デート計画実行㉒
執筆時間が取れなかったので今回は短めです。
買い物を終えて店の外に出ると、時刻的には丁度お昼時と言っていいタイミングだった。香織さんと茜さんが買い物の後どうするかは分からなかったが、せっかくなので昼食を提案してみることにした。
「丁度お昼時ですし、問題なければ皆でなにか食べに行きますか?」
「あっ、快人くん。それなら……私の店で食べていかない? 私と茜さんとフラウさんは、買い物終わったらすぐ帰るつもりだったし、快人くんには服を買ってもらったお礼もしたいし……せ、戦王様もよろしければ……その、高級店とかじゃ全然ないですが……」
「おっ、いいじゃねぇか。アルクレシアの建国記念祭の時にも食いに行くって言ったし、丁度いいな。異世界の料理だろ? 楽しみだ」
香織さんの店で昼食を食べるという提案にメギドさんも乗り気な様子だった。であれば俺が断る理由も無い。香織さんの料理は美味しいし、この街の飲食店とかをいまから食べ歩きガイドで調べたりするよりもそちらの方がいい。
俺も服は買ったので、特にこれ以上なにか買うものもないのでメギドさんがOKなのであればまったく問題ない。
「それやったらウチの転移魔法で全員送りますよ」
「ほぅ、複数人でも問題ねぇのか? どのぐらいの数を纏めて転移できるんだ?」
「えっと……たぶん100人ぐらいなら纏めて転移できますね。ウチはこれだけは得意なので」
「100人か、そりゃかなりの数だな。伯爵級レベルでも同じことができる奴はすくねぇし、大したもんだ」
転移魔法はかなり高度かつ得手不得手が強く表れる魔法なので、100人を纏めて転移させることができる茜さんは本当に転移魔法に関しては世界でもかなり上位の使い手なのだろう。
感心したように頷いていたメギドさんに、俺はふと思いついたように質問をした。
「ちなみにメギドさん、転移魔法が一番得意な人って誰ですか? グラトニーさんとかジュティアさんですかね?」
「うん? まぁ、確かにその辺りは世界トップクラスの転移魔法の使い手だな。う~ん、そうだな……シャローヴァナルとかクロムエイナとか、それに一部の神族は除外して考えると、アイシスじゃねぇか? アイシスはそれこそ数万人規模でも余裕で転移させられるだろ。魔力量も桁違いだし、技術も圧倒的だからな。あとシャルティアもできるんじゃねぇか? まぁ、アイツは聞いても適当にはぐらかしそうだが、大抵のことはできるだろ」
「なるほど……」
アイシスさんが転移魔法が得意というのは納得できる。というか、魔法関連だと世界でもトップクラスで間違いないのだろう。
あと神族を除外したのは、空間の権能を持つクロノアさんが特殊だからだろう。
「あ~でも、アレか……その条件だと、カイトのとこのカナーリスが一番か?」
「カナーリスさんはまぁ、シロさんとかエデンさんとかと同じ枠なので除外で……」
確かにクロやシロさんを除外して……この世界に住んでいる人の中でという条件なら、カナーリスさんがトップだが……カナーリスさんは全能の神なので、同じく除外でいいだろう。
シリアス先輩「条件揃えばネピュラもトップかも?」