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勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした  作者: 灯台


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双極神ティアナ⑯



 ログハウス付きの草原空間は、ミルク作りの一環でヤギを育ててる空間らしい。なんかアルプス感ある雰囲気で非常にいい感じだ。


「……ところで、カナーリスさんとイレクトローネさんはなにをしてたんですか?」

『解答を出力……《カナーリスに相談に乗ってもらいつつ、リリアちゃんへのお土産を選んでました》……双極神も挨拶を望むと考え、後ほど一緒に向かおうかと』

「快人様の家のすぐ隣ですから、ここまで来たんだから一声挨拶をって感じですね。それで手ぶらなのもなんなので、なにか手土産をって感じでして、なにがいいかを相談していました」


 俺の質問にイレクトローネさんとカナーリスさんが答えてくれる。なるほど、リリアさんへのお土産か……イレクトローネさんは誕生日パーティでリリアさんと挨拶もしていたみたいだし、せっかくこちらの世界に来たのだから知り合いであるリリアさんにも会っていこうって感じなのだろう。


「ああ、確かに私もあとでリリアちゃんには挨拶したいな~って思ってたから、丁度いいね。イレクトローネはリリアちゃんと知り合いなんだよね? なら、一緒に行ってもらったほうがリリアちゃんも話がしやすいよね」

『肯定する。当機の所感にはなるが、リリア・アルベルトとは以前それなりに友好的な会話が行えた。カナーリスに確認したところ、本日は予定が空いているらしいので、後ほど共に以降。続けて提案を出力……《ティアナもお土産持って行く? この辺りのやつは、全部シャローヴァナルに許可を貰ってる品だよ》……合わせて、トリニィアに存在する品であれば創造も問題ないと許可を得ている』


 言われてみれば、イレクトローネさんは既にリリアさんと知り合いなわけだし……俺が紹介しなくても、イレクトローネさんがリリアさんを紹介するって方法でも問題はないのか……リリアさんもいちおう、ティアナさんが挨拶に来る可能性も考慮して今日は予定を空けてくれてるわけだし……。


「リリアさんも、俺と話した後でティアナさんが会いに来る可能性を考慮して予定を開けてましたし、たぶん会うのはすぐに会えると思いますよ」

「あ、そうなんだね。リリアちゃんには気を遣わせちゃったかな? それなら私もなにか作って持って行こうかな……イレクトローネはなにを持って行くか決まったの?」

『完全には決定していない。現状を出力……《大きすぎるのは邪魔だから、小さ目のにしようってのは決まったんだけど、なにがいいかな~って悩んでるところだね。貴族的に考えると、食べ物よりは金銭的価値のある品の方がいいかなぁって》……候補はこの辺りだ』


 イレクトローネさんがそう告げると、俺たちの前に大きめのテーブルが出現し、その上に様々な品が現れる。宝石みたいなのもあれば、アンティークっぽいものもあるし、本当に多種多様ではあるが、イレクトローネさんの言葉通りサイズが大きいものはほぼ無く、一番巨大なものでも1mぐらいだった。


「……あっ、コレいいんじゃないですか? コレって、機獣でしたっけ? イレクトローネさんの世界に居る機械と融合した生物ですよね?」

『肯定します。快人様の記憶の片隅に残っていたのであれば、とても栄誉なことです』

「リリアさんはドラゴン好きですし、一緒に機獣を見た時も楽しそうにしていたので、このサイズの模型は喜ぶと思いますよ」


 俺が目を付けたのは、以前リリアさんと一緒に見た体の半分ほどが機械になっているドラゴンであり、卓上にも置けるぐらいのサイズながら、かなり精巧な作りの模型だった。

 リリアさんはドラゴンの模型を集めてたりするし、そういう点から見てもこれはかなりよさそうな気がする。


『快人様が仰られるのであれば、間違いないですね。感謝を出力……《ありがとうございます! それじゃあ、快人様のアドバイス通りに、この模型を手土産にすることにします!》……素晴らしい助言に、再度の感謝を』

「ああ、じゃあ、私も似たような感じで私の管理してる世界の中にいる。トリニィアで言うところの竜種に近い生命体の模型にしようかな? イレクトローネの分と合わせて、楽しんでもらえたらいいしね」

「自分も賛成ですね。変にそれぞれ別ものを用意するより、コンセプトが共通してる方がリリアさん的にも受け取りやすいでしょう」


 パッと目に付いたので提案した形ではあったが、イレクトローネさんもティアナさんもカナーリスさんも好感触な感じで、リリアさんへのお土産は模型に決まったみたいだった。

 そして、決まってしまえば全知全能の神様ばかりなので一瞬でラッピングした手土産が完成した。


「……ん~もういっそ、いまから私とイレクトローネで挨拶に行っちゃおうか? リリアちゃんも、いつ来るんだろうって思いながら待ってるより、さっさと挨拶を終わらせちゃった方が気が楽だろうしね」

『同意を出力……《そうだね。ルナマリアちゃん辺りに言えば、すぐに取り次いでくれると思うし、サクッと挨拶しちゃおうか》……簡単な挨拶ならすぐ終わるだろう』

「では、自分は快人様と一緒にここで待つ感じですね。どうしますか、快人様? 昼食時ですし、バーベキューとかやっちゃいますか? 幸いここ、シチュエーション的にバーベキュー向きです」

「……バーベキューいいですね。じゃあ、イレクトローネさんとティアナさんが挨拶に行ってる間に、俺とカナーリスさんで準備しましょうか」


 茶菓子をある程度食べたのでそこまでガッツリお腹が空いているわけではないが、たしかにお昼時だしこの高原みたいな場所でバーベキューは、かなり魅力的である。

 あっ、せっかくだしネピュラも呼ぼうかな? イレクトローネさんやティアナさんとも知り合いなわけだし……。




胃痛の悪魔「常識的な思考の神ばかりだし、片方はすでに一度挨拶してるし、この世界に存在する素材でお土産を作るらしいので……ヨシ!」

シリアス先輩「……ヨシじゃないが?」



【機獣の模型】

細部まで『人間の手ではほぼ不可能なレベル』で精密に作り上げられた模型であり、すべてトリニィアに存在する素材で作られている……が、機械部分は主にオリハルコン、ミスリル、ヒヒイロカネなどの希少金属をふんだんに使って仕上げた一品。


【マテリアルドラゴンの模型】

ティアナがパッと作ったドラゴンの模型で、四色の体を持つカラフルなドラゴンで、火や水や風や土が物凄くリアルに再現されている。

全てトリニィアに存在する素材で作られてはいる……作られてはいるが……炎や風の部分も、本物の火や風で作られており、『四大元素を融合して物質化』する技術はトリニィアには無い。

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― 新着の感想 ―
他の恋人さんたちと比較して、なんでカイトくんさんはリリア嬢にだけ対応が厳しいのん?(※無自覚)
いやそれぞれの世界で1番効く胃薬でも用意すれば最大限に喜ばれそうな気がする(笑)
もうこの悪魔を食ってくれポ〇タ
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