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勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした  作者: 灯台


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香織と映画鑑賞⑭



 始まったアクション映画は、なるほど賞を受賞するだけあって引き込まれる内容であり、香織もゴチャゴチャした思考はいったん忘れて映画を楽しむことが出来ていた。

 少し喉が渇いたため、視線は画面に向けたままでテーブルの上に置いてあるコップに手を伸ばして……同じように手を伸ばしていた快人の手とタイミングよく手がぶつかった。


「あっ、ご、ごめん!? こっち、快人くんのだったね!」

「ああいえ、俺も不注意でした。二人の間になる側に置いてると、勘違いもしちゃいますよね」


 今回勘違いしたのは香織である。いまふたりは画面に向かって快人が左側、香織が右側という並びでソファーに座っており、香織のコップは自身から見て右前にある。

 だが映画に集中していたせいか、視界の端に映った快人のコップを己のコップと勘違いして左手を伸ばした結果の接触である。


(こ、コテコテのやつだぁ!? 恋愛映画とかで見たことあるよこの展開! い、いや、でもこれ自分がやると思った以上に恥ずかしいね。いや、私の方が間違えたからってのもあるけど、変に意識しちゃう……けど快人くんは余裕そうというか、落ち着いてるね。くっ、経験値の違いか……)


 思わぬハプニングにやや動揺する香織ではあったが、快人の方は特に気にした様子もなく短いやりとりの後で映画に意識を戻していた。

 実際快人側にしてみれば、香織とは以前にデートの際にほぼ一日中手を繋いでいたわけであり、手が振れたりしても動揺することは無い。

 だが、香織の方にしてみると、どちらかと言えばオリビアに流される形だったデートの時より、快人のことを意識している影響もあってか、妙な気恥しさを覚えていた。







 映画を見終わり、座りっぱなしだった体を軽く伸ばしたり動かしたりしつつ、快人と香織は映画についての感想を話す。


「展開は良くも悪くも王道って感じでしたけど、アクションは凄かったですね」

「うん。迫力満点で最高に面白かったね。でもふと考えれば……アレぐらいの動きなら、身体強化魔法使えばできそうな気もするなぁって感じたね。やっぱ魔法は凄いよ」

「俺は、ちょっとあの動きは厳しいかなぁって感じですね」

「身体強化苦手な感じ?」

「……MAXで1.5倍ぐらいです」


 なお、快人のMAX1.5倍というのはネピュラの世界樹の果実などでブーストを除いた話であり、最大までブーストすれば約3倍にはなる。それでもかなり低いのだが……。


「1.5倍は確かに低めだね。まぁ、魔法には得手不得手があるからね」

「ちなみに香織さんはどれぐらいまで行けるんですか?」

「う~ん、30倍ぐらいはいけると思うけど……そこまでする必要がある場面は無かったから、やったことはないね。人界に居るレベルの魔物なら、かなり強い魔物以外は5倍程度あれば対応できるし、そもそも私はどっちかというと中~遠距離から高出力の魔法ぶっ放すタイプだったからね」


 香織は過去に冒険者として活動していた頃もあったが、人界の魔物はそこまで強力な種はいないため、身体強化魔法もそこまで高倍率にする必要は無かった。

 もちろんワイバーンやブラックベアーといった人界トップクラスの魔物になると話は変わるのだが、そのクラスの魔物の討伐は主に騎士団が担当するので、冒険者に依頼が来る状況は少ない。


「なるほど、凄い身体強化魔法を使えるってのは羨ましいですが……言われてみると確かに、使う機会ってほぼ無さそうですね」

「冒険者として活動してても全力で使うのは珍しいぐらいだし、私生活じゃまずそこまで使わないよね。少なくとも料理で使える場面はあんまないね」

「あっ、料理と言えば……香織さん、もしよければ夕食食べていきませんか? お昼はご馳走になりましたし、そのお礼ってことで……」

「え? いいの? 急に迷惑じゃないかな……いや、興味があるか無いかで言うと……凄くある。どんな料理が出てくるんだろうって感じで、興味はあるけど……」

「いまの時間から伝えておけば問題は無いと思いますよ。頼めば部屋に運んでもらえるので、こっちで食べればいいですし……ちょっと確認してみますね」


 快人の提案を聞いて香織は、料理が趣味ということもあり貴族家の料理というのにはかなり興味がそそられるようで、迷惑が掛からないのであればという反応だった。

 それを見て快人はハミングバードを使って確認を行い、送られてきた返事を見て少し考えるような表情を浮かべた。


「あ、難しそうなら無理にとは言わないからね?」

「ああいえ、夕食はまったく問題ないみたいです。それとは別の部分で……」

「別の部分?」

「ええ、えっと……香織さんさえよければ、今日泊まっていきますか?」

「………………」


 唐突な快人の問いかけに、香織は突然宇宙の話を振られたかのようなポカンとした表情を浮かべた。


(……お泊り? い、いや、青春したいとは言ったし、恋愛に興味津々なのも認めるよ。でも、そんな三段飛ばしみたいな急展開は……えぇぇぇ!?)




シリアス先輩「よせっ! 砂糖展開に持って行こうとするんじゃない! これ、アレだろ! たぶんイルネスとかに確認して『香織が宿泊するようなら部屋を用意するがどうするか?』みたいなこと聞かれたってだけだろ!! 快人も変に誤解を招く言い方してるんじゃねぇよ!!」

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― 新着の感想 ―
まあシリアス先輩の予測が正解なんだろうけど、そこはほら無駄に恋愛フラグを立てる事に関しては定評のあるカイトくんさんなのでw
更新お疲れ様です!連続で読みました! 快人さん達のお家のデートが進み今度は快人さんが選んだものをチョイスする 色々と甘い雰囲気になってきて良いなと思ってる中外側でがシリアス先輩とマキナさんのやり取りが…
ワイは有能すぎるゴッドの策略に一票
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