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勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした  作者: 灯台


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双極神ティアナ④



 クロムエイナからの招待と魔界での己の立場を再認識して胃を痛めたタイミングで、綺麗なほどに快人からの追撃が決まり、無事に胃薬を飲むことになったリリアだったが、まだ比較的落ち着いていると言えた。

 なるほど、確かに胃は痛い。だが、もはや快人との付き合いも長い。快人が胃に厳しい相手であるというのは、既に身をもってこれでもかというほど体験している。


「……なるほど、カナーリスさんやイレクトローネ様関連で、いつか来るとは聞いていましたがついにという感じですね」


 ちなみにカナーリスに関して様付けではないのは、カナーリスが己は快人の部下のような存在であり、快人をさん付けで呼ぶなら自分も同じか呼び捨てで呼んでほしいと言ってきたためである。


「ええ、とはいってもあくまで挨拶をするのは俺ですし、リリアさんは……えっと……」

「カイトさん? なぜそんな、達観の混じった目を向けてくるのですか? 私は関係ないと、そう言い切ってくださってもいい場面ですよ?」

「お嬢様、諦めてください。これまでの己を顧みてください……様々な経験をした上で、己は顔合わせには無関係なので異世界の神様と会うことは無いと、胸を張って言えますか?」

「……」


 そう、本来であれば双極神は快人に会いに来るのであり、リリアに会いに来るわけではない。普通に考えれば、リリアが双極神と顔を合わせることなく、話が終わって双極神が帰るというパターンも十分にあり得るはずだ。

 だが、話を持ってきた快人も、傍に控えているルナマリアも……そしてリリア自身でさえ、リリアがそういった事柄を回避できる未来が見えなかった。


「……私だって……分かってますよ。きっと無理だろうなってことは……でも、ちょっとぐらい……夢を見たって……いいじゃないですか」

「残念ながら、それは現実逃避ですお嬢様……諦めて認めましょう。お嬢様は胃痛という胃痛を引き寄せる特殊な力を持った存在なのです」

「認めたくないっ!?」


 なんとも言えないリリアとルナマリアのやり取りを見て、快人は気まずそうに視線を逸らしていた。己が大半の原因であるという自覚はあるらしく、出来れば矛先が向かないようにと祈っているのもあった。

 あとついでに言えば、まだ伝えるべき話があるので、どこで切り出そうかと悩んでいる部分もある。


「……まぁ、できるだけ穏やかに終わってくれることを祈ります。ちなみにカイトさん、他にもなにか話が合ったりしますか?」

「ああえっと、これもかなり近くて9日後なんですがクロが俺たちを遊園地に招待したいって……」

「ああ、その話でしたら丁度先ほど伺いました。私の予定も問題ないですし、アオイさんやヒナさんも大丈夫なようなら、皆で行くことにしましょう」

「分かりました。それと、シロさんが……」

「え? ま、まだあるんですか? しかも、今度はシャローヴァナル様!?」


 ホッと一息付きかけたタイミングでシャローヴァナルという名前が上がり、リリアは明らかに青ざめた表情に変わる。


「ああえっと、こっちもクロの話に近い感じで、シロさんが温泉街を作って一緒に出掛けることになったんですが、シロさんと行った後で他の恋人たちと一緒に行くといいって提案してくれたんですよ」

「あ、ああ、なるほど……そういう話でしたか、よかった……なるほど、ある意味ではシャローヴァナル様からのご招待という形ですね」

「ええ、それでその時に一緒にクロも居たんですが、クロが恋人ひとりずつ全員と行くと俺が大変だから、ある程度のグループで固まって行ったらどうかって……クロが出してくれた案だと……クロとフィーア先生とアイシスさん、アリスとフェイトさん、リリアさんとジークさんとアニマとイルネスさんって感じで分けるのがいいんじゃないかって……」


 割り振りとしては、ある程度グループ内で互いに気を使わなくて済む様な形であり、クロと家族であるフィーアとアイシス、単純に仲のいいアリスとフェイトという形で分け、残りのメンバーを固めることでリリアやジークが六王や最高神相手に気を使ったりしなくて済む割り振りだった。


「確かにその形であれば、私も気が楽ですね。全員の予定を確認してからになるとは思いますが、想定としてはいつ頃でしょうか?」

「シロさんと行くのが13日後の予定なので、そのあとすぐとかですかね? シロさんが作った温泉街をどうするか知りませんが、移動させるにしても俺たちが行ってからじゃないと難しいと思うので……」

「……間隔を開けるということを知らない? ああいや、カイトさんがすべての日程を決めてるわけでもないですが……それにしてもかなり集中しますね」

「それはまぁ、たしかに……リリアさんの予定としてはどうですか?」

「それが、幸いというべきか今月は珍しくかなり予定が空いていて、その日程でもまったく問題ありません」


 本当になんの偶然か、リリアは今月はかなり予定が空いており快人が語った通りのスケジュールでも問題なく調整できるぐらいであった。

 そのため、比較的気は楽だった……そう、後に温泉街が自分に下賜されるとは知らないいまだからこそ、まだ気楽でいられた……。




シリアス先輩「本人すら、胃痛回避は無理そうって思ってるなら……無理だよ」

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― 新着の感想 ―
シロさんと快人の温泉街デート、人手が必要なくても、神族総出の可能性。 アオイとヒナには漏れなく上級神がエスコートか同伴者として来るでしょうし。リリアにはクロノアかな?
リリア・ジーク・アニマ・イルネスで行くなら、どうせいずれ恋人になるルナマリアも連れて行ってもいいのでは?シロさんは「恋人たちと」とは言ってたけど、恋人以外を連れて行ってはダメとは言ってないわけですし。…
更新お疲れ様です!連続で読みました! リリアさんにも胃痛案件が届いてしまう 最初はまだ快人さんの影響が大きくあるけどで済む内容だったと思った先に異世界の神様やシロさんのことでリリアさん自身にも諦めの事…
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