアリスちゃんロボとやらは……うん? あれは……。


 視線を動かすと遠方からこちらに向かって駆ける影が……ってアレ、いつもの猫の着ぐるみじゃ……いや、まて、滅茶苦茶デカいぞあれ!? どう見ても5m以上はある。

 こちらに向かって駆けてくる巨大着ぐるみに驚愕したのもつかの間、雲を切り裂いて空から同じサイズの鳥型の着ぐるみが出現する。

 続けて二歩歩行で走る猫とは対照的に四足で走る牛の着ぐるみ、地面からはモグラっぽい着ぐるみ、そしてなにやら空を泳ぐようにサメの着ぐるみがやってくる。


 なるほど……猫がバランスの取れたリーダー機で、牛はパワー型の陸上機、鳥とモグラとサメはそれぞれ空と地中と海に特化した機体ってところだろうか、中々にバランスがいい。

 そんなことを考えていると、猫の着ぐるみを先頭にして五体の着ぐるみが並び、同時に跳躍する。


 それぞれ主要パーツごとに分離し、猫が胴体、鳥とサメが腕、牛とモグラが足の形に変形。ロボットアニメもかくやというような動きで合体していく。

 分離していた鳥の着ぐるみの翼が背中にくっつき、胸の部分に来ていた猫の顔がくるりと一回転すると……もはや原型ないだろうと言いたくなるような、シャープでカッコいいサーベルタイガーみたいな顔が出てくる。

 そしてロボットの顔に当たる部分が出てくると各部に細かな調整が入る。


『五体合体……グレートアリスちゃんロボ!』


 ……なんか想像の二十倍ぐらいクソカッコいいロボット出てきたんだけど……子供向けロボットアニメみたいな感じで、マジでカッコいいけど……着ぐるみの原型ゼロじゃねぇか!?

 そりゃワイバーンも「え? なにこれ?」みたいな顔するよ、完全にどうしていいか分からないみたいに空中で羽ばたきながらキョロキョロしてるし……。


『グレートアリスちゃんソード!』


 しかし、生憎とワイバーンのリアクションは置いてけぼりにして、戦闘は進行していく。グレートアリスちゃんロボが背中に手を向けると、これもまた定番というべきかどこにしまってたんだと言いたくなるロボと同じぐらいのサイズの実体剣を取り出した。

 そしてそれを斜め下から見ると最高にカッコいいであろう構図で構えると、次の瞬間刀身に炎が現れる。


 ほぅ、なるほど……炎ときたか。この手のロボットの必殺技で炎は、雷と並んで鉄板中の鉄板と言っていい。見た目も派手でカッコいいし、なにより強そうだ。

 ソレと同時にどこからともなく聞こえてくるカッコいいBGM、これは主題歌かなにかかな? いったい何処から聞こえてきているのかとか、そういう疑問はあるが……これもまたお約束といえる演出だ。

 必殺技を使うときに主題歌のBGMが流れると一種の勝ち確演出みたいなものと言っていい。逆にBGMが無い状態で必殺技を放つと、かなりの確率でその必殺技は防がれるか破られてしまう。


 子供のころに見た合体ロボットアニメのことを思い出していると、いよいよグレートアリスちゃんロボが必殺技を放つみたいだった。

 グレートアリスちゃんロボの背面のブースターが点火し、グレートアリスちゃんロボが剣を振りかぶった姿勢で滑るように急加速、赤い閃光と化し、すれ違いざまにワイバーンを斜めに切り裂く。


 真っ二つに切り裂かれたワイバーンは、なぜか空中に留まったまま切り口が謎のスパークを放っている。

 そして、グレートアリスちゃんロボがビシッと決めポーズをとると……ワイバーンは謎の大爆発をした。


 正直に言おう、想像を遥かに越える素晴らしいクオリティだった。最初に着ぐるみが出てきた時はどうかと思ったが、合体したロボは普通にカッコよかったし、こうして空中に浮かんで見学しているので全体像もよく見えた。

 必殺技の迫力も凄かったし、まるで本当にロボットアニメの世界に入り込んだかのような臨場感もあった。


 白金貨一枚……正直人生最大の無駄遣いかと思っていたが、実際に見ているとそんなことはなく、むしろこのクオリティで白金貨一枚は安いのではないかとすら思えるほどだった。

 俺も子供の頃は夢中でロボットアニメを見たし、結構熱く語れる方だと思う。


 だが、その前にひとつ……一言だけ言わせてほしい。


 ――いったいワイバーンがなにしたって言うんだ!!


「ねぇ、アオイ、ヒナ、状況についていけないのはボクがおかしいのかな? 世界がおかしいのかな?」

「……快人さんがおかしいんだと思います」

「……快人先輩がおかしいんですね、間違いないです」


 あと、なんで、実行したやつがドン引きしてるんだよ……。





シリアス先輩「ワイバァァァァァン!?」


~おまけ~




『超絶合体・アリスちゃんロボ』



第一話『アリスちゃんロボ登場!』

平凡な大学生、カイトは大学からの帰り道で偶然、自称超絶美少女宇宙警察アリスちゃんと知り合う。

地球で正体不明のエネルギーが観測されており、ソレを狙って宇宙の各地から凶悪な怪獣が迫っていると説明するアリスちゃんをイマイチ信じきれないカイトだったが、突如街中に巨大な怪獣が現れる。

さあ、アリスちゃんロボの出撃だ!



第二話『月夜に潜むイタズラ怪獣にご用心』

アリスちゃんに協力することにしたカイトは、大学でとある噂を耳にする。なんでも、月夜に怪獣を見たという話が大学内で広がっているとのことだ。

調査に乗り出すアリスちゃんの前に、イタズラ好きな怪獣が現れる。

いけ、アリスちゃんロボ! イタズラ怪獣にお仕置きだ!



第三話『赤き森の守護者』

郊外に突如出現した赤い森、その森を調査しようとした者たちが次々と行方不明になっているという話を聞き、アリスちゃんは調査を開始した。

そこに現れたのは二振りの剣を持った森の守護者……どうやら戦いは避けられないみたいだ。

剣技ならこちらも負けてはいないぜ! 見せてやれ、グレートアリスちゃんソードの切れ味を!



第四話『脅威! 双子怪獣のコンビネーション』

地球での生活に馴染んできたアリスちゃんの前に、新たな怪獣が出現する。なに? 二体同時だって!?

見事なコンビネーションで迫る双子怪獣に、アリスちゃんロボは苦戦を余儀なくされる。

諦めるなアリスちゃんロボ! 奴らの連携は完璧じゃない、そこを突くんだ!



第五話『獣戦車の進撃を食い止めろ!』

突如出現した巨大な熊怪獣が首都に向けて一直線に迫る。あんなサイズの怪獣が首都に来てしまったら、街は壊滅してしまう!?

なんとしても首都に辿り着く前に、怪獣を止めなければ……アリスちゃんロボ、発進だ!



第六話『疾風怒涛! 超速のハンティング?』

またまた獣型の怪獣出現、今度は猫型だって? もしかして前回の熊怪獣と同じ星の怪獣かな? 

な、なんだコイツ……速いぞ!? アリスちゃんロボが完全に翻弄されている。

決めろ、アリスちゃんロボ! 起死回生のカウンターアタックだ!



第七話『合体不可!? 二号ロボを奪還せよ』

妖精が二号ロボを気に入って持って行っちゃった!? これじゃあ、グレートアリスちゃんロボに合体出来ない。しかも、そのタイミングで巨大怪獣出現だって!?

頼む、カイト! アリスちゃんが怪獣を引き付けている内に妖精を見つけ出して、二号ロボを奪還してくれ!



第八話『胃痛なる叫び』

街中に出現して暴れまわる怪獣だが、なんだか様子がおかしいぞ? まるで苦しんでいるみたいな……え? 胃が痛い? そう、お大事に……いや、ちょっと待て、その量の胃薬を一度に飲むなんて無茶苦茶だ!?

アリスちゃんロボ! あの怪獣に薬は用法用量を守って正しく使うってことを教えてやれ!



第九話『海辺の戦い、人魚を職場に叩き返せ!』

白い砂浜、青い空、頬を撫でる潮風に巨大怪獣、やっぱり夏は海……いや待て、なんだアイツ!? え? 仕事をサボって海上に出てきた人魚怪獣? なんてやつだ。

有給休暇を申請してから来い。というわけで、叩き返せアリスちゃんロボ!



第十話『家政婦は宇宙人!? 蔓延る病魔にご用心』

カイトの元に突然住み込みで働きたいと押しかけ家政婦がやってきた。え? なんだって? 宇宙人の反応がある?

そして時を同じくして世界中に未知の伝染病が広がりはじめただって!? 謎の家政婦宇宙人……いったい彼女の目的はなんなんだ!?



第十一話『古代怪獣復活! 銀腕巨兵を打ち破れ!』

海中より引き上げられた銀色の腕らしき物体。研究所への輸送中に、片腕のない巨大な甲冑怪獣が現れた。アイツは……あの腕を狙っているのか?

アリスちゃんロボ! なんとしてもあの銀腕を守り抜くんだ!


第十二話『悪い子どこだ? 凍てつく世界の青い鬼』

9月だというのに気温がマイナス50度!? 異常気象、吹き荒れる吹雪の中から青い鬼が現れる。このまま吹雪が続けば、都市機能は完全に麻痺してしまう!

アリスちゃんロボ! いざ鬼退治の時だ!



第十三話『山脈防衛線! 黒い風を打ち破れ!』

実りの秋、カイトたちは栗拾いのツアーに参加していた。楽しい一日になるはずが、突然空は曇り黒い竜巻のようなものまで現れ始めた。

秋の味覚を守ってくれ! アリスちゃんロボ!



第十四話『探知不能!? 地味怪獣を補足せよ!』

快進撃を続けるアリスちゃんロボの前に現れたのは、なんとも特徴の薄い怪獣でつい不意を突かれて逃げられてしまう。

追いかけようにもその怪獣は探知に引っかからない……あれ、そもそもあの怪獣って、どんな姿だったっけ?

と、とにかく追跡だ! アリスちゃんロボ!



第十五話『怠惰なる絶望』

街の中央に巨大怪獣出現……だが、動かない。まったく動かない。だらけ切った表情で寝転がっているだけ……だが、街のど真ん中に鎮座されると邪魔すぎるので、なんとか排除しなければ……。

なんだって!? グレートアリスちゃんロボの攻撃が効かない? あとこの期に及んでまったく動かない! ずっと同じ絵ばかりで、このままだと放送事故だと誤解されてしまうぞ!?



第十六話『倒せ! 巨大怪獣フェイトン。新たなる力、ネオ・グレートアリスちゃんロボ!』

フェイトンの圧倒的な防御力の前になすすべもなかったアリスちゃんロボ……だが万策尽きたわけでは無い。なんとアリスちゃんロボはデータを収集することで自己進化することができるというのだ。

ここまでの怪獣たちとの戦いで十分データは溜まっている、いまこそ進化の時だ、アリスちゃんロボ!

2週続けて同じ絵ばかりだと苦情が凄いから、早くフェイトンをなんとかしてくれ!?



第十七話『赤き竜来る、燃ゆる大地の対決!』

進化したアリスちゃんロボの力は強力で、いままでなら苦戦していたであろう怪獣も簡単に撃破できるようになっていた。

そんなアリスちゃんロボの噂を聞きつけ、戦闘狂の宇宙ドラゴンが挑戦してきた。

冬も近いのに燃え盛るように熱い戦いが、いま始まる!



第十八話『総集編・とある家政婦の回想』

家政婦イルちゃんとフェイトンが、夕食の支度をしながらいままでの戦いを振り返る。アリスちゃんが地球に来てからの戦いの記録を再確認しよう!



第十九話『首都壊滅!? メイドと神の大決戦!』

時の神を名乗る一派が地球に襲来、この星を己の領地にすると宣言した。もちろんそんな暴挙を認めるわけには行かず、アリスちゃんロボが出動しようとしたら……なんか別の神が出てきた!? え? 神じゃなくてメイド? ……なに言ってんだコイツ?

待て、首都上空でいきなり戦い始めるんじゃない!? このままじゃ大変な被害が……。



第二十話『刹那の時を穿て』

時の神とメイドの戦いは凄まじく、時空にさえ影響を及ぼしていた。どちらも説得の言葉なんて聞きやしない。

このままでは世界が大変なことになってしまう。

アリスちゃんロボ! いまこそ時を切り裂け!



第二十一話『最凶襲来! 世界丸ごとベビーカステラ計画!』

ある日突然、世界中にベビーカステラが溢れだし、クーロと名乗る存在が高らかに宣言した。

「ベビーカステラを世界の主食にする」と……。

そのような悪夢を絶対に許してはいけない。アリスちゃんロボ、絶望の未来を打ち砕くんだ!



第二十二話『軍勢襲来! 眠れる神を起こすべからず』

以前の時の神に続いて、今度は生命の神を名乗る一派が襲来した。圧倒的な数の軍勢と、その中心で眠る女神……一対多数の戦いが始まる。

眠れる神には眠ったままお帰りいただけ、アリスちゃんロボ!



第二十三話『白き終焉』

地球に集まりつつあった正体不明のエネルギー、それは地球で戦いが起こるたびに量を増し、ついにそれが臨界点を迎え……未知の存在が降臨した。

そんな、ネオ・グレートアリスちゃんロボが全く歯が立たない。なんだコイツは……強すぎるぞ!?



第二十四話『世界の終わり!? 降り注ぐドヤァ流星群』

白き終焉シーロ。理そのものともいえるシーロの圧倒的な力の前に、アリスちゃんロボはなす術もなく敗れ、アリスちゃんは重傷を負った。

シーロの力は世界を覆い、宇宙のすべてを滅ぼす破滅の流星群が押し寄せる。

そんな中、アリスちゃんは病院を抜け出したったひとりで、シーロとの戦いに向かおうとする。

走れカイト! アリスちゃんの元へ……。



最終話『果てなき希望』

カイトたちとの絆、そして人々の願いにより、アリスちゃんロボは究極の姿……ミラクルアリスちゃんロボへと進化し、シーロとの決戦に臨む。

世界の終焉まで残された時間は1時間! アリスちゃんロボよ、いまこそ理を越えて希望を掴みとるんだ!




劇場版『ふたりの英雄! 並行世界のマシナリープリンセス』

シーロを撃破した功績により、特別ボーナスと長期休暇をゲットしたアリスちゃんは、カイトたちを誘って有名なリゾート惑星にバカンスにやってきていた。

そんな中、大規模な時空振動が発生し、突如大量の機会の軍団、そしてそれと戦う黒いアリスちゃんロボが現れた。黒いアリスちゃんロボに乗っていたのは……並行世界のアリスちゃん!?

並行世界のアリスちゃんは、機械の星に取り込まれてしまった親友マキナを助けるため、アリスちゃんたちに協力してほしいと願い出てきた。

いま、ふたつの世界を巻き込んだ戦いが始まろうとしていた……無限の力で未来を切り開け! アリスちゃんロボ!







~主要人物紹介~


カイト

福祉大学に通う三年生で、偶然知り合ったアリスちゃんに協力する。両親は莫大な遺産と一軒家を残して死去しており、広い家にひとり暮らしの状態だったので、アリスちゃんはカイトの家に居候することになった。

基本的に根っからのお人好しであり、困った人が居れば放ってはおけない。ただ、その性格が災いしてトラブルに巻き込まれてしまうこともたびたびある。

なお、あちらとは違い両親が死去したのがカイトがある程度成長してからだったこともあり、両親の死にはしっかり折り合いをつけていて、あちらの快人のような歪みは無い。

劇場版においては大学を卒業しており、働いている描写があるがなんの仕事に就いたかまでは不明。


アリスちゃん

自己進化型ロボであるアリスちゃんロボを駆る超絶美少女宇宙警察。地球で発生しつつある正体不明のエネルギーの調査のために、地球に派遣された。

なかなかのエリートで頭も切れ、戦闘技術も超一流ではあるが……生活面はだらしない部分が多く、カイトに度々叱られている。

成り行きからカイトの家に居候することになり、徐々に絆を深めていく。明るい性格だが、いろいろと抱え込んでひとりでなんとかしようとしてしまうのが玉に瑕。カイトたちとの絆を得て、他者を頼ることを覚えた。

劇場版ではシーロを倒した功績で昇進の話も出たらしいが、現場が性に合ってると断ったということが明らかになっている。また、休暇には地球にやってきてカイトの家で過ごすのが恒例らしい。


家政婦イルちゃん

第十話にて、突然カイトの元に押しかけてきた自称家政婦。カイトの元で働きたいと熱心に頼み込まれ、持ち前のお人寄りを発揮したカイトに雇われる形で住み込みで働くようになる。

アリスちゃんの持つ宇宙人探知機に反応があったのと、時折不気味な笑みを浮かべている点などから、その時発生していた謎の伝染病との関連が疑われていたが……『まったくなんの関係もなかった』。

宇宙人ではあるが、特に悪意をもって行動しているわけではなく風来坊のようにあちこちの星を当てもなく旅しており、その途中で地球に立ち寄り……カイトに一目惚れして、押しかけ家政婦をやることになった。笑い方が不気味なのも単なる癖という普通に善良な宇宙人である。

出番はそれほど多くないが、アバンや日常の一コマで甲斐甲斐しくカイトの世話を焼いており、一部のファンからは彼女こそが真のヒロインではないかとの声もある。

十話以降、カイトの大学でのシーンにおいてそれまでは学食だったカイトが、弁当を食べているシーンがあるので、イルちゃんが作っているものと思われる。

劇場版でも引き続きカイトの家で家政婦をしており、家計簿らしきものを付けているシーンがあったり、フェイトンが彼女にお小遣いを強請るシーンがあるので、お金の管理も任されている可能性が高い。もはや実質的にカイトの妻と言っていいポジションかもしれない。


フェイトン

十六話においてネオ・グレートアリスちゃんロボに敗れたが、持ち前の防御力でちゃっかり生存していた。しかし、その際に大半の力を失ったらしく、身体も人間ぐらいの大きさになってしまっており、母星に戻るのも難しいということで……ずうずうしくもカイトの家に住み着いた。

実際邪魔だっただけで街を壊したりはしていないので、アリスちゃんも微妙な顔で黙認した。基本的にぐうたらしており、ソファーで寝転がっているシーンがほとんどだが、一応彼女なりにお世話になっているという自覚はあるみたいで、イルちゃんに頼まれでしぶしぶ買い出しに行ったり、時折カイトを助けたりしており、なんなら怪獣時代よりよっぽど動いてる。

なお、本人談では大半の力を失ったとのことだが……買い出しの途中に高層ビルから鉄骨が落ちてきても無傷だったり、居眠り運転で突っ込んできた4トントラックを片手で受け止めたりしているので、ネットでは母星に帰るのが面倒なだけで嘘をついているのではと考察されている。

劇場版においても相変わらずカイトの家に住み着いており、アリスちゃんと並んでTVを見ていたりと、仲良さげな描写がある。

あと襲ってきた機械兵を素手で粉砕しているので、やっぱり力を失ったというのは嘘っぽい。


ベビーカステラ魔神クーロ

二十一話にて初登場し、世界の主食をベビーカステラにするとか、悪夢みたいなこと言い出した奴。最終的にカイトが「ベビーカステラは人と幸せにするもので、苦しませたり不幸にするものじゃない!」という言葉に感銘を受け、他のベビーカステラを愛する人たちの説得もあって思い留まり矛を収めた。

今後は地道にベビーカステラを普及していくとのことで去っていったが、カイトのことが気に入ったらしく度々ベビーカステラをもって遊びに来ているらしい。

二十一話はコメディテイストの強い話でガチバトルというわけでは無かったが、カイトの説得があるまでネオ・グレートアリスちゃんロボをベビーカステラの袋を片手に持ったままで圧倒していたので、もしかしたら真面目に戦ったら作中最強の敵は彼女なのではとも噂されている。

劇場版にもちゃっかり出演しており、リゾート惑星でベビーカステラの屋台を出していたが機械兵によって踏みつぶされ激昂、その際に腕の一振りで目算数千の機械兵を消し飛ばしていたので、やっぱり彼女が最強かもしれない。


白き終焉シーロ

地球に集まっていた正体不明のエネルギーの本体であり、本編のラスボスともいえる存在。いったい何処から現れたのか最後まで不明だったが、その力は理そのものともいえるほど強大で、作中でも圧倒的な強さを披露した。

ミラクルアリスちゃんロボに敗れた際に「クロは一話、私は三話……どう考えても私の圧勝ですね。比べるまでもない」と意味不明の言葉を呟いたあとで、『突如発生した巨大な黒い渦』に飲み込まれて消えていった。

かと思えば劇場版にて、なぜかクーロの屋台に似たような姿の人物が居るのが予告編確認できていたが、ネットでは似ているだけの別人、一種のファンサービスだろうと予想されていた。

が、蓋を開けてみれば激昂したクーロを抑えたり、壊れた屋台を一瞬で修復したりしていたので、どうにも本物っぽい……結局なにが目的なのか不明なままである。


アリスちゃん(並行世界)

劇場版に登場した並行世界のアリスちゃん。こちらは本編のアリスちゃんと違い宇宙警察には所属しておらず、宇宙を転々と旅しながら傭兵のようなことをしている。

正確もアリスちゃんとは違ってクールで、一匹狼のような雰囲気を漂わせているが根っこの優しさは同じ。たったひとりの親友であるマキナを救うため、機械の星を追って並行世界にやってきた。



~メカ紹介~


【アリスちゃんロボ】

戦闘によって蓄積されたデータや、収集したエネルギーによって自己進化する特殊なロボット。アリスちゃんが幼い頃に古代遺跡にて発見して、そのまま愛機としており、詳細は謎に包まれたオーパーツ的な機体。


【グレートアリスちゃんロボ】

五体のアリスちゃんロボが合体した姿……というよりは、こっちの形態が元であり、普段は五つに分離しているというのが正しいかもしれない。

遠近バランスよくこなせる万能型の機体で、地上だけでなく海中や空中での戦闘もこなせる。

必殺技はグレートアリスちゃんソード。


【ネオ・グレートアリスちゃんロボ】

巨大怪獣フェイトンに敗れたことで、蓄積したデータとエネルギーによって進化した姿。桁外れの防御力を持つフェイトンに対抗するために進化したということで、攻撃力を重視した性能になっている。

必殺技はネオ・グレートアリスちゃんキャノン


【アルティメットアリスちゃんロボ】

劇場版にて並行世界のアリスちゃんが乗っていた黒いアリスちゃんロボで、単純な戦闘力ならミラクルアリスちゃんロボをも上回るまさに究極の機体と言っていい。

公式資料などを見る限り、あらゆる能力がネオ・グレートアリスちゃんロボの完全上位といった感じであり、このアルティメットアリスちゃんロボこそが本来アリスちゃんロボが辿り着くはずだった正当な最終形態ではないかと考察されている。

また二十四話にてカイトたちがアリスちゃんの元に現れず、彼女がひとりでシーロとの決戦に臨んだ場合、この姿に進化していたのではとも予想されている。

しかし、たしかにこの機体は究極と呼べるほど圧倒的な戦闘力を持ってはいるが……単純な戦闘力では、理そのものであるシーロを倒すことはできないため、そうなっていた場合、世界は滅んでいただろう。


【ミラクルアリスちゃんロボ】

地球でカイトたちと培った絆、未来を願う人々の思いにより、進化した姿でありアリスちゃんひとりでは決して辿り着くことができなかった、一種のイレギュラーな進化。

カイトたちとの絆や人々の思いによってその力を増し、理を越えてシーロを打ち破った。

絆や願いによって力を増すという性質上、戦闘力の振れ幅が大きく、かつ周囲の環境に依存しているため安定していないが、果てなき希望という言葉が示すようにあらゆる奇跡を実現する可能性もある……言ってみれば『無限の可能性』そのものともいえる機体である。


【アリスちゃんロボ・インフィニティウイング】

劇場版でミラクルアリスちゃんロボの奇跡を起こす力によって、アルティメットアリスちゃんロボとの驚異の十体合体を成し遂げた姿であり、劇場版限定の形態。

それぞれが別々の道を歩み進化してきた二体のアリスちゃんロボが合体したことで、その力はひとつの世界で到達できる限界を遥かに越えており、まさに無限大の力と言って過言ではない。





※各話の元ネタキャラが誰か分かるかな?

※同じキャラが二話続けて出る場合もあります。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 誤字報告です、正確もアリスちゃんとは違ってクールで、一匹狼のような雰囲気を漂わせているが根っこの優しさは同じ。たったひとりの親友であるマキナを救うため、機械の星を追って並行世界にやって…
[一言] あとがきの話が読みたすぎて夜も眠れない。 そして相変わらずイルネスさんのヒロイン力は異常
[良い点] これもうあとがきだけで長編かける設定詰め込まれてるぅ……アリスちゃんは神
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